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僕はなんかライバル視されたようです

 今回は遊園地の回です。美玲は今回はお休みになります。

 遊園地に皆と行くことになったし来週からメンターが入っているので、出来るだけ仕事は終わらしておいたよ。皆も週末の残業はなくなったみたいだったから、よかったかな? あれ? 黒崎さんからのメッセージだ。


『風邪が酷くて遊園地無理そう』


 たしかに、黒崎さん今週の初めから調子悪そうだったからね。黒崎さんも仕事が多そうだったから無理しちゃったのかな?


『大丈夫? 美玲は今週忙しそうだったから心配だよ』


『仕事なんだから、するのは当たり前。でも遊びにいきたかったな』


『そっか』


 黒崎さんにどう返信していいか迷うなぁ。こういう時の言葉のかけ方って難しいよね。あれ? 続きのメッセージが来たよ?


『稔が寂しくないように頼んでおいたから明日は楽しんでね』


『え? 何を?』


『それは明日のお楽しみね! じゃあ、おやすみ』


 一体、誰に何を頼んだんだろう? 僕が寂しくないように? うーん。



 当日の待ち合わせ、皆集まってきてるね。僕も遊園地なんて久しぶりだよ。こういうのって良いよね。なんか学生時代に戻ったようだよ。


「星田さん、来てくれてありがたいっす。でも、黒崎さんが風邪で来れなくて残念っす」


「人数が少なくなっちゃったからね。もし、予算の負担があるなら僕が出すよ」


「黒崎さんから代理を頼んでおいたからって、聞いているから大丈夫っす」


 ん? 代理? 昨日に黒崎さんが言っていた人かな……って後ろで服を引っ張ってる人がいるよ。ふむ……見たことがない女の子が顔を俯かせて僕の服を引っ張ってる。どうしたのかな?


「稔さん……私の格好は大丈夫でしょうか?」


 その声……もしかして凛子さん?! メガネかけてないし髪も下ろしてる。白オフショル×デニムで凄く可愛い。凛子さんってお団子OLヘアーより、こっちの方が良いんじゃないかな?


「凛子さん! もの凄く可愛いですよ! コンタクトにしたんですか?」


「本当ですか? 嬉しいです! 美玲さんに色々アドバイス貰ったんです」


 黒崎さんのアドバイスって凄いんだね。凛子さんってメガネの印象でキツそうに感じるけど、メガネを外すと少しタレ目で雰囲気が変わるね。


「星田さん! 一緒にいる可愛い子は誰っすか? 僕にも紹介してくださいよ!」


 吉田君が話しかけてきたけど、凛子さんは僕の後ろに隠れちゃった。


「会社の集まりに、こんな可愛い子を連れてくるなんて……って、まさか林か?!」


「吉田! 私の3m以内によるな! 妊娠する!」


 あ……凛子さんのハイキックが吉田君の顔にヒットしたよ? 吉田君、大丈夫なのかな? うん、普通に起き上がって仕切り始めたから大丈夫だね。吉田君って本当にタフだなぁ。


 男子と女子に分かれた感じで歩く感じになったね。後ろで会社の女の子達に凛子さんは色々と質問攻めに会っているようだよ。ん? 吉田くんが近づいてきたよ。

 

「星田さん、黒崎さんにも好かれて、林もなんてズルいっすよ。俺に林を譲ってください!」


 え? お父さん、凛子さんをくださいみたいな流れは何だろう? 僕に決定権ないよね……


「そういうのは、凛子さんの意思じゃないかな? 僕が決めるようなことじゃないと思うよ」


「分かったっす! 実力で奪いに来いということっすね。俺は負けないっすよ!」


 なに? この展開? 吉田君が凛子さんに向かったよ。凛子さんの右フックが綺麗に吉田君の頬に決まったね。吉田君……尊敬するよ。



 みんな絶叫系とか何回も乗っていたけどタフだよね。お化け屋敷で吉田君が凛子さんにちょっかいを出して引っかかれてたね。何か凛子さんが、『ネコむすめ』にみえてきたのは僕の気のせいかな?


 そして僕は今コーヒーカップでグルグル回されているけど、回しているのは凛子さん。とっても良い笑顔をしているね。ストレスが溜まっていたのかな?


「とっても楽しいですね、稔さん」


 ちょっと僕もふらついているけど、凛子さんも足元がおぼつかないよ? 大丈夫かなって……あぶない! とっさに凛子さんを支えてって、僕も足元が怪しかった。これは僕が下になってクッションになるしかない……


 あれ? なんか唇に触れてる? あ……凛子さんの顔が目の前に! お互いに倒れて、キスする形になっちゃった。凛子さんは目を見開いて……閉じて……ええ! 唇を押し付けてきた?!


「星田さん! 凛子! 大丈夫ですか!」


 吉田君が来てくれて、凛子さんが慌てて顔を上げた……ってアッパー?! よ……吉田君、大丈夫?!


「吉田、触れるな。私の貞操が汚れる」


 なんか凛子さんの通常運転をみれて落ち着いたけど、これはマズイ気がする……


「ほ……星田さん大丈夫ですか?」


 吉田君が僕の手を引っ張って起こしてくれた。


「大丈夫、ありがとう助かるよ」


「ところで、星田さん顔が赤いですけど」


 吉田くんに見られてないよね。どう答えようか……


「わかった! 一緒に倒れた時に凛子の胸に触れたんですね! どうでした? 感想をおしえ……」


 あ……凛子さんの延髄蹴りが吉田君に決まった。吉田君崩れ去ってるよ……


「吉田、お前は林って呼べと言ったよな」


 吉田君へのリクエストがありましたので、復活させてみました。

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