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面倒事はいつでもやって来る   作者: TO~KU
第三章 初めての討伐
21/26

読んで下さりありがとうございます。


<ピロリン♪>

<【索敵】を覚えました>


リオン国の王城を脱出し、南側に面した山の中を賢哉とガサガサと歩いて行く。

人が踏みしめた山道(さんどう)ではなく、少し山に分け入った場所を歩いているため、なかなか距離が稼げない。

しかし、後々面倒になるため、人に姿を見られる訳にはいかないのでしょうがない。


山中に入ってから(けん)()を前にして歩き、方向は私が指示を出していた。

山道から近い場所で戦闘すれば物音が出るし、人が見に来る可能性があったので、小さな灯りを出しながら、【気配感知】や【魔力感知】【マップ】を駆使して生き物を迂回して進む。


実はどうやら、私の【気配感知】と【魔力感知】は自分で範囲が決められるようで、山中に入ってから少しずつ範囲を広げながら試していた。

500メートルまで範囲を広げても限界に達していない気がして、恐ろしくなってそれ以上は試してないけど、まだまだイケそうな気がする……。

その間、魔力が減らないので【魔力感知】や【気配感知】【マップ】は魔力を必要としないスキルなんだろう。

ただ、何が起こるか分からないので、自身に【隠蔽】をかけておいた。


そしたら、敵を警戒していたおかげか【索敵】を覚え、敵意があるものや敵と見なしているものを振り分けられるようになった。

その【索敵】で振り分けたものを【マップ】に載せると、あら不思議、注意を呼びかける赤色の点が表示されるようになった。

【気配感知】や【魔力感知】に引っかかったものも、黄色や緑色で表示され便利なマップになりました。


……どうせなら採取・採掘場所も表示されると便利なんだけどなあ……。

黄色と緑色が重なってるやつは、たぶん生き物かな。

んで、緑色だけのやつは魔力を有している気配の無いもの……?

?!! これ、もしや魔力がある植物や鉱物か?!


そんな事を考えながら、賢哉の後ろを歩いて行く。

賢哉は剣で雑草やら枝やらを刈っていき、私も短刀で邪魔なものを刈っていく。

もちろん、結界は常時行使中。


「なあ、面倒くせぇんだけど」


わかってるよ!

私だって面倒だ!

もう少し歩きやすいと思ったんだよ!

つうか、山の起伏の事を考えてなかったんだよ……。

地図上じゃあ10キロだけど、道なりに換算すると30キロ以上になるんだよね……。

だがしかし、人が通る可能性のある山道を歩いて、黒髪黒目の勇者と同じナリした二人組が他人の記憶に残れば行き先がばれるじゃないか!


「未和さん、もう少しいい方法ねえのか? レベル上げもわかるんだが、これじゃあ時間がかかり過ぎるぜ?」


道なき道を南西方向に歩き続ける事20分。

賢哉も面倒になったんだろう。愚痴が出てくる。

私も面倒になってきた。


この山は人が多少出入りしている感はあるが、手入れをされているほどではない。

つまり、山道以外は獣道しかなく、山道から2~3メートルは木を切ったり草を摘んだりしてあるが、それより奥になると草木は伸び放題なのだ。

おかげで、乱立する木をかき分け、伸び放題の草を刈り取って道を自分で作っていくしかない。

だけど、やり過ぎると人が通った跡が残るため、賢哉も私も最低限の草木しか刈り取っていない。

そうすると、まあ、視界が悪い悪い。

月明りが葉っぱで遮られ、2~3メートル先が見えればいい方だろう。

しかも、胸や顔まである背の高い草が沢山生えている。

身長の高い賢哉は私よりも視界がいいと思うけど、彼よりも20センチ背の低い私では視界はほぼ木と草。


「まあ、未和さんがこのまま行くって言うならしょうがねえけど、もうちょっと周囲が見えねえと危ねえと思うんだが……」


刺さりそうな枝を落としながら、ブツブツと大きな独り言を呟く賢哉の背中を見ながら、どうしようか考える。


……まあ、神様からブン獲っ……貰った報酬で、どうとでも出来るけど、手の内をさらけ出すのもなあ……。

それに、楽ばっかりしてたら後々困りそうな気もするんだよねぇ~。


「あ~……賢哉、私も面倒だと思ってるけど、取り敢えず開けた場所まではこのまま進んでみない? 一応、私達の設定とか戦闘能力とか色々と考えてみて、私としてはこれが良いと思うんだけど……」

「設定?」

「そうそう。勇者召喚でこの世界に来ましたなんて言えないから、身元の設定とか私達の関係とかどうしてダンジョンまで旅してるのかとか」

「……そう言われりゃあそうだな」

「だから、取り敢えず賢哉も考えといて。開けた場所で休憩しつつそこら辺を話し合おうか。それまでは、周囲の警戒と練習がてら採取、討伐とかしよう」

「……まあ、妥当だな……。っと、あっち何か変な感じがするな……」


右を向いて賢哉は目尻をきつくした。

うん、実は少し前から知ってた。


ガサッと音を立てて現れたのはデカいヌートリアらしきもの。

顔をこちらに向けると、慌てたように廻れ右をして走り去っていった。


「……」

「……」


いやまあ、殺られると思ったらそりゃあ逃げ出すのが普通だし、こちとら安全な日本で生活してたから狩りなんかした事ないなしね。

狩れなくてもしょうがないっちゃしょうがない。

自分に向かってくる生き物ばかりじゃないだろうし、これは経験を積むしかないだろう。


ってか、マジでヌートリアに似てた。

たぶん鼠の一種だと思うけど……鑑定しとけばよかった……。


驚きと落胆を抑えて、黙ったままの賢哉をチラリと見てみると、肩を落として明らかに凹んでいた。


「……ま、まあ襲われなくて良かったじゃん」

「……狩れなかったら練習になんねえだろ……」


ごもっとも。

賢哉に【気配感知】の範囲を訊いてみると、どうやら3メートルくらいらしい。

気配を感じてどんな生き物か想像しているうちに対面してしまい、さっきのヌートリアは足が速かったから余計に警戒する間も無く逃がしてしまったんだろう。

ならば、気配を感じたら即座に剣を構えるしかないな。


そう思って賢哉を見てみると、顔をキリッとさせて周囲を見渡してた。

うん、気を取り直して次に行こう。


ノートパソコンって、アップデートとかプログラム更新とかすると、重たくなるんでしょうか……。

やっと筆が進み、ちょこちょこと執筆活動をしていますが、今日、いきなり、USBのデータが閲覧できなくなりました……。

各小説の設定やあらすじ、人物設定など、全てのデータが入っていたのですが、何度立ち上げても『削除された』『USBが破損』などの表記がされ、出てこなくなりました。

ええ、泣きました。

半泣きでデータの回復をしようとパソコンをつつきまくり、USBのデータ回復ソフトをインストールしてどうにかしようとしましたが、うんともすんともならず……。

相方に「新しいUSBを買うから、古いUSBのデータを移してもらえませんか?って電気店で相談してみたら?」と言われ、電気店へ飛んで行きました。

結果、直りました!!

マジで良かった!!

データが無くなってたら、連載中の小説の続きは書けないなと絶望しておりましたから。

データが見れなくなったのは、アップデートかプログラム更新でUSBを読み込むソフト?が2.0から3.0に変わっていて、古いUSBが2.0対応のものだったからみたいです。

終わってみたらなんてことない事でした。


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