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妹と召喚されました!  作者: 雄也
過去編
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再会の幼女

勝利を喜び合う俺たちは、エルフの森にて宴を行っていた。

そこには、魔族、人、エルフが集まり人種関係なく皆で笑いあっていた。


「うむ、良き光景だ。そうは思わぬかユウよ」


酒を持った魔王が魔族たちと話していた俺のもとにやってきた。


「魔王様!」


すると魔族たちは手に持っていた酒をテーブルに置き頭を低くする。


「よいよい、今は皆楽しもうではないか。お主たちもよくやってくれた」


「はっ!ありがたきお言葉。ではユウ殿またあとで」


魔族たちは酒を手に取ると俺たちから離れていった。


「あらら、魔王嫌われてんじゃね」


「なぬ、そうなのか?」


魔王が来たら席を外す魔族たちを見てそんな冗談を言ってみたが、

魔王は真に受けたように落ち込み始めた。


「冗談だ。あんたが嫌われてるなんてことないだろう。どの魔族もあんたに敬意を払ってるだけだろう」


「ならよいのだが…とそれよりもだ。

ユウよ今から少し時間もらえるか?

約束を今から果たしてもらいたい」


魔王から話を聞き、俺は今から魔王城に行くことにした。

といっても、魔王が魔王城へ移動させるからすぐに行けるそうだが。


そんな話をしているとみんなが集まってきて、魔王城に移動するメンバーはエルフの森から出て森へ移動した。


「ではいくとするか」


魔王がそういうと、また何もないところに黒いモノを現わせる。


そして、俺たちはそれをくぐり魔王城の一室へ移動した。


その部屋は暗く何もない部屋だった。

そして不自然に水晶が一つ置かれていた。


「メーラよ来たぞ」


魔王がそういうと、部屋中が輝き一面真っ白な空間になった。


そして、その中心に金髪の幼女がいた。


「あっ!自称幼女女神だ!」


「誰も幼女と自称しておらんわ!」


俺の言葉に幼女が反応する。


その幼女は俺と沙耶がこの世界に来る際にあったメーラという女神だった。


「おっホン!まぁよい。魔王ロアにユウの妹サヤ、エルフのマナ、王女リサ、邪竜ミィナ、騎士団長ミレイヤ、

騎士団副団長レイ、エルフの王女アリア、ユウの現両親シンにトウコ、異世界の騎士アキで全員じゃな」


メーラは目の前にいる皆を順にみていった。


「いやいや、ちょっと待て!レイまでは分かる!後の奴なんでいんの!?エルフの王女初耳なんですけど!?」


なぜか、ダージャと戦っていたエルフの少女がついてきていた。


「どうも、王女です」


「これはこれはどうも。って違うんですけど!?何でいんのかな!?」


「なんとなく?忘れられがちかと思ったので」


「それでついてきたの!?意味も分からない場所に!?」


「はい」


「…」


「…」


えっ!

マジでこの子!

こわッ!


「いいじゃないかマイサンよ!」


「あんたらもだよ!何でいんの!?てかこの世界にどうやって来てんだよ!?」


「悠落ち着きなさい。こういう時は黙ってすべて受け入れるのよ」


この両親はここにきても変わらないな。


「あぁ、ユウよもうよいか?」


メーラは騒ぐ俺に声をかけてくる。


「これからユウの過去を見せてもらうのじゃ。ユウが初めて妾にあったときは、ユウの過去をすべて見ることはできんかった。

まぁ、その理由は分かったのじゃが。

先ほどの戦いに現れたユウが師匠と呼ぶ者。

あの方は、現在の唯一神じゃ。

そして、神とかかわった過去そのものが隠されたのじゃ。

妾の力だけで見ることはできんかったが、邪竜との繋がりを持ったことでその過去が解放された。

邪竜は神同様の力を持つからそれの影響じゃろう。


そして、そこから見えた過去はユウを取り巻く者たちに大きな変化を与えるはずじゃ。

今現在ユウの過去を知るのは妾と魔王のみだ。

そして、妾らはユウを大切に思う者達にその過去を打ち明けるのがユウを過去から救う一手だと考えた。また、それは唯一神を止める勇逸の手段とも考えたのじゃ。


して、ここからはユウ次第であるが、

ユウはここにいる皆にユウの過去を見せてもよいと考えるか?

もし、見せたくないというのであればユウ以外は退場願うのじゃが?」


俺は皆を見渡す。


さっきまで笑っていた両親も真剣な子になっていた。

そして、アキは顔を伏せていた。


「アキ以外ならいい…」


「ユウ…」


アキが悲しそうに俺を見る。


「お前が俺の過去を知ったところで、お前はまた裏切るだろう。

俺は信用できない」


「うむ、ユウよ。アキはここにいてもらう」


そんな俺とアキの間に魔王が入ってきた。


「どうして!」


「ユウよ、此度は過去と向き合う機会でもあるのだ。今のままであればきっとユウは後悔する。だから、これは儂が独断で許可させてもらう」


「ッ!あぁ、分かった」


「OKじゃな。では、ユウの過去と向き合うとするのじゃ」


メーラがそういうと、周りが見えないくらいの光に包まれ、視界が真っ暗になった。




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