第1話 英雄の日常 PART1
ジリリリリリリリリリ
ツインベル目覚まし時計が鳴り響く。
「Zzz………」
そんな中、少年――英雄が平然とヘソを出しながら幸せそうに爆睡していた。
そして、鳴り響いてから10秒後くらいに、
「英雄、起きろー!!!」
重量感があり、力づよく、バカでかい声がした。
英雄は眠そうながらもゆっくりと起き上がって、目を開いた。
そこには先程まで鳴っていた時計を片手に地面ではなく空中で仁王立ちしている、年齢が20~30ぐらいの頭に三角の白い布をつけ、白い服を着た男がいた。それを確認した英雄は、
「チェンジで」
これだけの言葉を残して眠ろうとした。
「寝るなーーーーー!!!」
「かはっ!」
男のドロップキックが見事に英雄の腹に決まった。
「何すんだよ親父!虐待及び安眠妨害で訴えるぞ!」
「残念でした~幽霊を訴えることはできませ~ん」
イラッ
男――英雄の父親兼幽霊、正治の英雄の反論に対し大人だとは思えないような言葉に英雄はイラついた。
「ふんっ!!!」
「ぐはっ!」
英雄は正治の顔を問答無用にグーで殴った。
「幽霊を訴えることができないなら幽霊が訴えることもできないよね~」
ドヤ顔で英雄は正治のほうを見た。
カチン
英雄に向かって嘲笑したことをそのまま返されたあげく殴られたことに正治は頭にきた。
「もう怒ったぞ!幽霊の本当の怖さを思い知らせてやる!」
「やれるもんならやってみろや!」
そんなバカ騒ぎをやっていると、
カチャ
「正治さん、英雄のこと起こしてくれた?」
ドアが開く音と同時に少女の声がした。
異能省奇態学園の第1話が始まりました。
私、みそかふみの場合
ひとつの話をいくつか分割して投稿していこうと思っています。
素人なので何かと至らない点が多くあるかもしれませんが、
頑張っていきたいと思っています。感想お待ちしております。