装備を買いに!いや、その前に…
俺たち3人は騎士団の所まで来ていた。
なぜ、装備を整えるのに騎士団のところに来ているかだって?
それは、この世界に来てから数日の俺と沙耶は、王都の街を歩くのも初めてなわけで、装備が売っているところなんて知っているはずもなく。
今日、ずっと案内してくれているリサは、なんと、王都の街を歩くのが今日初めてなそうだ。
王女として、王都の街の地理を勉強し、把握しており、また、王都の街をいつか歩くことができたら、行ってみたい場所をピックアップして案内してくれたそうだ。
だが、装備には興味がなく、売ってる場所は分からないそうだ。
というわけで、分らないなら知っている人に聞けばいいと思い、騎士団ならばいいところを知っていそうと俺達3人は話した。
騎士団の所に行けば、ミレイヤかレイがいるだろうから騎士団の所まで来ていた。
騎士団の人たちは、訓練場で何かを大勢で囲み剣を振り抜いていた。
囲んでいるものが何かは見えない。
と見ていると、突然囲んでいた騎士団が空中に吹っ飛び、その中心にいる人物が見えた。
剣を抜いた形で、笑顔で立っている少女…ミレイヤだ。
「魔術と剣術を組み合わせてますね」
「剣術の斬撃に風の魔術をのせてますね。それに加えて、大けがをしない程度まで魔術調整も完璧に行ってます」
沙耶とリサは、ミレイヤの攻撃を分析していた。
この二人、分析能力半端ないな。
あの一瞬にしてそこまで分かるなんてな。
俺なんて、魔術を使ってることすら全くわからんぞ!
すると、ミレイヤと目が合ったと思ったら、目の前から消えた。
いや、俺の目の前にまで迫ってきていて、小さすぎて視界から消えていた。
「ユウ!私と戦いに来たのか!」
この子は、本当に可愛らしいのに戦闘狂なんだな。
「違うぞ。ちょっと聞きたいことがあってきたんだ」
「なんだ、違うのか…」
なんだ、そんな落ち込むなよ。
俺が悪いことしているみたいじゃないか。
「そ、装備の売ってるところを知りたいんだ。武器や防具をそろえようと思ってな」
「そうだな、私はいつも同じ鍛冶屋だから、そこでよければ紹介しよう。でも、装備を揃えるってことは、依頼を受けたのか?」
ミレイヤ御用達か。
それだけでも、価値はありそうだけどな。
「あぁ、青緑の採取っていう依頼を受けたぞ。まぁ、それに行く前に装備を整えておきたくてな」
「えっ!その依頼を受けたのか!妖精の森に行くのか」
えっ!シラさんと同じようにミレイヤも驚いたよ!
とても不安になるじゃんか!
「ミレイヤはこの依頼のこと知っているのか?」
「もちろんだ。私もその依頼には目をつけていたんだ。でも、一様団長だからな。1週間も冒険を優先して抜けれないんだ。行ってみたかったな。でも、他の連中は、その依頼避けていたっみたいだけど」
1週間も抜けるほどの依頼だと?ほかの連中も避けてるって嫌な気が…
「この依頼って1週間もかかるのか?それに、ほかの連中が避けてる理由ってなんだ?」
「?王女様なら知っているだろう。聞いてないのら、教えよう。妖精の森に行くんだから、早くても往復2日はかかるな。そこから、依頼達成しようとしたら、5日はいると思うぞ。
それで、他の連中がこの依頼を避けてた理由はエ「ユウ様!「お兄ちゃん!」」」
ミレイヤが何か言おうとした瞬間、リサと沙耶が言葉を遮った。
「ユウ様、そんな他人を気にするよりも、装備を揃えに行きましょう!」
「そうですよお兄ちゃん。すでに依頼は受けてるんですから、そんなことを考えるよりまずは装備ですよ!ミレイヤさんも、お兄ちゃんが武器を買ったら体を動かしたいから、ミレイヤさんの相手してくれますよ!」
「それはほんとかユウ!よし、今すぐ装備を買いに行こう!
お前たち!私は騎士の仕事として、道案内をしてくる!あとは、各個人で鍛錬するように!街の見回りも忘れるなよ!」
ミレイヤはそういうと、俺の手を引き街へと向かう。
沙耶とリサ、慌ててるな。俺に何かを隠してるなこれは。
まぁ、二人がいいならいいんだけど。無理に聞く必要もないしな。
だが、沙耶俺のことを売りあがったぞ!
俺、武器買ったらミレイヤと戦うこと決定したんだけど!
まぁ、今日の朝戦ったばっかりなのに、半日後にまた戦うとか…
あぁ、憂鬱だな。
「ごめんなさい、ユウ様」
「すいません、お兄ちゃん」
沙耶とリサがなんかぼそりと呟いたな。
よく聞こえなかったが…
そうしながら、ミレイヤは嬉しそうに俺の手を引き歩いていく。そのあとを、申し訳なさそうに沙耶とリサがついてきている。
そうしながら、ミレイヤが増えたが、俺たちはまた街まで歩いて行った。




