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「人が怖い」新型ひきこもりによる退職ドミノ。企業は休業制度の見直しと「完全リモート化」へ急舵

佐々木■■: ジャーナリスト

配信日時:2020年3月1日 06:00

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「通勤電車に乗れない」「同僚の顔を見ると激しい動悸や恐怖を覚える」――。12月後半から全国のビジネスパーソンを中心に急増している、突発性の対人恐怖症、通称「新型ひきこもり」が、日本企業の労務管理に深刻な打撃を与えている。


心療内科や精神科への受診予約が数ヶ月待ちとなる異常事態が続く中、企業側は「出社困難」となった従業員の大量離職を防ぐため、かつてないスピードで就業規則の見直しやリモートワーク(テレワーク)の導入に動き始めている。


■ 診断書すら取れない「制度の機能不全」


都内の中堅IT企業で人事部長を務めるA氏は、頭を抱える。 「12月末から『出社できない』という連絡が若手を中心に相次ぎ、現在は全社員の約1割が休務状態です。通常であれば医師の診断書をもとに休職手続きに入りますが、肝心の精神科がどこもパンク状態で初診すら受けられず、有給休暇を消化しきって欠勤扱いになる社員が続出しています」


従来の労務管理システムでは想定されていなかった「医療機関のキャパシティ超過」により、制度が機能不全に陥っているのが実態だ。これにより、手続きの煩雑さや将来への不安から、退職代行サービス等を利用して突発的に辞職するケースが後を絶たない。


**■ 各社が急ぐ「休業要件の緩和」と「完全リモート化」**


この大量離職の危機に対し、一部の先進的な企業は迅速な対応を見せている。 大手通信キャリアの■■は2月24日、医師の診断書が手元にない段階でも、産業医のオンライン面談のみで最大3ヶ月の特別有給休職を認める特例措置を発表した。


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さらに劇的な変化を見せているのが、就業形態のシフトだ。これまで「■■オリンピックに向けた実証実験」程度にしか進んでいなかったリモートワーク体制が、ここ数週間で一気に前倒しされている。 「顔を合わせること自体がストレス要因となる新型ひきこもりの特性上、オフィスへの出社を強制することは直接的な退職トリガーになります。当社では年内を目標に、バックオフィスを含む全業務の8割を在宅勤務へ移行する決断を下しました」(前出・A氏)


**■ 対面必須の業界では「退職者増」が避けられない事態に**


一方で、小売、飲食、物流、そして医療や介護といった「現場エッセンシャルワーク」を抱える業界では、リモート化による解決は不可能である。 ある大手チェーンのエリアマネージャーは、「接客恐怖症に陥ったスタッフから連日退職願が届いており、店舗の営業時間を短縮せざるを得ない」と語る。


未知のストレス性疾患か、あるいは現代社会のひずみが生んだ集団心理の連鎖か。医学的な原因究明が待たれる中、日本企業は図らずも「出社を前提としない働き方」への強制的なパラダイムシフトを要求されている。


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→次ページ 突発的対人恐怖症とは


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