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妹と召喚されました!  作者: 雄也
エルフ編
31/78

冒険者登録してみます!

俺と沙耶とリサの3人は、王都にあるギルドハウスに来ていた。


ここがギルドハウスか。

でかいな。


そう思いながら、扉を開け俺たちは中に入った。

中は、いろんな装備や武器をした人たちが大勢いて、賑わっていた。


「ユウ様、あそこです。あそこが受け付けですよ。」


リサが指差した方向は、入り口を入りまっすぐ行ったところにあった。


俺たちは、受付をしようとそこに向かって歩いて行った。

そして、そこにいる受付嬢に話しかけた。


「すいません、冒険者登録したいんですが」


俺がそういうと、茶色の短い髪のお姉さんが対応してくれた。


「おいおい、そんななりで冒険者になろうってか?笑わせてくれるぜ、ガッハハ」


すると横にいた、上半身裸の筋肉マッチョが現れた。


上半身裸!?こいつ変態かよ。

お姉さんが対応してくれるはずだったのに、なんなのこの変態。


「おぉ、よく見ると可愛い女連れてんじゃねえか。おいおい、そんな弱そうな男と一緒より、俺たちと一緒に来いよ。夜も楽しませてやるぜ。」


そういって、筋肉マッチョは沙耶の手を取ろうとした。

俺は、瞬時に身体に力を巡らせ、その手を払いのけようかと思った。


そして、沙耶を見ると、あぁ怒ってるな。

リサもローブで顔を隠してるから良く見えないが、怒りのオーラがすごい。


リサが、スゥっと右手をローブの中に隠した。

その際に、俺には少し見えた。魔術式展開しようとしているのを。


沙耶は、手を上げ相手の顔に向けた。


こいつ、死んだな。


俺は、心の中でそう思いつつ身体の力を抜いた。


ドカッ!


「グハッ!」


一瞬の出来事だったが、急にギルドハウスの入り口が開かれたと思ったら、筋肉マッチョは吹っ飛びギルドハウスの外に転がっていた。

そして、筋肉マッチョのいたところには1本に結ばれた青い髪をなびかせながらこちらを笑顔で見るチビ、ミレイヤがいた。


「ユウ!先ぶりだな」


「あ、あぁ」


俺は、気の抜けた返事になってしまった。


イヤイヤイヤ、何あの動き!

一瞬であの筋肉マッチョの背後取ったのかよ!

俺も、目で追えなかったぞ!


俺と手合わせしたときと動きが別格だった。

こいつ、手抜いてたのかよ。


「魔術ですね」


すると、突然横から沙耶が言ってきた。


「正解だ。私の先の動きは魔術によるものが大きい、ユウ、お前が考えてること分かるぞ。お前との戦いで手を抜いていたとか思っているのだろう。

だが、それはハズレだ。もちろん、ユウが魔術を使ってたなら、私も使い応戦するつもりだったが、ユウは使わなかったからな!

私は対等に戦いたいのだ!そして、対等に全力の剣術でユウに応戦したが、負けてしまった。初めて負けたぞ、ユウ!

負けとはこんなに悔しいものなのだな!」


まてまて、負けたことがないってマジかよ。

こんな子供相手に、騎士団大丈夫かよ。


「っと、ユウの臭いがしたから来ただけだった。私は、まだ仕事中だから失礼するぞ!

ユウ!また、戦おう!」


そういって、ミレイヤはすぐに出て行ってしまった。


嵐のように来て、嵐のように帰って行ったな…


って、臭いで俺に気づくって、犬かよ!


「ギルドハウスの外まで臭うって、俺そんなに臭いかな?」


「そんなことないですよ。あの人がおかしいだけです。私はお兄ちゃんの臭い好きですよ」


「そうです、ユウ様におい私も好きですよ」


あぁ、臭うのは臭うんですね。

この世界に温泉とかってあるのかな。

今すぐにでも入りたい…


そういえば、ギルドハウスの外に転がった筋肉マッチョ、ミレイヤに回収されて行ったな。

ちゃんと騎士団としては働いてるんだな。

未だに騎士団長とは思えないけど。


ミレイヤが登場してから静まりかえっていたギルドハウス内は、また賑やかになり始めた。


「あいつら何者だよ」


「騎士団長と知り合いとか…」


「騎士団長あいつに負けたって言ってなかったか?」


「嘘だろ、あの無敗の騎士団長が!?」


「聞き間違いだろ…」


そんな話が、チラホラと聞こえてくる。


まぁ、今はそれよりも冒険者登録だ。


「お姉さん、冒険者登録お願いします」


「あ、はい。手続きをいたしますね。登録するのは3人でよろしいですか?」


「はい」


ギルドのお姉さんに再び話しかけ、冒険者登録の手続きを開始した。

しかし、俺一人だけ最初から躓いていた。


一番最初に紙に名前を書く必要があった。


「キサラギ サヤ さんに リサ=ミラージュさん!?おうじょ…ンッ!」


お姉さんは、リサの書いた名前を見た瞬間、王女だと叫びそうになっていた。

それを、リサは慌てて口をふさいでとめた。


「私のことは内密にお願いします」


お姉さんが何回か頷くと、リサはふさいでいた手を離した。


「失礼しました。では、お二人は、ステータスをお見せください。」


お姉さんがそういうと、沙耶とリサはステータスを表示させ、お姉さんに見せていた。


「はい、いいですよ。キミは名前かけましたか?」


沙耶とリサが終わると次は俺に来た。


「お兄ちゃん、これは貸しですからね」


沙耶はそういうと、俺の紙に記入していく。

そして、記入が終わるとお姉さんに渡した。


「シスコン ヘンタイ さんですね…」


「違いますから!何書いてんの沙耶!」


「すいません、覚えたてで間違えました」


「そんな間違え方あるかな!?」


お姉さんは、俺を変な人見たいに見てるし。


「ユウ様、次は私いいですか?」


「そういうネタで出すものじゃないからね!」


そんなことをしながらも、リサは俺の名前をちゃんと書いてくれた。


「キサラギ ユウ さんですね。 では、ステータスを見せてください。」


そういわれ、俺はステータスを表示させて全てお姉さんに見えるようにした。



《ステータス》

【名前】キサラギ ユウ (人族)男

【Lv.】6


【称号】 シスコン、バカ、女の子2人を侍らせる女の敵、女の子2人と寝る男


【能力値】体力 :665/665 魔力:730/730


【スキル】 ???



「全部見せる必要は…へ?」


お姉さんは、ステータスを見るとこちらをチラチラと見てきた。


しまった、能力値隠すの忘れていた。


「女の敵…最低…失礼しました。ステータス消してもらっていいですよ。というか、早く消してください」


え~なんか、急に態度変わったんだけど!

てか、女の敵とか、最低とか言われたんだが!


俺は、慌てて自分のステータスに目を通す。


なんか増えてるんですけど!

【称号】のところに、変なのが2つも増えてるんだけど!

それって、称号なのか!


「お兄ちゃん、どうしたんですか?」


「ユウ様?」


「いや、なんでもない」


俺は、慌ててステータスを消す。

これは、あの幼女(女神仮)の仕業だろ!

あいつ、俺に恨みでもあんのかよ!

次ぎあったら文句言ってやる!


そうしながらも、俺たちは冒険者登録を進めていったのだった。

俺は、お姉さんの目を見るのが怖くて、ずっと下を向いていたけど。

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