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9.『解体の遊戯と生態の行方』

かつて「きゅう」だったもの

極小の目には見えない生き物が見境なく飛び回る。

どこでも良いからと隙間を探して侵入する。

彼らは遊びを楽しむ子どものように、多くの有機物を楽しげに解体しながら前進する。


内部に侵入すると、すぐさま美しい花を咲かせ、多彩な花弁で空間を彩る。

生き物だったモノは、血塗られた肉塊に成り果てる。

そこまでしておいて、自分の作品が完成する前に、また次の目的地を求める。


寄生した器が壊れて朽ちても、瞬間的には美を提供するだろうと、彼らの自己満足を感じ取った。

その恩着せがましさに、胃が酸であふれるような不快感を抑えられなかった。


本能に従って進化する生態が、忘れ去られた機能を思い出させる。

本来の目的は繁殖にあるが、その純粋さを邪魔する彼らを導いたのは誰だろうか。

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