72話→騒がしい朝!
とりあえず、禁なとこは省きました。
小説自体に禁表示してないので仕方ないですねw
では本編へどうぞ。拙い文ですが、楽しんで読んでくださいね。
・・・朝日が目に眩しい。
俺は、寝不足気味な頭でゆっくりと上半身を起こすと、1つ深いため息を吐く。
なんなんだ?このカオスな状況は・・・・・。
二人分のベッドは、無理矢理くっつけられて1つのベッドになっている。
そのベッドの上に転がる姫様達の裸体、裸体、裸体。
冗談抜きでカオスすぎるだろ、これ。
昨日の夜。
とりあえず下の方の貞操は守り切った。
というか守らなきゃ死んでたよ、まじで。
さすがに4人も相手にしたら体力的にも精神的にも死ねる。
だから、泣く泣く我慢したのだ。
いや、俺も男だしやりたかったよ?
けど、やらないで生きるかとやって死ぬかを天秤にかけたら、そりゃ前者を選ぶでしょ。
うん。俺は間違ってない。
というわけで、昨日の夜は上半身だけで我慢してもらいましたよ。
俺もこういうの初めてだったし何すればいいのかは、エロゲの知識に頼ってたけど、まぁ、なんとかなった。
まだ起きる気配がない姫様達にため息をつくと、二度寝をするために横になる。
どうせ今日もサボる気だし、学校なんてどうでもいいのだ。
ボーッとしていると、自然に眠気が襲ってきた。
ゆっくり、ゆっくりと瞼がおりていく。
ガチャガチャ。
部屋のドアの辺りで妙な音がして、一気に目が覚めた。
だいたい予想はつくけど当たってほしくない。
俺は現実逃避をするように、寝返りをうつ。
右の方に寝返りをうったのは間違いだった。
リリィが目を開けてこっちを見ている。
「・・・・・いつから?」
「はやとさんが、上半身を起こした時からです」
な・・・最初からじゃないか・・・・・。
「声くらいかけろよ・・・」
「ごめんなさい」
リリィはそう言って微笑む。
「リリィさ、怒ると怖いけど笑うとかなり可愛いよな」
俺は思ったままのことを言った。
なんか大胆になってるな、俺。
「怒ったらってのは余計ですけど、可愛いって言ってもらえたのはお世辞でも嬉しいです。ありがとうございます」
なんか感謝されるとむず痒いな・・・・・。
妙な沈黙と、変な空気が流れる。
ドタンッ!
部屋のドアの開く音が沈黙を破るとともに、アリスと夏凪が部屋に入ってきた。
「「はやと?」「はやにぃ?」」
ベッドの上の惨状を目の当たりにした二人は、一瞬にして部屋の温度を氷点下にしてしまいそうな冷たい視線を俺に送ってくる。
「いや、あの、これはだな・・・・・」
裸体祭りの現状をどう言い訳したものか・・・・。
俺は頭をフル回転させる・・・・・・が、何も思いつかない。
論より証拠。現状を打破する言い訳なんてないだろうな。
俺は諦めたように手を上げると、ベッドから飛び降りて床に土下座した。
「すいませんでした」
何を謝ってるのかは自分でもよくわからんけど、とりあえず謝る。
上半身裸で説得力はないが、謝らないとなんか命に関わりそうな気がするんだよな。
「はやにぃ。ま・さ・か、とは思うけどやったりしてないよね?」
「貞操は守りましたです、はい」
やっぱり夏凪には歯向かえない。
幼い頃からのトラウマが蘇ってくるのだ。
「そう・・・ならはやにぃは罰として、かなとやらないとだよ?」
「待て待て、なんでそうなるんだよ?」
ここはさすがに抗議しないとな。
「夏凪?ぼくとの協定、忘れてないよね?」
「アリス、でも基本は早い者勝ちってルールだった気がするけど?」
二人はバチバチと火花を散らせている。
騒々しさに、姫様達も次々と起き始めた。
朝からどっぷりと疲れた俺は、大きくため息をつくと制服に着替え始めた。
財布の中はまだ少し余裕がある。
朝飯は外で食べるかな〜とか思いつつ、着替え終わるとすぐに騒々しい部屋を後にした。