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Double Life  作者: Toki.
52/60

番外編2〜部長編〜




番外編2となっております。

今回も部長視点、お楽しみください。





映画上映中。


バタンと大きな音がした。


それは、ドアを閉める音であり、風紀が出した音である。


みんなの注目が、一瞬その方向に向いた。


映画という、メインを差し置いて。


「風紀野郎め」


私は、ひっそりと、そう呟いた。


上映中のため、今現在、風紀を追いかけることは出来ない。


しかし、追いかけたい。


捕まえて、大きな音を出したことを後悔さしてやる。


不敵な笑みがこぼれた。


「ククククククク」


「おい、美保。その微笑と言うか、悪魔の笑い声と言うか、どうとも言えぬ雰囲気を醸し出すのは、やめておいた方がいいぞ」


「龍。私は、風紀を追いたいんだけど」


アイコンタクトで脅す私。


龍にはこの技はあっさり避けられるのだが、今の私は最強なり。


「あぁ、あとは俺が仕切っといてやる」


面倒臭がりの龍が仕切ることに決定。


何故、先輩も龍を副部長にしたのかが未だに謎なのだが、最近分かってきたような気がする。


彼は天才。


映画の中ではね。


他の場所では、なんとも言えぬ人物だ。


彼は、私の極秘ブラックページに入っているほどの奴だからな。


「ありがと」


女の色気という武器を使い、龍に御礼をする。


龍は、気持ち悪がっていたような素振りを見せたが、実は嬉しいのだろう。


恥ずかしがって…初心だね。


そういうところは、可愛い男の子だな。うん。


何故か、心から笑いがこぼれそうになった。


だけど、今は映画上映中。


なんとしても、音は出してはいけない。


大きく息を吸って、笑いをとめる。


しかし、また笑いがこみ上げてきた。


あの龍が、恥ずかしがっている。


その気持ちを考えると、笑いが止まらないのだ。


……?


いや、私自身の主旨がずれている。


風紀野郎を追いかけなくてはいけない。


ゆっくりと、入り口へ近づきドアを開けた。


そして、ゆっくりと閉める。


音が出ないように、笑いがこぼれないように。


外に出ると、先ほど中にいたむさ苦しさとはうってかわり、涼しい風が吹き荒れる。


今から、誰かの一大事が起こるような風が流れる。


風紀野郎を見つけること。


それが、最初の任務でもあり、最後の任務でもある。


私は、周りを見渡した。


風紀野郎が出てから、私が出るまでの間の時間は、


だいたい、4分37秒。


コンマ7秒ぐらい間違っているかもしれないが、そこらへんは『だいたい』という言葉を用いて誤魔化す。


「風紀野郎…」


そう呟いてから、風紀が行きそうな場所へと向かった。


まずは、1年2組の教室。


猫耳メイドカフェがやっている部屋である。


50M6秒3の実力をいかし、ダッシュで向かった。


教室のドアを開けると、ほぼ空席ともいえる猫耳メイドカフェが。


一件見てみると風紀の姿は無い。


近くにいる1年2組のこと思われる子に「風紀野郎は?」と聞いた。


「香坂君は、今日はいないですね」


糞。


糞糞糞。


私のこの鬱憤は何処で晴らせばいいんだ。


廊下をゆっくり歩き、他に行く場所も無く、映画上映中の場所へと向かう。


その途中で、便所に行っていたと思われる、いじられ役である山田幸助が居た。


「お〜い!」


私は、幸助を呼んだ。


私に呼ばれ、頭の上に『?マーク』をつけながら駆け寄ってくる。


ストレス発散道具として扱われることも知らずに。


「ククククク」と笑いがこぼれたが、これは先ほど龍に注意されたばかり。


ふと思い出して、笑いを堪えた。


右手に力を入れ、拳を固めた。


そして、来た瞬間に腹を思いっきり殴る。


ドスッっと鈍い音がすしたが、そこは心配ないと思われる。


そのまま幸助は私の足元に倒れ、気絶した。


起きた頃には、何が起こったかは覚えていないだろう。


幸助を殴ったおかげで少しは気が晴れた。


幸助の気絶姿を、見ているともっと殴りたくなってくる。


しかし、そこは可愛そうなのでとめた。


このままの状態じゃ、少し危険状態に入る。


誰かにこの姿を見られたときには、私の素がばれてしまう恐れがある。


ぱっと、周りを見渡すが、私たちの光景を見た人らしき影はない。


…幸助を隠さなければ。


幸助の袖を持って持ち上げる。


体格からすると体重は55Kgぐらいだろう。


両手で軽々上がる程度だ。


近くに掃除用具入れがある。


そこに投げ入れ、はい終了。


パンパンパンと自分の掌をたたき、一息ついた。


そのまま上映中の場所に入って行き、風紀のことをさっぱり忘れ映画を鑑賞した。

















Double Lifeを読んでくださってありがとうございます。



そして、Double Life2を削除してしまい、本当に申し訳ございません。

楽しみしてくださっていた方々も、いらっしゃると思います。メッセージもたくさん貰いました。

諸事情等、色々な関係がありまして、大分前に削除させていただきました。


楽しみにしていてくださった人たちには、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。

どうか。。Double Lifeを見捨てないで頂いたら、本当に嬉しいです。


番外編、読んでくださってありがとうございました。

また、いつの日か会いましょう。






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