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Double Life  作者: Toki.
34/60

6−S


「…おい。はしゃぎすぎだろ」


只今、明日香と二人で遊園地に。


「だって遊園地だよ!? すごく久しぶりなんだもん!」


久しぶりって言ったってなぁ。


周りの人が注目しすぎなんだって。


何で、くるくる回りながら歩いてるんだよ!


そんなことするのは、せめて小学生までにしとけ!


「ねぇねぇ! あれ乗ろうよ!」


明日香は人差し指をその方向へと向ける。


その先には、90Mはあると思われるジェットコースターがあった。


「は〜い」


今日は、決して明日香に逆らえない。


明日香が俺の何歩か先を歩く。


こう見ると、明日香と俺は彼氏、彼女って言う感じの関係なんだろうな。


「早く〜!」


明日香はいつのまにか走っており、長蛇の列に並んでいる。


…ま、ま、待ち時間1時間。


はっきり言うと、俺は待つ時間が一番嫌いだ。


1時間って何だよ1時間って。


嫌になってくるなコレ。


「風紀〜」


只今列に並んで40秒。


「なんだ?」


「喉、渇いた」


「そうか」


俺と、明日香は見つめ合う。


いや見つめ合うというより、お互いの心を読んでいるって感じの風景。


「…ぅ」


「はい〜! 私の勝ちね! ほら、買ってきて!」


「買ってくればいいんだろ」


大きく頷く明日香。


やっぱり、あいつの顔なんて見るんじゃなかったと後悔。


「何がいい?」


「ん〜とねぇ…風紀のお勧め!」


「俺のお勧めだったら、炭酸飲料にしちまうぞ?」


「風紀軍曹、それだけは勘弁してくださいぃ…」


因みに明日香は炭酸というものが飲めない。


「仕方ないな。明日香二等兵」


意味不明な会話で、周りがクスクスしているのが分かる。


恥ずかしすぎる。


今すぐにでも、ここから逃げなくては。


「じゃあ、お茶でいいな?」


「うん!」


もう、これしかないという笑みで明日香は俺に言った。


周りの男子共の目が光る。


明らかに明日香のその笑みに惚れただろう。


その目を光らした男子共の彼女であろう女子が、目を光らした彼氏に蹴りを入れている。


まぁ、明日香のあの笑みを見て振り向かない男子はいないでしょう。


俺は小走りしながらお茶を買いに行く。


売店のおばちゃんに


「お茶!」


と一言。


その5秒後。


「と、アップルジュース!」


因みにアップルジュースは俺が飲む。


こ、子供っぽいとか思うなよ!?


林檎は美味しいのだ。


「合計、400円です」


ポケットから財布を取り出し、銀色のお金を3枚取り出し、他に銀色のお金が無いか確かめる。


…。


仕方なく茶色をしたコインを5枚取り出し、銀色の穴が開いた物を取り出した。


それを店員に渡す。


多分、その店員はどうせ『細か!』とか思っているんだろうな。


お釣りはなし。


やはりA型の特徴なのだろうか。


1000円出して、お釣りを600円もらっておけばいいのに、とか思う奴らがいるだろうけど、俺はそういう細かいことは無理だ。


家に帰ると、貯金箱に1円と5円と10円玉を入れるのだ。


それで財布の中身を少なくする。


…俺はなんの話をしているのだろうか。


そんなことは後にして、俺はお茶とアップルジュースを手に取り明日香の元へと戻る。


明日香の前に男二人がいるのが確認できた。


ナンパか?


まぁ明日香は可愛いからな。


ナンパぐらい…って。


「明日香!」


「あぅ、風紀ぃ」


その男二人が俺の方を睨み付ける。


「誰あんた?」


右に居る男が俺に向かってそう言った。


「友達だけど? あんたは?」


聞き返してやる。


「はぁ? 何で教えなきゃいけねぇんだよ。まぁ、友達ならいっか。この女借りてくぜ?」


…はい、ブッチーン。


はいはいはいはい。


殺しますよこの男。


「駄目にきまってんだろ?」


笑顔で俺は言う。


「はぁ? やだね」


…。


右手、抹殺準備OK。


左足、抹殺準備OK。


「やめろって」


ビービービービービー!


最終警告です! 最終警告です!


「友達のくせして、なに彼氏面してんの? うざいよ、おめぇ」


左側にいる男がそういった。


…。


ドカーン。


俺は明日香にお茶とアップルジュースを渡し、下を向いてこう言った。


「否無躊躇。右左死簾」


通訳(躊躇するなんてナイナイ。右の奴と左の奴、死す。)


「何、呟いてんだよ?」


右のやつが言った。


その瞬間。


目には見えぬスピードの右の野郎に右フック。


フックを戻す反動で回転し、左に居るやつに肘打ち。


左の奴は一発KO。


右の奴はまだ意識があったので、左足で上段蹴り。


死亡。


「ふぅ…」と大きく息を吐いてこの惨劇は終了した。


その場に倒れている奴は放っておくとして、俺たちは順番が回ってきたジェットコースターに乗る。


1時間と言っていたが、15分程度でまわってきたな。


それもそのはず、あの惨劇をした後、前にいた集団ほとんどが消えていったのだ。


明日香は驚いている表情。


「あ、明日香が怖がってたから。そういうときにしかしないぞ? 俺は」


また明日香の笑みが見れた。


「ありがとう!」と言うときに。






その日のお遊びは無事終了した。


因みに、今日一日俺の奢り。




所持金がいっきになくなりました。




















更新が遅くなってしまい、申し訳ございません。


読んでくださって、ありがとうございます。

本日も2話更新させていただきました。

ご注意ください。






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