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Double Life  作者: Toki.
45/60

9−3


「風紀〜! 朝だよ〜!」


自分の部屋のベッドの上で、伸びをする。


いつものように、明日香の可愛らしい声で目覚めた俺は幸せものだ。


「ふぁ〜」


大きくあくびをして、パジャマのままドアを開ける。


「おはよ…」


目を擦りながら言う俺。


「おっはよぉぉ!」


いつものように、元気よく言う明日香。


「今何時?」


明日香が時計の方に目をやった後、


「10時過ぎ」


と、言った。


「へぇ〜10時過ぎか…って10時過ぎ!?」


因みに今日は、学園祭2日目。


「お前、完璧遅刻じゃん!」


キョトンとしながら俺の話しを聞く明日香。


服装は、まだパジャマのよう。


グッ…いつになっても、明日香のパジャマ姿には慣れないぜ。


「大丈夫風紀?」


「大丈夫も何も、お前全く焦ってないよな! 10時過ぎだぞ!?」


まだ、キョトンとしている明日香。


俺の言葉が理解できないのか!?


「分かってるよ? 私たち、今日後半組みだよ?」


「あぁ! 後半組みだよ! …あぁ、後半組みか」


納得する俺。


その理由は、俺たちの学校は、文化祭は何時に行ってもいいという。


だから、仕事が無い人は、家で休んでいてもいいし、文化祭を楽しんでもいいのだ。


それで、後半組みの俺たちは、12時から猫耳メイドカフェに入らなければならない。


逆に言うと、12時までゆったりとしていていいわけだ。


「おっけぇ…理解した」


俺がそういうと、明日香は「そっか!」と言って、いつもの満面の笑みを俺に見せてくれた。


「やっぱこれが俺の朝!」


明日香は不思議そうな顔をしたが、放っておこう。


ドアを閉め、パジャマから制服に着替える。


一応、文化祭でも制服で登校なのだ。


着替えてリビングへ行くと、明日香の制服姿がいつも拝めると言うわけだ。


分かるかいジョニー?(そんな登場人物は存在しません)


昼過ぎに登校するという、いつもと少し違う今日だった。






「おはよぉ〜」


12時1分。


俺と明日香は、着替えて店に出る。


「また仲良く二人で登校か?」


幸助が俺たちと同時に店に入ってそう言ってきた。


「まぁ、そんな感じ」


「いいねぇ〜アツアツカップルは」


「いや、カップルじゃねぇし」


ニヤーと笑う幸助。


「気持ち悪い」と俺は言っても、その表情は変わらず鼻歌まで歌い出すと言った感じだ。


幸助が自分の持ち場の飲み物を継ぎ終えると、


「沙希ちゃん!」と呼んで、コーヒーを渡した。


それにしても、沙希の猫耳メイド姿。


明日香たちとはまた違う見所があるな。


だって、いつも口悪いあの沙希がだぞ?


あんな格好…。


「プッ」


思わず笑いがこみ上げてしまった。


「何、笑ってるんだ風紀?」


沙希が俺の方を向いて睨み付ける。


「いや、何でもナイッス」


心の中では大爆笑。


「そう」と、言ってコーヒーを運んでいった。


猫耳メイドの格好をした2組のクラスの女が厨房の前にやってきた。


「イチゴジャム&プリンの盛り合わせのクレープ一つ」


クレープ…俺の番か。


「ういっす」


そう返事をして、俺はイチゴジャム&プリンの盛り合わせのクレープを作り始めた。


また、猫耳メイド姿の2組の女がやってきた。


「ヨーグルトと、ミカンのかき混ぜクレープ2つ」


またか…。


「ういっす」


と、またも返事して俺は、ヨーグルトと、ミカンのかき混ぜクレープを作り始める。


「風紀オリジナルクレープ4つ」


「ういっす…って何だよそれ!」


注文を受け取った人は「さぁ?」と言いながらその場を去った。


現在抱えているクレープの量、7つ。


明日香が店に入ったせいか…。


クソッ! どうしてこうも、明日香は人気なんだ!


俺の仕事を増やすなよ…全く。


溜息をつきながら、俺はクレープを作り始める。


それにしても、風紀オリジナルクレープを知っているのは部長だけのはず。


チョコとイチゴと、ヨーグルト和えは昨日考えたんだけどなぁ。


疑問に思いながらも、ひとつ、ひとつと作りはじめた。




「やっと終わった〜!」


俺は厨房で倒れ中。


何故か今日は異常にクレープの注文量が多かったな。


「お疲れさまぁ〜」と言いながら、殆どの男共が俺の上を跨って行く。


まぁ、その状態で大体20分ぐらいジーとしていると、ドアが開く音がした。


「大丈夫風紀?」


その声の持ち主は、明日香じゃなく…凛だ。


「あぁ、普通」


いや、普通じゃないんだけど。


体が動かないわけで、大丈夫なわけが無い。


「お疲れ様」


そういい、凛がスッとしゃがんだ。


その瞬間、俺の唇にやわらかい感触が。


「……」


「エヘ」


「……」


「ふ、うき?」


「……」


「あのぉ〜」


何故、俺が黙るのか教えてやろう。


理由は簡単。


女に触られ、その場所がマウス トゥ マウス。


口と口というわけだ。


この俺が失神しないのが奇跡だろう。


なんとか、まだ意識は保とうとしている。


そこまで必死に俺の脳が頑張っている理由は、俺の眼に映る人物が二人いたからだ。


一人は、俺にキスした凛。


もう一人は、その悲劇的な場面を目撃した明日香。


悲劇的な場面を目撃した方は1秒も立たずに、俺の視界から消えていった。


その後に、廊下を走る音。


ドテン! と、誰かがこけた大きな音がしたが、それは気にしないでおこう。


その後また、パタパタと廊下に響く音がした。


その音が、何故か俺の心に響いた。



















読んでいただき、ありがとうございます。

毎回、へんな時間に更新となっています。

もうしわございません…。





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