戦いが終わった?(1)
これは一体どういう状況なんだ!
あれ?俺は、邪竜にトドメをさそうとしたはずだが…
なぜ裸の女が目の前にるんだ!
赤く長い髪にすらっとした身体。
見た感じ沙耶たちと変わらないぐらいの年齢だ。
そんな少女の赤く潤んだ目がこちらを見ている。
…
これはあれだな…
壁ドンならぬ床ドンだな!
全力のな…
って、言っとる場合か!
ちょっと待て、この状態マズくないか!
側から見たら俺が裸の少女を押し倒してるように見えて、少女が涙目であるとすれば…
これ、無理やり押し倒したように見えるんじゃね…
こんな場面、沙耶にでも見られたら…
「お・に・い・ちゃ・ん〜」
沙耶の声とともに背後から殺気が俺に向けられた!
「すこし氷ましょうか、変態強姦お兄ちゃん!氷王」
沙耶が笑顔でそういうと、俺の首から下が氷で包まれた。
「安心してください。体は凍らしていないので、死にはしませんよ。体の周囲に氷をはっただけですよ。
どうですか、この完璧な制御。私の完璧な魔術制御と優しさに感謝してくださいね。」
「安心できるか⁉︎ってか、死ななくても風邪ひくわ!優しい妹なら兄の体調にも気を使ってくれませんかね!」
首から下を氷で包まれた俺は、凍える寒さで声を震わせていた。
「風邪をひいたら、看病してあげますからね…えぇ、それはもう徹底的に…」
沙耶のやつ笑顔なのに、目の奥が笑ってない!
「リサ!マナ!どうにかしてくれ!」
沙耶に何を言っても無駄だと思い、後から歩いてきた、リサとマナに助けを求めた。
「ユウ様自業自得です…なんで、こうも女の子ばっかり…」
「自業自得なのです〜」
リサはブツブツと文句を言いながら、凍った場所を叩いている。
「ご主人様、この女性は誰なのです〜?どこから攫ってきたのです〜?」
「攫うか!この子は分からん!」
実際にこの子の存在はサッパリ分からん!
知らんものはしかたないじゃん!
「そうですか…お兄ちゃんは、知らない女を剥いだんですね…」
「剥いでないからな!ってか、沙耶言葉遣い悪くなってるぞ!鬼沙耶!」
「何か言いました…」
あっ!
ヤバイ!
首から上も徐々に氷始めた…
「いやいや、まじ死ぬから!」
「死んだほうがいいんじゃありませんか…
いえ、死んでも治らないんでしたね…
どうしましょうか…
とりあえず、死ぬ手前まで行ってみます?」
沙耶怖いんだけど!
今まででないほど怒っていらっしゃるんだけど!
「とりあえず弁解をさせてくれ!俺にも今の状況がわからないんだ!」
「弁解ですか?いいでしょう。聞くだけ聞いてあげましょう。では、ちゃんと服を着てください。」
「服脱いでないからな!」
沙耶が俺の周囲にはっていた氷を解いてくれた。
そして、立ち上がったが…
赤髪の子が全く動かない…
涙目のまま倒れたままだ…
まさか、死んでいるんでは…
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