4/5
準備
「そ、そういえば1時間目は何だっけ?」
私は話題を変えようとしてみんなに聞いた。
「え~と」
里香が確認しようと後ろを振り向いた。
「肝試し大会の準備」
え…?
私は声がしたほうを振り向いた。
「ありがとう…覇井咲くん」
「別に」
『珍しい」
?…何で珍しいんだろう。
「なっ!?何だよっそろいもそろって」
『別に?』
――――キーンコーンカーンコーン
あ、鐘鳴っちゃった。
――――ガラッ
「はーい。連絡通りこの時間は学年対抗肝試し大会の準備をします」
準備かぁ~…何をするんだろ。
「今日は肝試しを共にするペアをくじ引きで決めたいと思います。男女で1ペアなんですけど、男子が一人多いので1ペアだけ三人になります。では、誰からでもいいのでくじを引きに来て下さい」
先生がそう言うとみんな続々とくじを引きに前へ行く。
「私たちも引きに行こう」
「うん」
「はーい。こちが男子用で、こっちが女子用よ。紙に書いてある番号が肝試しをする順番ですからね」「何番かな?」
「あまり離れてないといいね」
私たちはそれぞれの席についてくじ引きの番号を見た。