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Double Life  作者: Toki.
57/60

もしも○○がDouble Lifeの主人公だったら


全て、第一話の話で構成されています。


香坂風紀ではなくて、その他のキャラ視点で書くことがあまり少ないので、ちょっと変かもしれません。

でも、楽しんで欲しいと思って書きました。


では、どうぞ!





*** もしも、清水亮平がDouble Lfeの主役だったら ***





「ふぅ、今日は暑いってテレビでやっていたからな、一応冷ピタ持ってきて正解だったぜ」


春というのに、30度という熱を浴びている俺は清水亮平だ。


なぜか親に言われて、今日から親の元を離れて暮らすことになった。どうやら、親は俺を放って旅行に行って来るらしい。


あの親は、勝手に何もかもを決めてしまうから困るんだよな。


「さて、この地図を見れば…」


じっと俺は地図を覗きこんだ。そこには、細かすぎるほどに記入された地図がある。


「俺は親に似たんだな…」


よく分かる。こんなにも、この周辺の情報が書いてある地図なんてないだろう。


ん? なになに? ここから54歩歩いたところを右に曲がると。


「こんな細かく書かなくても分かるんだけどな・・・」


そういえば、俺が今日から住む場所には『しっかりものの、頭の良い、優しい男の子』がいるらしい。


一人暮らしでも全然よかったのだが、そんなお金はなかったようだ。まぁ、ルームシェアすれば、家賃も半分で住むし、色々と助け合えることが出来る。


その点においては、便利だってことだな。


「お、あそこか」


俺は目的地を発見すると、ポケットにしまってあったタオルで汗を拭った。


「401か」


ボソッと呟いて、エレベータに乗ると、俺は4階へと向かった。


親の話によると、俺と一緒に住んでくれる人はもう部屋に着いているらしい。


俺はインターホンに手を伸ばした。


ピンポーン。


「は〜い!」


お、中から可愛らしい声が聞こえてきたぞ。


…え?


ガチャリの音と共にドアが開く。


そこには美少女という言葉にふさわしい美女が立っていた。


「って、男!?」


「女です!」


「ですよねぇ…」


なんだ、なんで女がここにいるんだ?


地図を見る限り、ここで間違いない。なんたって写真まで貼っているのだ。…親の情報が間違っていたのか?


いやいや、あの親がこんなミスをするわけない。


もしや、俺ははめられたのか?


「…あのぉ?」


「何?」


目の前の美少女はあきらかに困った様子を見せる。そりゃそうだ、インターホンを鳴らしたのに、俺はこの人に向かっていきなり「男?」など聞いてしまったのだから。


「どちらさまでしょうか?」


やっぱりそう聞くだろう。


「自分はここに今日から住む予定なんですが、貴方はもしや僕と一緒に住んでくれる人の彼女ですか?」


そう考えるしかないもんな。


「ち、違います! 私、彼氏いませんし…」


「じゃあ貴方はなぜここに?」


「だって、今日からここに住むんですもん。もしかして、貴方も?」


「そうですけど…」


「男の方ですよね?」


「ですね」


「私、女の人と一緒に住むって聞いたんですけど・・・」


「…そうですか、部屋間違えたみたいですね」


俺はん〜と言うと、笑顔でその家のドアを閉めた。


さて、どうするものか。


考えた挙句、俺は小さいころからの友達である風紀という名の男の家に転がり込んだ。


それが俺の、高校入学前の思い出。


そして、これから始まるドキドキ生活の始まりでもあった。
























*** もしも、山田幸助がDouble Lifeの主人公だったら ***





「暑い! 暑い! 帰りたい! もう家に帰りたいよぉ!」


なんだ、この暑さ! 今、春だろ!? 花粉症の時期だろ!?


俺の親はなんで、いきなり旅行に行くって言い出したんだよ! 意味不明だろ!


「それにしても暑すぎる!」


コンビニで涼しんでから、俺が住むであろう家に向かうか。


俺は目に付いたコンビニに飛び込んだ。


「涼しい!!」


やっぱりこんな暑さのときはコンビニが一番でしょ! 俺の家は厳しくてクーラーなんて付けてくれないからなぁ…。


「…あれ、そういえば地図どこに置いてきたっけ?」


鞄の中か。


俺はそう思い、右手に持っているはずの鞄に目を向ける。


…あ、どこかに忘れてきた。


で、電車の中!


「やば、どうしよう…」


マンションの場所なんて全く覚えてねぇよ…。


「親に電話だ!」


ポケットから携帯を取り出し、親の電話番号にかけた。


「現在、この番号はお客様の都合により、おかけすることは出来ません…」


……。


「なんでやねん!!」


俺はどうすることもなく、公園で泊まることとなる。


これが俺の刺激ある高校生活の始まりであった。


…って、俺の扱いひどくね?





















*** もしも、香坂風紀が秋本明日香より先にマンションについていたら ***





「緊張するぅ…」


どうやら、私がこれから行く家には、私と一緒に高校生活を送る女の子が住んでいるらしい。


「どんな子だろうなぁ…」


私は、ちょっとした理由で離れた場所からこの高校を選んだ。


そして、私は人生初の一人暮らしのために、部屋を探しているところに、あの優しそうな男の人が話しかけてきたの。


「よろしければ、うちの娘と同居してあげてくれませんか? ずいぶんと寂しがりやなんです。その高校手帳を見る限り、同じ学校に通うみたいなんで…」


その男の人は悪意のない笑顔で私にそう言ってきた。もちろん、家賃は向こう持ちだというらしい。


私の我侭で、家に余計なお金をかけすぎていた私は、その甘い話に乗ってしまったのだ。まぁ、一緒に協力して住むことは悪くないんだけどね。


「ここかな…?」


私は自分の住む部屋へと向かった。


不動産の話によると、向こうの人はもう家に着いているらしい。


ピンポーンと私はインターホンを鳴らした。


ドキドキと心臓が鳴る音が聞こえる。


「はーい」


ガチャリとドアが開く。


「こんにちは!」


私は第一印象をよくしようと、思いっきり笑って見せた…のだが、そこには私が思っていた人物像とはまた別に人が立っていた。


「おと、こ?」


「だ、誰です?」


目の前の人は軽く震えながら、私に話しかけてきた。


「え、えっと、秋本明日香と申します。私は、今日からここに住む予定で来たんですが…」


「え!? その話は聞いていたんですけど、俺は男の人と一緒に住むって聞いてたんですけど…」


「私は女の人だって!!!」


しばらく、私たちは見つめあったまま固まっていた。


どちらからというわけでもなく、私たちは息を噴出して笑い出す。


「くく、すいません、おかしくって」


「よく話の事情が読めないんで、とりあえず上がってもいいですか? ここじゃ、人目に付きますし…」


私はそういうと、男の人はビクッと体を震わせてから、どうぞと私を招き入れてくれた。


それから、少し色々あったのだが、どうやら私はここですむことになりそう。


この人も楽しそうな人だ。お父さんと会話しているとき、この人いきいきと喋っていたもの。


私はニッコリ笑って、よろしくおねがいしますと言葉を放った。


彼は軽く私に笑いかけてきて、そういえば名前をまだ言ってませんでしたね、と呟く。


「香坂風紀」


この名前を私は、これから一生心に刻み込む名前となることを、まだ知ることはなかった。


高校生活はきっと楽しくなる。


風紀君の笑顔を見て、私はそう思った。





















読んでくださってありがとうございます!

どうでしたでしょうか?

亮平と幸助を書こうとは思っていたのですが、そのほかが思いつかなくて、明日香をちょろっと書いちゃいました。

まだまだ記念小説は続くと思います。

楽しんでいってください。




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