森を出たらいました
悠と沙耶は歩いているうちに、森を出ることができた。
そして、森を出た先には山々に囲まれた道があった。
「お兄ちゃん、本当にこの世界人がいるのでしょうか?魔獣だけが生きてるとかないですよね?」
沙耶は不安そうに悠を見る。
「いやいや、あの幼女も言ってたじゃないか。冒険者っていうのがあるって。それなら、それを結成できるだけの国とかあるってことじゃないかな。この道が正しいのかはわからないが…とりあえず進むしかないじゃん。」
そう言って沙耶の手を引きながら歩きだした。
すると、突然人の声がした。
「おいおい、待てよあんちゃんたち。見かけねぇ恰好してるじゃねえか。それに武器も携えず護衛もいないって、襲ってくれって言ってるもんじゃねぇか。」
「二人でデートですかい?こんなところデートしてると俺たちみたいな盗賊に襲われるぜ。」
「金目の者と女だけ置いていきな。そしたら、命だけは助けてやるよ。」
そういいながら、10人ほどの男が二人を囲んできた。沙耶は、なぜか照れたように顔を伏せていた。悠は目を輝かせながらその人たちを見ていた。
「お兄ちゃん、デートですって。私たち恋人に見えるんですよ。」
沙耶は照れながら、悠に笑いかける。
「いやいや、そんなことより人だぞ!人!ここにきて初めての人だ!」
悠は沙耶の言葉を気にせず盗賊たちを笑顔で見つめる。
「そんなこととは何ですか!大事なことですよ。恋人ですよ恋人。夫婦なんですよ。」
「どこからその発想になった。いつもの沙耶らしくない発想だな!」
「お兄ちゃんはひどいですね。妹の事を何だと思っているのですか。」
「いやいや、いつも罵倒してるじゃん。バカって言ってるじゃん。」
「それも愛ですよお兄ちゃん。」
「いや、そんな愛はいらん。」
二人は、周りを気にせず言い争い、盗賊たちはぽかーんと二人を見ていた。
「あの、俺たち盗賊ですよ。盗賊なんですけど…金目のものと女置いていってほしんですが。」
盗賊の一人が二人に話しかけた。
「盗賊だよね!人だよね!いや~良かった。会えてよかったよ。」
悠はその話しかけてきた盗賊に満面の笑みで返した。
「「「えっ!」」」
盗賊たちはその返しをに驚いた。
「てめぇ、ナメテんじゃねえぞ!おい、お前たちこのナメた小僧殺してしまえ!女の方は殺すなよ。」
そういうと、盗賊たちは携えていた剣を抜き二人に襲い掛かってきた。
「マジか。なんか怒らすことしたかな…」
「お兄ちゃんがバカだからじゃないですか。バカに怒ったんじゃないですか。」
「あ、いつもの沙耶に戻ってるな。てか、マジで!」
それすらも、気にせずに二人はのんびりと襲ってくる盗賊を見ていた。
しかし、襲ってきた盗賊の剣が届くことはなく、その場で盗賊たちは倒れていた。
一瞬の出来事に他の盗賊はその場で立ち尽くし、何が起こったのか理解できなかった。
「ファイヤ!」
悠は、盗賊の一人が叫んだ方向を見る。すると目の前まで火の塊が迫っていた。
反射的に悠は、それを叩くと、火の塊は散乱した。
「あっぶね!」
「お兄ちゃん大丈夫ですか?あれが、魔法ですかね。」
二人は、初めて見る光景に考えを巡らせていた。
「マジかよ、魔法を素手で払いやがった。こいつはヤバいですぜいお頭!ここは引きましょう!」
「全員、ずらかるぞ!倒れている奴らは、回収していけ!」
盗賊の頭が叫ぶと、二人を白い煙が襲った。そして、煙が晴れると、その場にいた盗賊たちは消えていった。
読んでいただきありがとうございます。
これからも、面白い話に広げていきたいので、次回作も楽しみにしていただけると嬉しいです。
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