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妹と召喚されました!  作者: 雄也
エルフ編
61/78



ダージャから放たれた光は、周囲に広がると何も起こらず直ぐに消え去った。


「周囲を警戒して!」


ミィナが叫ぶと、俺たちはダージャから注意を逸らさずに周囲を探る

しかし、周囲には俺たち5人とダージャ以外の気配はない。


「そう警戒するなよ。合図ではあるが、そんな近くの奴らに合図を出したわけではない。俺が出したのは、妖精の森から数キロ離れた場所にいる奴らだよ。元々お前達の相手をするつもりはなかったんだ。目的の邪魔になる可能性があるイレギュラーをできるだけ取り除こうとは思ったが、これ以上目的を遅れさせるわけにはいかない」


ダージャからの闘気はなくなり、ダージャの身を纏う魔力だけが、防御の意思だけを表していた。


「だから戦闘の意思はないと?お前の目的は知ったことではない。お前は俺の敵だ。お前に戦闘の意思がなくとも、敵は殺す」


俺はそう言うと、剣を改めて構える。


他の4人も俺に続き戦闘準備に入る。


「確かに俺はもう戦う意思はないが、いいのか?このまま戦闘を続ければ、どのみちお前達は死ぬことになるぞ。俺が勝とうとも、お前達5人が勝とうともそれは変わらない。今から、妖精の森を滅ぼす、5万を超える魔物の群れによってな。俺たちが使役し、強化した魔物は、妖精の森を四方八方を囲み、こちらにすでに向かっている」


「ッ⁉︎ありえません!妖精の森の周囲には、他国がいくつもあるのです!そんな魔獣の群れを放置するはずがありません!」


リサは、一瞬驚くと声を上げて叫ぶ。


「そうだなぁ、魔物が待機しているのを敵が見つければ、直ちに対応しただろう。お前達が今敵に回そうとしているのは誰だ?」


ダージャの言葉が、冷たく響く。

俺たちは、ダージャの目的に携わる敵の一部を理解した。


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