二話 ハ〇ーワーク
話は変わって二年後ー当時高校三年生だった俺は高校を無事卒業し大学へ進学し大学生活を堪能しているーなどと上手く世界は回らなかった・・・俺は大学を浪人、聞こえはいいが大学への必須学力はあるものの進学するだけのお金がないというとてもマズイ状況に陥っている。
奨学金という手もあるがそれすら獲得しても財政難というのが我が家の経済状況でありそんなにも苦労を掛けてまで大学へ行こうなどとは思ってもいない。そういうわけで俺は日々をバイトなどでしのぎながら少しでも早く自立できるよう過ごしている。専門学校などに入ればある程度の技能をつけ正社員になることはできるのだが悲しきかな、俺が出た学校は進学校で勉強の頭以外は何も持ち合わせていないというのが本音である。よってどのような仕事の正社員になることもできずパートやアルバイトを繰り返している。就職難は二年たっても相変わらずのままだ。
というわけで就職困難な貧乏人のアイドルハ〇ーワークに足を運んでた
受付を済ませるとすぐガラの悪い人たちが目に映るがこういうところは大抵あんまりいい人は入ってこないのは当たり前だ、問題がややある人のほうが多いだろう。
まあ、俺もその方々の仲間入りを今日したのだが…
担当は人当たりのいいおじさんだったが内心ほっとしている、もしこれで美人なJD上がりのお姉さんだったら童貞の俺は間違いなくここハ〇ーワークで死んでいただろう。いやだ、まだ死にたくない。
一通りの質問、学歴の調査を終えるとパソコンの画面に数件の検索結果を提示された、しかしどれもが安月給や一時的なものでどれも俺の要望を満たしていない。出来れば安定収入で正社員のようなものがいいのだが・・・
「最近は就職難ですからね、どんな要望があります?」
おっちゃんが無口になった俺に話しかけてきた。
「そうですね・・・できれば両親にはあまり負担をかけず、けれど高月給で定年退職っていうか・・・長い間雇ってくれるそんな仕事がいいですね」
そう言い放つとおっちゃんは少し禿げた頭を掻いた、その度に髪の毛が白い机の上に降りかかってくる。やめてください、(髪の毛が)死んでしまいます
「ううん・・・どうしたものか・・・」
オッチャンはメガネを取り数分腕を組んだまま天井を見上げた。こんな反応されるんだったら来なければよかった、やだおうちかえりたいこのままバイトを続けt
「自衛隊とかどうです?」
急に出てきた「自衛隊」という言葉に面食らった。
確かに自衛隊は特別国家公務員という立場上高収入でボーナスもいい定年退職は階級によっては違うが大抵50代前半、休日もちゃんと確保されて衣食住の心配もない!ない…のだが!男だけの世界でさらに団体生活、筋肉ムキムキにさせられてまた国家権威が絡んできて秘密を守らないとかいけないとかなんとかかんたら…
「あー・・・無理っす。」
「そうですか…弱ったなあ…ここ月給50万円なんだよな…」
ボソっとつぶやいた声を俺は聞き逃さなかった。
「月給…何円って?」
「50万えn」「そこでお願いします」
俺は・・・自衛隊員になる!