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出発

ネタ切れが近いです     これからどうしよかなぁ







翌朝、公爵の屋敷の前に集合した一同。


「なにこのカオス」


スーアの言葉も無理はない。


何故なら集まっている者たちは皆、何だかよくわからない感情を持っている。


正直、護衛を引き受けるのを完璧に早まったとスーアは後悔しだしていた。


どこから聞き出してきたのか公爵はリムがスーアを慕っている事を知っていた。先程からしきりににやけている。


それを聞いた執事はこちらを睨んで隙あらば切りかかろうとナイフを懐に隠し持っている。せめて殺気くらいは隠してほしい。


リムは「運命の人」であるスーアと一緒に旅が出来ると朝からはしゃぎっぱなしだ。


アヤはアヤで既に諦めたのか我関せずと持ち物を確認している。


メイドたちは皆、薄く笑みを浮かべて何を考えているのか判り難い。


騎士たちはそもそも兜で表情がわからない。


「持ち物は問題無いのでそろそろ出発しましょうか」


「ああ、早く行こう。正直すぐにここを離れたい」


「ああ! スーア様との愛の旅路! きっと神様もこの旅を祝福してくれていますわ!」


「訂正だ、早くこの護衛を終わらせたい」


実はスーアは女性に免疫が無い。生前はあまり女性との縁がなかった為だ。


弟狙いの女性にはきっかけとして狙われたりもしたが。


「でわ、お父様行ってまいりますわ」


「うむ、しっかり勉学に励むのだぞ」


リムとアヤが馬車に乗り込み、スーアも乗り込もうとするが。


公爵がスーアに手招きをする。


「何だ?」


すると公爵がスーアに小声で、


「次に屋敷に来る時は孫ができている事を願っているぞ」


などと言ってくる。


「アホか!! お前は止める立場だろうが!! 馬鹿な事言ってるんじゃない!!」


はっはっはと豪快に笑いながら背中を叩いてくる公爵。


「若造、お嬢様を傷物にしたら命は無いと思うのだな」


何時の間にか背後に執事がいて脅しをかけてくる。


「うわ! びっくりした! ……安心しろそれはありえないから」


「貴様! お嬢様に魅力が無いとでも言うのか!!」


「どうしろと!? って言うか早く出発させろ!」


怒鳴りながら急いで馬車に乗り込むスーア。


「早く出せ!」


「わ、わかりました!」


御者台にいた男性が慌てて馬車を出す。


「ちっ、殺りそこなったか」


執事がかなり不穏な発言をしていたが気にしないでおこう。














「あの執事はいつもあんな感じなのか?」


「いえ、いつもは厳しいながらも優しい方なのですが……」


馬車の中でアヤに訊いてみる。


「優しい? 殺されかけたぞ?」


「それが、お嬢様に対して過保護なんですよ、あれさえ無ければ良い方なのですが……」


どうやら本気で嫌われたらしい。


「そんな事よりスーア様、お父様と何を話してらしたの?」


「いや、何でもないから気にしないでくれ」


横ではアヤが苦笑いをしている。


「? アヤお前、聞こえていたのか?」


「え? あ! い、いえ」


かなり動揺するアヤ。


「そう言えばアヤはウサギの獣人でしたわね。お父様とスーア様はどんな話をしてんですの?」


「獣人? 獣人だったのか。でも耳は?」


「えっと、変装用の魔法がかけてある腕輪を着けて容姿を変えてます」


アヤが右手を上げて腕輪を見せる。


「人族である公爵様に仕えるのに獣人の姿では支障があると思いまして」


「なるほどねぇ、それは別にいいけど。さっきの公爵の話はいうなよ!」


「! わ、判りました」


一瞬驚いた顔をしたアヤだがすぐに表情を元に戻し承諾する。


「何故ですの! 教えてくれてもいいじゃないですの!」


「いいから黙っていろ」


馬車和やかに街道を進んでいく。
















「これで5日間か。馬車ごと飛んでいくかぁ?」

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