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僕はメッセージのやり取りに翻弄されました

 稔は静江さんとのデートから帰ってきました。

 静江さんとのデートが終わって帰ってきたよ……楽しかったなぁ。あれ? そう言えば静江さんは次のデートって言っていたよね? お試しデートは終わり? お付き合いしてして良いのかな? そう思ってベッドでゴロゴロしているとメッセージが届いた。


『今日はありがとうございました。とっても楽しかったです。無事に家に着くことはできましたでしょうか?』


 静江さんからだ! 無事に帰れたかまで心配してくれるなんて嬉しいな! ……って浸ってる場合じゃない返信しなきゃ……


『はい。無事に着きました。心配してくれてありがとうございます。静江さんこそ、お疲れになりませんでしたか?』


 これで送信。疑問形で返してみたけど、返事は来るのかな? あ! 来たよ!


『稔さんがずっと私の側にいてくださったので、疲れなんてありません。膝枕ありがとうございました。それでは、おやすみなさい』


 膝枕の事をありがとうって言われちゃった! どうしよう……メッセージでお付き合いの事を話すなんて駄目だよね。雑誌にも目を見て言われるとキュンとくるとか書いてあったし……よし、ここは無難に……


『いつでも膝枕ぐらいなら言ってください。今日は楽しかったです。おやすみなさい』


ミッションコンプリートだ! これでいいはずだよ。さて、お風呂に入って寝ようかなぁ……って、メッセージが来た。まさか……静江さんから「やっぱり無理です」とか言われるんじゃ……


『やっほー! お兄ちゃん元気?』


 なんだ、由美ちゃんか……脅かさないでよ……おお! その後にクマの動くスタンプが付いてきたよ。


『元気だよ? 由美ちゃんのスタンプ面白いね』


『お兄ちゃんにお願いがあります』


 レスポンス早! なんだろうお願いって? ついでにクマのお願いの格好をしたスタンプが付いてくる。


『どうした? 難しい話でなかったら大丈夫だよ?』


『じゃあ、今週末に何処かに食べにつれていっって! 前に約束したでしょう?』


 え? 約束したかな? 覚えはないような……続いてきたクマのスタンプがご飯を食べてる。ふむ……


『わかった。土曜日でいいかな?』


『やった! じゃあ、土曜日はお兄ちゃんとデートだね!』


 由美ちゃん……めちゃくちゃレスポンス早いよ? デート? 30才と女子大生は大丈夫なのかな?


『あはは。年上をからかうものじゃないよ。じゃあ、土曜日ね。おやすみ』


『全然、からかってないよ! デート楽しみだよ! おやすみ!』


 ふう……なんだかんだで週末の予定決まっちゃったよ……ってメッセージがきた? スタンプかな?


『ちょっと稔! あれから一回もメッセージくれないなんて酷くない?』


 ええ! なんで黒崎さん? なんで?


『既読スルー? 返事しなさいよ!』


 いやいや、混乱するよ? するよね? えーと……


『美玲からメッセージもらえると思わなくてビックリしたよ。無視してたわけじゃないよ?』


『私と稔は仲直りしたんだから、用事がなくてもメッセージ送るぐらい普通でしょう?』


 黒崎さんもレスポンス早いね。でも、メッセージなんて、どうしたんだろ……


『そうなんだ。何かあったの?』


『明日の仕事が嫌だなって思って、稔にメッセージした』


 黒崎さん……それだめだよ……応援してあげたら良いのかな?


『仕事だから頑張ろうよ。楽しい事を思い描くとかないかな?』


『仕事は楽しくないけど、今日は良いことあったんだ!』


 良いことあったんじゃん! わざわざ僕にメッセージ送らなくても……あ! 女性は聞いて欲しい生き物なんだって、どこかの本に書いてあった気がする! それだ!


『良いことあったんだ! どんなこと?』


『うーん、内緒! でも、私にとって凄く良いこと』


 えぇ! 聞いて欲しいんじゃないの?

 

『そうなんだ。じゃあ、お仕事頑張れるんじゃないかな?』


『稔に頑張れって言ってほしいな』


 そういうものなのかな? 黒崎さんの考えてる事がわからないや……頑張れって言えば良いのかな?


『美玲がんばれ!』


『うん、元気出た! ありがとう稔! おやすみ!』


 なんか嵐のようだったよ。黒崎さん会社嫌なのかな? 前の会社ブラックだったし……また、メッセージだ。なんだろう?


『稔さん、こんばんわ。明日からお仕事ですね。週末はゆっくり過ごされましたか?』


 え? 凛子さん? なんで? とにかく、返事を打たなきゃ……


『はい。週末は楽しく過ごせました。凛子さんは週末どうでした?』


『私はネイルサロンにいってリフレッシュをしました。写真送りますね』


 写真が送られてきたよ。自撮りアングルって……ちょっと、凛子さん薄着だよ! 手を写しているけど、色んな所があらわになってるよ! でも、指摘したら駄目だよね……


『とても可愛いですね。似合ってると思います』


『ありがとうございます。足もしてもらったんです。写真送りますね』


 また写真が……って、太モモ写ってるよ! 凛子さん! わざとなの?


『手と足の色を揃えた感じなんですね。キラキラしていて素敵ですね』


『キラキラしてるのは、ジェルコートって言うんです。私のお気に入りです』


 そうか! これが女性が聞いて欲しいという本に書いてあったことか!


『よくネイルサロンに行かれるのですか?』


『エステとかリラクゼーションにも行きます。活力になりますから!』


『それは良かったです。明日から一緒に頑張りましょう』


『はい。お互いがんばりましょう。稔さん、おやすみなさい』


『おやすみなさい。凛子さん』


 ふー。メッセージすごかったな……今までこんな事なかったから、ちょっとお腹いっぱいだよ。返信の仕方間違ってなかったよね?

 だいぶキャラクターの個性が固まってきたかと思っています。ここからお約束が始まる予定です。

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― 新着の感想 ―
[一言] 怖いよ~~~ こんなにメッセが高速で押し寄せてくるの!?
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