宇宙
(UFOにさらわれた)
「ワレワルハ、宇宙人ダ」
なんかベタ過ぎませんか?
「コノ方ガ、分カリヤスイカラダ」
一人(?)しか居ませんけど……
「『我ハ宇宙人ダ』ダト語呂ガ悪イノダ」
なんで喉(?)に手(?)を当てながら喋っているんですか?
「ソノ方ガ、雰囲気ガデルカラダ」
……誰にそれらを教わったのですか?
「コノ前サラッタ高校生ガ言ッテイタノダ」
…………
「友達カ?」
いいえ違います全然違います全く違います
「ソコマデ否定シナクテモ」
で、何で俺をさらったのですか?
「ソレハオマエヲ実験体トシテ人間トイウ生キ物ヲ調ベ……」
目的はまさに宇宙人ですね
「来週マデニれぽーとニシテ、学校ニ提出シナケレバイケナイノダ」
目的はまさに先月の俺と似てますね
「ひどイ課題デショ~」
確かに……人間を実験体にするなんて
「10枚以上ガのるまナンダゾ」
……人類に謝ってくださいよ
「マァ、オマエニ危害ハ与エナイカラ安心シロ」
それは助かります
「にやり」
いや今完全に悪巧みしましたよね危ないですよね?
「大丈夫ダ。前サラッタ高校生も今無事ダロ?」
無事……じゃないですね
「トリアエズ、イクツカノ質問ニ答エテモラオウ」
はい、分かりました……
「ソノ前ニ……」
なんですか?
「コノ喉ノやつ止メテイイカ? 疲レテキタンダ」
勝手に止めてください
「助かる。コレなら喋りやすいし、書きやすいし、見やすい」
『喋りやすい』はともかく、『書きやすい』と『見やすい』ってなんですか?
「それはもう一つ上の次元の話だ」
そうですか……
「では、第一問! ジャジャン♪」
クイズですかコレ?
「コレは人間の心理を探る質問です、リラックスして答えましょう」
ナレーション付きですか
「あなたは今、部屋の中に一人でいます」
クイズというよりは心理テストですね
「あなたがふと鏡を見ると、あなたの後ろに何かがいました」
心理テストというよりは怖い話ですね
「では、その何かは次のうち、ドレ?」
選択式ですか
「A:私、宇宙人 B:もう一人の自分 C:あなたが一番怖いもの」
AもBも怖いですけどね
「さぁ、どれだ!」
じゃあBで
「Bを選んだあなたは、自分しか信じられないパターンです」
確かに
「他人の言うことは信じられない」
当たっている
「自分大好きナルシスト」
そこは違う
「やはり他人の言うことは信じられないようだな」
というより否定しますから
「ちなみにAを選んだあなたは信頼できる人を持っているということ」
誰に向かって話しているんですか?
「一つ上の次元の人にだ」
言ってることが全く分かりません
「そいつが良いヤツか、ただお前を借金保証人にしたいだけなのかは自分で判断しろ」
後半は最悪の友達の代表例ですね
「Cを選んだあなたは、心に何かしらの闇をお持ちのようです。ぜひうちの心療内科に来てください」
ただの勧誘ですね。よもや詐欺に近い
「それでは第二問……といきたいところだが」
どうかしたんですか?
「時間と文字数が来てしまった」
はい?
「と言うわけで……まった来週~♪」
(突然足下が開いた)
うぁーーーーーーーー落ちるぅーーーーーー
「さよ~なら~。まった来てね~」
二度と来るかぁーーーーーー