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僕はデートの前の電話をしました

今回は少し甘めです。稔と藤堂さんとの初々しい会話をお楽しみください。

 今週末、いよいよ静江さんとのお試しデートだ。すごく楽しみだけど、静江さんに幻滅されないようにしないといけないなぁ。レンタカーの予約もしてるし大丈夫なはず。よし、電話をしよう。


『はい、静江です! ちょうど稔さんに電話しようと思っていました』


 僕が電話をかけたら直ぐに、静江さんが出てくれた。ちょっと早くてビックリしたよ。


「いつぐらいに電話してよいかがわからなくて、連絡が遅れてすみません」


『いいえ、謝らないでください。お忙しいのかなと思って私も電話しませんでしたし……』


 ちょっと緊急で受けた案件があって久しぶりに残業しちゃったから申し訳ないことしたな……


『でも、ちょっと寂しかったので、週末にお会いする時にメッセージアプリのIDを……こ……交換してもらえれば嬉しいです。そうすれば時間に関係なく連絡できるので』


「もちろんです! それで、週末なのですがレンタカーを借りたので、少しドライブに行こうと思っています」


『ドライブですか! とても楽しみです』


「静江さんは人混みが苦手なのかなと勝手に思ってしまって、都心から少し離れて国立公園でお散歩をするのはどうかなと考えたのですが……あっ、もちろん行きたい場所があれば、変更しますよ。映画のようにチケットを取ったわけではないので」


『お見合いの時に、少し人間不信になったって言ったことを覚えててくださったのですね。今は大丈夫です。でも、ドライブを計画して頂いて本当に嬉しいです。稔さんがよければ、映画も一緒に行きたいので、次の約束にしませんか?』


 うひゃー! 次の約束がもう決まっちゃった! これはお試しデートは失敗できないよー。


「そうですね。次は映画にしましょう。ドライブは心配しないでくださいね。レンタカーですが実家では車はよく運転していましたから大丈夫です」


『確かに都内で車を持つのは大変ですよね。稔さんを信じていますので心配はしておりません』


「よかった。では、待ち合わせは何処が良いですか? 家の近くまでお迎えにあがります」


『上北沢駅でよろしいですか? あそこなら最近ロータリーができましたので車が寄せられると思います』


「わかりました。上北沢駅ですね。朝に車を受け取りますので、10時頃に到着できると思います」


『10時ですね。無理はなさらずに、遅れそうであれば電話してください』


「わかりました。週末がとても楽しみです。静江さん、おやすみなさい」


『は……はい、み……稔さん、おやすみなさい』


 いい感じに会話が終わった。静江さんとのお試しデート前で滑り出しは順調な気がするよ。僕はビールを飲むために冷蔵庫からビールを取り出して……なんか視線を感じるな?


「なんや、幸せそうやな?」


 うわ! 薫姉さんか! 玄関への廊下の影でニマニマしている。立ち聞きなんて趣味悪いなぁ。


「いつから聞いてたんですか?」


「全然聞いてへんで、『レンタカー借りた』ぐらいからや」


「殆ど最初からじゃないですか! まあ、いいです。今日はどうしてここに?」


 薫姉さんは僕に近づくとビールを奪って、プルトップを開けるとゴクゴクと飲みだす。あー僕のビールが……


「ぷはー……つれへんなぁ。お前が第一ソフトの案件取ってから、結構仕事が増えたんや。開発はなんとかなっとるが、ちょっとスタッフ部門が足りへんようになってきてな。ええ人材の心当たりないか?」


 薫姉さんは僕を知恵袋か何かと勘違いしていないかな? そんな事わからないよ。顔が広い人じゃないとちょっと難しいんじゃないかな? 僕の知り合いは開発者ばかりだし……ん? 顔が広い?


「僕は開発者であって、そんなこと知るわけないじゃないですか……でも、吉田君は顔が広いって自分で言っていましたよ? 吉田君に聞いてみたほうがいいと思いますよ」


「そか、吉田に尋ねればええんやな。ええこと聞いた。助かったわ、稔」


 そういうと、薫姉さんは冷蔵庫に歩み寄って、中からビールとつまみを取り出したよ。まあ、こんな事があるから日持ちするつまめる物を作っておかないといけないんだよね。今日は薫姉さんの晩酌にお付き合いかな……

次号で起承転結の承までが終わります。会話ばかりでしたが恋愛要素を増やしていきたいと思っています。全然甘くないとおっしゃる方もいるかもしれませんが、私的には甘いつもりなんです……


※もしかしたら、作者のストックがない事情で次号をお休みさせていただくかもしれません。自転車操業状態から抜け出したいです。

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