62話→朝目が覚めて!
なんか、えろ方面に行ってる気がするw まぁ、仕方ないよねw
「さぁて、そろそろ寝たいから自分の部屋に帰れ」
俺は欠伸をしながらアイリスをシッシッと追い出す。
パソコンについて語った後、ネットサーフィンのやり方とか教えてパソコンを使わせていたのだ。
現時刻は23時過ぎ。
明日も学校あるし早く寝ないとな。
まぁー、アリス達の転校初日じゃなけりゃあ遅くまでゲームしててもいいんだけど。
・・・あれ?アイリスからの返事がないな?
「って、ちょぉぉぉ!?何寝てんの!?」
さっきまではしゃぎまくっていたアイリスは、いつのまにか俺のベッドの横にあるもう1つのベッドで寝ていた。
「・・・・ふにゅぅ・・・・・・・ZZZ」
返事がない。ただの屍のようだ・・・・って、熟睡かよ。
俺は深いため息をつくと、自分のベッドに倒れこんで電気を消した。
幸いに今日は疲れている。
横で眠るアイリスも気にならず寝れる。
ぼーっとなってきた頭で、明日のことを考える。
学校か・・・・俺と関わりがあるって思わせない方がいいよな・・・・・・。
優も梓も・・・・今年は修学旅行もあるし・・・俺は一人で・・・・・・。
そこまで考えて俺の意識は途切れた。
「はやと様、朝ですよ〜」
「・・・・ん・・・もうちょい・・・・・・」
「・・・はやと様・・・・しょーがないですねぇ・・・・・」
あれ?なんか布団の中でモソモソ動く感触が・・・・・・。
・・・・・・ま、さ、か!!?
俺の頭は一気に覚醒する。
「あああああアイリス!?何してんの!」
どっかのエロゲで見たシチュエーションだな、と思ってしまったのは・・・・仕方ないね。
現状を説明すると、パジャマ(母さんが用意したもの)を着ているアイリスが俺の布団の中でおもむろにズボンをおろそうとしている、と。
「だって、はやと様はメイドにいやらしいことされたいんですよね?」
「んなっ!?何を・・・・・・」
再びモソモソも動いて布団の中から顔を出すアイリス。
俺は、アイリスにこういう行動をとらせてしまった訳を考えてあることに気づく。
「お前、まさか見てた?」
見てた?とは昨日夜やっていたエロゲのことだ。
「はい。しっかりと・・・確認しました」
そう言って頬を赤らめるアイリス。
み、見られてたのか・・・・俺は苦笑を浮かべながら、とりあえず現状を打破しようと試みる。
「よし、わかった。とりあえず俺の体からおりてくれ」
アイリスが布団から顔を出したせいか、傍から見たらアイリスが俺を押し倒しているように見えるだろう。
しかし、喜んでもいられない。
アイリスの太もも周辺の暖かい感触が伝わってくるし、今は朝だ。
朝起ちは健全な男の子の証なのだが・・・・それが女の子に理解してもらえるかどうか。
「いやです」
にこやかに否定するアイリス。
「私、メイド長さんに習ったんですよ?男の子の人の・・・ごにょごにょが起ってるときは喜んでる時だって」
うん。やっぱりわかってなかったね。
つか、これは生理現象なんだから喜んでるとか関係ないんだけど。
まぁ、喜んでないと言ったら嘘になるが。
「い、いいか?こーゆうことはだな、もっとお互いを知ってからというかだな・・・・そう、まずはキスから始めないと」
「・・・・・・わかりました」
納得したように頷くアイリス。
よし、なんとかなって・・・・・・・ないぃぃ!?
アイリスさん?何で頬を赤らめて顔を近づけてくるのかな??
何コレ?キスとか言ってしまった俺が悪いのか?そうなのか?
考えている間にもアイリス顔がゆっくりと近づいてくる。
俺は覚悟を決めて、自分から唇を近づけていった。
ガチャ・・・ドサッ。
ほーらね。やっぱり誰か来ちゃったよ。
もうパターンかしてるから予想くらい容易いんだよ。
俺は、横目で音がした方を見て固まった。
そこには、制服に着替えて鞄を床に落としながら呆然と立っている夏凪がいた。
たぶん、梓にも告げ口されるだろうな。
あははは・・・・最悪だな・・・死んだかな、これは。
そう思いつつ、アイリスの柔らかい唇の感触にもう死んでもいいや、なんて思っている俺がいた。