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僕は秘密の話を打ち明けられるようです

 稔と関係する4人の女性がホームパーティにで集まりましたが、吉田君の活躍で無事に終わりました。今回はホームパーティの後の平日の夜の話から始まります。

 週末のホームパーティの事が無かったかのように会社は平和だった。今週で由美ちゃんはインターンシップが終わるので、田辺さんがお疲れ様会を開催するっていっていたよ。由美ちゃんと言えば、ホームパーティで僕の写真を隠し撮りしていたといっていたけど、よく考えたら最近の僕の写真も持っていたから、僕が都内に勤めてるから大学を都内にしたとか……まさかね……


 さて、とりあえず夕食の仕込みは終わったよ。あとはお米が炊けるまで待つだけだよ。薫姉さんは今日は来ないみたいだね。あれ? 静江さんから電話だ。


「はい、稔です」


『稔さん、静江です。週末はご招待ありがとうございました。伝え忘れていましたが、帰りは薫お姉さんにタクシー代まで出して頂いたのでお礼を言っておいて頂けないでしょうか』


「メッセージで無事に着いたってありましたけど、本当にお酒は大丈夫でしたか? 吉田さんが強めのお酒を準備していましたので……」


『飲みやすかったのでフワフワって感じになってしまっていたような気がします。当日に私は皆さんのご迷惑をおかけしていませんでしたか?』


 静江さんはホームパーティの時はずっとニコニコしていたけど、やっぱり酔っていたんだね。そうじゃなかったら、普通は由美ちゃんの話を聞いたら引くよね?


「少し酔っていたみたいですけど、ずっと笑顔でしたし、改めて静江さんは可愛いなと思いました」


『可愛いなんて、そんな……ありがとうございます……』


「ところで、どうされました? 静江さんから電話されるのは珍しいかと」


『…………』


 あれ? 沈黙? 変な話じゃないよね……


『あの……その……私は、稔さんの事が好きです』


「あ、ありがとうございます。僕も静江さんの事が好きです」


 よかった。変な話じゃなかったよ。


『その……稔さんは、前に私が言ったことを覚えていますでしょうか?』


「今の関係を続けさせてくださいという話ですか?」


 静江さんが僕にお願いした唯一の事、今も何故だか分からない。


『はい……実は稔さんに言わないといけないことがあります』


「聞かせて頂けるんですか?」


『二人で会っている時に話したいので、週末にお時間を作って頂けないですか?』


「わかりました。土曜日と日曜日どちらが良いですか?」


『日曜……いえ、土曜日の午後でお願いします……それでは、おやすみなさい……』


 静江さんは通話を一方的に切っちゃったよ。でも、静江さんから話をしてくれるって事は、お付き合いが出来るって事だよね!



 田辺さんが幹事で由美ちゃんのインターン実習の慰労会が行われている。でも、何故この席配置なんだろう? いつもなら、社長と僕は離されて両端エリアに座らされるんだけど、今日は主役の由美ちゃんと同じ真ん中の6人席で、由美ちゃんが真ん中、僕と薫姉さんが両隣、僕の前が黒崎さんで隣が凛子さん、さらに隣は吉田君……


「田辺さん? いつもと席の配置の考え方が違うみたいですが……」


「ははは……気のせいですよ。今回は高品さんが主役なので、メンターの星田さんが隣になるのは当たり前じゃないですか……」


 どう考えても、田辺さん狙ったよね。会社で由美ちゃんと僕が仲良く話をしていると仕事の口調が厳しくなる黒崎さんと凛子さんがいるとすると……うん、僕も田辺さんの立場なら、この配置にするかな……


「何故、吉田がここにいる?」


「凛子、つれないっすよ。凛子の隣が良いって田辺さんに頼んだっすよ」


 凛子さんの拳が空を切る。吉田君避けるの上手くなっているし、いつの間にか凛子さんを普通に名前呼びしてる。すごいよ、吉田君!


「あはは、凛子さんと吉田さんってお似合いですね。そのまま付き合っちゃえばいいのに」


「まじっすか! 由美ちゃんにそう言って貰えると嬉しいっす」


 あ、凛子さんの裏拳が吉田君の顔面にヒットした。まだ、完全に避けきれないんだね。あれは痛い筈だよ?


「全然、よくありません。私が好きなのは稔さんです」


「残念でした。お兄ちゃんは差し上げません」


 さっきまで、薫姉さんがインターンシップの感想とか聞いて、まともな話で盛り上がっていたのに、いつの間にやら僕の話になっている。


「でも、由美ちゃんが入社してくるとしても来年が4年生だから再来年ね。入社前に私と稔が結婚してるわね。お祝いしてね」


「絶対に阻止します。お兄ちゃんと結婚するのは私です」


 ちょっ……結婚とか?! え……黒崎さん、結婚まで考えてくれてるの?


「稔? モテモテなのはええんやが、静江っちはどうすんねん? お試しのままかいな?」


「あ、週末に話をしてくれるって言ってくれました」


 そういえば、薫姉さんに伝えていなかったよ……って、3人がすごい顔で睨んでるんですが……


「稔? 勝手に決めないでね。結果の報告はよろしく」


「そうですね。報告・連絡・相談、これは社会人の基本だと思います」


「確かに静江さんはお兄ちゃんの事をよくわかってる良い人だけど、お付き合いとなると別だと思います」


 なんか、メチャクチャな事を言われてる気がするんだけど、気のせいじゃないよね……

 仲良くなった女性って、同じ男性が好きになっても結構仲いいんですよね。同じ趣味の集まりで結婚した2組のカップルが離婚して、そのカップルの男女が更に結婚したというのを思い出しました。(AさんBさんが結婚。CさんDさんが結婚。その後に離婚して、AさんとDさんが結婚という話)。男性の方は仲違いしましたが、女性の方は意外とそのまま仲がよかったんです。

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