[一章-始:記憶力強化《Astro・memory》]
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(o^^o)
追記:一章が説明ばかりになったので番外編として軽くまとめたのでそれだけ読んで二章に進まれても結構です
———優能力学園前
「今日はよゆーで、間に合ったぁー!」
一馬が叫ぶ。
「にぃ、うるさい、静かに」
雫がたしなめる。そして兄妹はそれぞれの学棟へと向かう。
——— 一馬のクラスの教室
「なぁーなぁー、先生の話聞いちゃったんだけど、昨日一般人に襲われたってほんとかよ!?」
一馬が教室に入るやいなや質問する響也。一馬が頷くとそれを聞いた周りの人も集まる。
「えー、大丈夫だった?」
「どんな風におそわれた?」
「妹 さんは?」
「どうなったの?」
周りの人の質問はざっとこんなもんだ。
一馬答えかねている時、先生が入ってきて、
ホームルームが始まる。
助かった、一馬はそう感じた。
ホームルームで昨日の一馬の一件については説明された。一馬の周りは少し落ち着き、彼もホッとした。しかし、気が抜けた一馬は、
「一馬は放課後第4職員室に来い。」この言葉を聞き逃していた。
———休み時間
「ねぇ、ちょっとお願いがあるんだけれど」
一馬が机に突っ伏している時、そう話してきたのは、赤いメガネをかけた、ロングヘアーの女性、宇佐美 蓮だ。彼女は、クラスBの自己強化系の能力 記憶力強化を持つ能力者。その能力のおかげで彼女の学力は学年トップだ。そんな彼女の問い掛けに、
一馬は何?と答える。いつもは話しかけてこないタイプの人なので少し驚く。
「妹さんにあわせてくれない?まだ一度も察知・共有系の上位能力者にあったことがないの、妹さんはそうだったでしょ?」
この頼みに、一馬は特に断る理由もないのでその提案を受ける。
「じゃ、放課後教室に連れてきてね」
嬉しそうに宇佐美は言った。
「理由聞けばよかった」
と一馬は呟く。
———放課後
何故か急ぐ雫を連れ教室へ兄妹が入る。
「へぇ〜、可愛いじゃない妹さん。なんで名前?」
雫を見ると、いきなり宇佐美が友好的に尋ねる。
「雫」
と素っ気なく答える雫。宇佐美は雫の態度に少しショックを受けているようだった。
「そんな、何が悪かった?態度?馴れ馴れしすぎた?」
なんて考えている宇佐美に一馬は、ひとつ疑問を口にする。
「なんで、雫と会いたかったんだ?」
「あぁー、説明してなかったね。私ね能力について研究しようと思ってるの、とりあえずいろんな能力者にあって研究対象を決めようと。でも、今さっき研究対象が決まったの」
と答える、ん?と思った一馬は、
「じゃ、俺たちいらなくない?」
と尋ねる。
「何言ってるの〜。研究対象はあなた達兄妹よ。さていろいろ質問す……」
「見つけたぞー、一馬!雫!放課後第4職員室に来いと言っただろ!」
先生が急に話に被せるようにして割り込んでくる。
「えっ、そんなの聞いてないですよ」
と驚いたように一馬は答える。雫は
「にぃ、だから急いでたのに、聞いてなかったなんて」
驚きと言うより、呆れたと言ったような感じで話す。
先生に連れられ兄妹は第4職員室へと向かう。
「えぇ〜、待って私の研究対象ぉ〜。」
宇佐美言葉は虚しくも先生に届かなかった。
次回 いざこざ《Trouble》
同じ時間に投稿します。