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僕のデートは上手くいっているのでしょうか?

稔は藤堂静江さんとデートをします。

 僕は静江さんとのお試しデートの為にレンタカーを借りて待ち合わせ場所の上北沢駅に向かう。どきどきするけど大丈夫のはずだよ、僕は昔の不摂生のときとは違うんだ! がんばれ僕!


 上北沢のロータリーに入ったよ。静江さんは何処にいるんだろう? あ……シンプルなスエードのワンピースだ、凄くかわいい。静江さんも僕の方に気づいたようだよ。


 僕は車をロータリーの停車場に急いで車を止めて静江さんに向かう。あれ? 静江さん気付いたはずなのにニコニコと僕をみてる。


「静江さん、どうしました? お待たせしましたか?」


 僕がそういうと静江さんは、はっと気付いたような顔をした。


「いえ、今来たところです。そうでした、私が稔さんと一緒にデートでした。」


 静江さんの日本語なんかおかしいよ……緊張してるのかな? あれ? 静江さん大きいカバン持ってる?


「この荷物は僕が車まで運びますよ。さあ、行きましょう!」


 僕が静江さんが持っているバッグを持ってレンタカーに向かう。静江さんは僕の3m後ろをついてくる感じだ。思ってたより古風な人なんだね。僕は助手席に静江さんをエスコートしてから後部座席にバッグを積んでるとなにか視線を感じる。


「僕の顔に何かついていますか?」


 どうやら静江さんが助手席から僕を見ていたようだよ。静江さんは慌てて首を振って赤くなって俯いたよ。なんか可愛いな。僕が運転席に座ってエンジンをかけようとしたら静江さんが話しかけてくる。


「すみません……私、昔にアイドルの追っかけみたいな事をしていた時があって、少し眺める癖みたいなのがあるんです。気持ち悪かったですか?」


「いえ、僕も見つめられることは慣れていないので、少しビックリしただけです。芸能人の気持ちがわかった気がします」


 車の中でお互い見つめ合っている状態に気付いて、二人で下を向いちゃった。なんか恥ずかしくなったよ。


「そ……それでは出発しましょうか? 高速を使えばすぐに国立公園につきます。静江さんはゆっくりしていてくださいね」


「あ……稔さんはお昼のこと、何か考えられていましたか? 実はお弁当を作ってきたんです。国立公園は持ち込んだものを食べる事ができる場所があるって聞いたので一緒に食べませんか?」


 うひょー。あの荷物はお弁当! やったよ。嬉しい!


「お弁当を作ってきて頂けて本当に嬉しいです。ぜひ公園で一緒に食べましょう」


 僕は車を走らせて国立公園を目指す。静江さんは朝早く起きて眠いんじゃないかなって思ったんだけど、僕が運転の合間に静江さんを確認するといつも目が合う。目が合うと静江さんは微笑んでくれる。


「お弁当を作ってきたとなると、朝早かったのではないですか? 無理せずに休んで頂いて大丈夫ですよ」

 

「いえ、大丈夫です。運転を任せてしまっていて申し訳ありません。私も免許を持っていますので、大変だったら言ってください」



「はい、着きました。僕が荷物を持ちますね」


 僕は静江さんと国立公園へ向かう。公園はとても綺麗に整備されていて、なんか癒やされるな。あれ? 静江さんはちょっと後ろをついてくる感じだな。


「静江さん、一緒に並んで見ていきましょう」


 僕が静江さんに手を差し出してみると、静江さんはそっと手をつないできてくれた。うわー、静江さんの手は柔らかいなぁ。


「ここには大きな池もあるんですよ? 一緒にボートも乗ってみませんか?」


「はい! 私も一緒に乗ってみたいです」



 僕たちはボートに乗ったり、日本庭園エリアを見て回ったりしたよ。広くて静江さんが疲れたらいけないと思ってパークトレインを使ったら静江さんは凄く喜んでくれた。そして、僕の目の前にはお弁当が広がっている。


「すごいですね。大変だったんじゃないですか?」


「いえ、大丈夫です。それよりもお味がお口に合うか……如何でしょうか?」


 僕はお弁当から卵焼きを取り出して口に含んでみた。凄く美味しい!


「とても美味しいです! これなら良いお嫁さんになれますね!」


「え? お嫁さん?」


 うわー。思わずお嫁さんなんて言っちゃった! まずい、まずい。また突っ走っちゃった。


「こ……今度、お礼に僕が料理を作りますよ! 次の映画の後なんて如何ですか?」


 あわわ。フォローになってないよ! 失敗したら次なんてないのに……あれ? 静江さんは俯いて赤くなってくれてる。大丈夫だったのかな?


「はい。是非お願いします」


 よかった……大丈夫だった。料理の提案も静江さんは喜んでくれているみたいなのでよかった。


「わかりました。映画の後に一緒に買物に行けば、静江さんが食べたいものを作れるかもしれません」


 このあと、お弁当を一緒に食べて片付けをしていると、静江さんがウトウトしてるみたいだ。やっぱり、朝早かったんだ。僕はそっと肩を寄せると静江さんは頭を肩に寄りかかって寝息を立てはじめた。


 さらっと、次のデートで家に誘っちゃったけど、大丈夫だよね?

まさかデートの途中で終わるとは思いませんでした。甘い感じで書けているかが心配です。

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