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好感度MAXから始まるラブコメ  作者: 黒姫 百合


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22/61

なんか学校でスカート履くのって新鮮

「あつ~い。もうダメ~」


 放課後。

 ホームルームを終えた早苗は暑さに耐えきれず、机に突っ伏す。


「今日は真夏日だもんね。早苗の気持ちは分かるよ」


 暑さにうなだれている早苗に茜は早苗の気持ちに寄り添う。


「確かに五月にしては暑かったよね」

「急に暑くなったからね。体が全然ついていけない」


 渚もミチルも今日は暑かったらしく、うんざりしていた。

 渚の言う通り、これは五月の暑さではない。七月や八月のような夏本番の暑さだった。


 そしてさらに厄介なのは、七月や八月は毎日暑いので体が慣れているが、五月のように一気に暑くなると体もその暑さに慣れていない。


 その分、余計に暑く感じる。


「茜ちゃんや渚ちゃんは良いな~。スカートだから涼しそうで」


 早苗はスカートの茜や渚を羨ましそうな目で見る。


「しょうがないよ。そういう校則なんだから」


 制服に文句を言っている早苗を茜が優しく宥める。


「だったら早苗と茜で制服交換したら良いんじゃない? 今、高校生のカップルの間では制服交換して放課後デートを楽しむのが流行ってるし。早苗も茜も同じ体型だから大きさ的には問題ないと思う」

「それだー。ねぇー茜ちゃん、暑いから制服交換しよう。おねがーい」


 暑さでうなだれている早苗を憐れに思ったミチルが解決法を教える。


 なんで今までそんなことが思いつかなかったのだろう。


 スラックスが暑ければスカートを貸してもらえば良い。


 ミチルから解決法を聞いて納得した早苗は大声を上げ、茜の両手首を掴んで制服交換を懇願する。


 茜の母性本能をくすぐるためにわざと涙声である。


「別にあたしは大丈夫だよ。交換したいなら交換しよう」

「わ~い、ありがとう茜ちゃん。好き」

「全く早苗は。くっつくと暑くない?」

「全然大丈夫。茜ちゃんの暑さなら気にならない」


 そもそも早苗に甘い茜が早苗のお願いを断るわけがない。

 制服を交換してもらえることになった早苗は感謝の気持ちを伝えるために茜に抱き着く。


 茜はヤレヤレという表情を浮かべながら、暑くないか早苗を心配するとすぐに笑顔で否定の言葉が返って来た。


「あれは幼馴染じゃなくてバカップルよ」

「ホント、二人は仲が良いよね。今日も二人が平常運転で平和だな~」


 二人のやり取りを見ていたミチルは呆れ、渚はニコニコと二人を見守っていた。


「ミチル。男女で制服交換する時ってどこで交換してるの。さすがに更衣室は使えないし」

「基本みんな多目的トイレで着替えてるわよ。多目的トイレは広いから入口近くで着替えればあまり汚れてないし」


 茜がみんんはどこで制服交換をしているのかミチルに尋ねると、ミチルはすぐに答えを返す。


 茜の言う通り、制服交換は基本男女で行われるため更衣室は使えないし、教室も誰かしらいるし誰かに見られる可能性があるので却下だ。


 ミチルの言う通り、多目的トイレなら誰でも入れるし鍵もかけることができるし、そもそも使用頻度が少なく、扉側だったら尿などの飛び散りなどもほとんどないだろう。


「確かに多目的トイレなら誰でも使えて、鍵もかけられるね」


 早苗も一人納得した。


「そう言えばミチルと渚はカップルだけど制服交換はしないの。カップルの間で流行ってるんでしょ。ミチルとかそういうの好きそうだけど」

「そうしたいのは山々なんだけど、あたしと渚じゃ体格が全然違うから無理よ」

「ボクがもっと小さければ良かったんだけどね。さすがにサイズが違うよね」


 制服交換がカップルの間で流行っているのなら、真っ先にミチルがやりそうなものである。


 だが、一度もミチルと渚は制服交換をしたことがない。


 それを疑問に思った茜が聞くと、ミチルから悲しい答えが返って来た。


 確かにミチルと渚では、早苗と茜たちと違い、全然体格が違う。


 渚もそれを分かっているらしく、彼氏との制服交換というイベントを諦めているようだった。


「でも履いてみないと分からないんじゃない。結構制服ってゆとりとかあるし、二人ともウエストはそこまで違いはなさそうだから大丈夫だと思うけど。ただスラックスの裾は短くなりそうだけど」


 確かにミチルと渚は身長差はあるものの、ウエストとかはあまり変わらないように見える。


 それにまだ一回も試したことがないなら、諦めるのはまだ早い。

 やってみなければ分からないこともあるし、やってみてできることもある。


「……まっ、一回もやらないでできないと決めつけたのは早計だったね」

「そうだね。一回やってみてできるかできないか確認してみよう」


 早苗に指摘されたミチルと渚は早計だったことを反省する。


 その後、暑さを和らげるため早苗と茜は多目的トイレに入り、制服を交換し合う。


「じゃじゃーん、初めてのスカート姿だよ。なんか学校でスカート履くのって新鮮」

「早苗の言う通り、学校の中だとスカートが当たり前だからスラックスを履くとなんだかいずいね」


 スカートに履き替えた早苗は涼しくなったからか、ご機嫌な表情で多目的トイレから飛び出してミチルたちに見せびらかす。


 プライベートではスカートを履くものの、学校では制服でスラックスと決められているため、学校でスカートを履くのはなんだか新鮮だ。


 それは茜も同じらしく、学校でスラックスを履いて、なんだか居心地が悪そうだ。

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