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ザ コース オブ ライフ TEARS OF THE SUN  作者: やましたゆずる
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第17章 練習の成果 その2 発表会までの間に。

土曜日は、3時から8名のレッスンがあった。少し、早く来て「HANABI」の練習をはじめた。そこへ3時からの小林恵梨がドアを開けて教室に入ってきた。「おはようございます。宜しくお願いします。」小林は、この男の目を見つめて、頭を下げた。「お疲れ様です。では、はじめましょう。Cメジャースケールを吹いてください。メトロノームはいりますか?」この男は、小林さんの目を見つめた。小林さんは首を横に二回ふった。小林さんは、マウスピースを口に咥えると息を吸ってサックスを構えて、ドからはじまる音階を丁寧にふきはじめた。「良し。良い音出てます。練習してますね。ところで、発表会の曲、決まりましたか?」この男は、小林さんの目を見つめた。「はい。決まりました。overendoverでお願いします。」小林さんは、この男の目を見つめた。「あっ!いいね。エブリリトルシングだね。今回初めてだな。最初、自分が吹いてみます。」この男は、小林さんの目を見て微笑んだ。この男は、マウスピースを口に咥えるて、大きく息を吸って、サックスを構えた。「流石だわ。先生。最高のオーバーエンドオーバーです。私が吹いてもこうは、なりません。」小林さんの目がウルウルしていた。「どれ、自分の練習の成果聞かせてくれ。」この男は、小林さんの目を見つめた。「うまく吹けてるぞ。自信を持って!」この男は、微笑んだ。小林さんは、照れ笑いを浮かべた。「お疲れ様です。今日はこれで終わります。練習してくださいね。5分でもいいからサックスを持ってください。また、来週楽しみにしてますよ。」この男は、小林さんの目をじっと見つめた。小林さんは、サックスを首からぶら下げて、レッスンバックを持ってドアを開けて教室を出ていった。この男も小林さんの後を追って待合室に座っていた小林さんの隣にこの男も座った。「ねぇ。小林さん。なかなか、良い感じだから練習してくださいね。もっと!もっと!」この男は、小林さんの横顔をチラリ見た。「わかりました。練習ですね。まだ、足りないですか?」小林さんは、この男の横顔を見た。「練習が足りない何て事はありません。やればやるだけ上手くなります。 練習は、裏切りません。自分の弱い所と良い所を一日おきに交互にやってください。」この男は、小林さんの横顔をチラリ見た。暫くすると次の生徒の内藤早織が階段を上がってきた。「おはようございます。宜しくお願いいたします。」内藤さんは、この男の目を見て微笑んだ。「おはようございます。こちらこそ、宜しくお願いします。準備出来たら教室の中へどうぞ。」この男は、内藤さんの目を見つめて、この男は、教室の中へ入っていった。暫くして、内藤さんがサックスを首からぶら下げて、レッスンバックを手に教室に入ってきた。「じやぁ!やるとするか?Cメジャースケールから音出ししましょう。」この男は、内藤さんの目を見つめた。内藤さんはマウスピースを口に咥えると息を吸って、サックスを構えた。一通り音階を吹ききった。「なかなか、良い感じ。練習してますね。内藤さん。発表会の曲、決まりましたか?」この男は、内藤さんの目を見つめた。「はい。決まりました。シンクロニシティです。」内藤さんは、この男の目をじっと見つめた。「自分が先に吹いてみっか。この曲、難しくないか?!良く聞いてください。楽譜とCD貸してください。」この男は、マウスピースを口に咥えると大きく息を吸ってサックスを構えた。ステレオにCDを入れてスイッチを入れた。アドリブを入れた演奏をみせた。「この曲、ハモリがあるからその所、自分が吹くからデュエットになるな。」この男は、内藤さんの目を見つめた。「いいんですか?助けていただいて。先生の乃木坂、素敵だな。私と違う。」内藤さんはマウスピースを口に咥えると息を吸ってサックスを構えた。演奏が終わると「君の乃木坂も素敵だよ 。今回、乃木坂の曲、演奏する生徒、君で三人目。うちのクラスだけだけどね。自分は、このシンクロニシティが一番好きだなぁ。誰が一番上手いかな?」この男は、内藤さんの目を見てニヤリ笑った。この男はCDがステレオに入っているのを確認し、スイッチを入れた。マウスピースを口に咥えると大きく息を吸ってサックスを構えて演奏を始めた。「上手い!その調子!内藤さん。乃木坂の曲は、簡単じゃないから、練習頼むよ。」この男は、内藤さんの目をじっと見つめた。次の生徒の深川さんが階段を上がってきた。「おはようございます。宜しくお願いいたします。」深川さんは、この男の目を見て頭を下げた。「おはようございます。ご苦労様。サックスの準備が出来たら教室の中へどうぞ。」この男は、腰をあげて、教室の中へ消えた。暫くして、深川さんがサックスを首からぶら下げて、レッスンバックを手に教室に入ってきた。「確認します。Cメジャースケールから音出ししましょう。」この男は、深川さんの目を見つめた。深川さんはマウスピースを口に咥えると息を吸って、サックスを構えた。ドからはじまる音階を丁寧に吹ききった。「なかなか良い音出てます。練習してますね。いいです。ところで、発表会の曲、決まりましたか?」この男は、深川さんの目を見つめた。「はい。決まりました。また明日です。」深川さんは、この男の目をじっと見つめた。「JuJuですね。良いね。それじゃあ!自分が先に吹いてみます。楽譜CD貸してください。」この男は、深川さんの目を見て楽譜CDを受け取るとステレオにCDを入れてスイッチを押した。この男は、マウスピースを口に咥えると大きく息を吸ってサックスを構えた。得意のアドリブを入れて曲の演奏を始めた。この男の独特の演奏で曲を終えた。「先生。素敵過ぎます。今日は、これを聞けただけで幸せです。」深川さんは、目をウルウルさせてこの男を見つめた。「次は、君が、自分に聞かせてくれ。」この男は、深川さんの目を見てステレオのスイッチを押した。深川さんは、マウスピースを口に咥えると息を吸って、サックスを構えた。丁寧に吹き始めて、自分でアレンジを入れながら演奏を終えた。「いいね。アレンジ入れたりして、吹きこんでますね。アレンジを入れてきたの君が初めてだな。えらいえらい。」この男は、深川さんの目を見てニコリ笑った。「いいもの聞かせてもらった。成長してるな。君は。今日は、これで終わります。お疲れ様です。」この男は、深川さんの目を見て、頭を下げた。「ありがとうございました。お疲れ様でした。」深川さんもこの男の目を見て頭を下げたて、レッスンバックを手にサックスを首からぶら下げて、ドアを開けて、教室を出て行った。待合室でサックスをかたずけていた、深川さんの隣にこの男は、座った。「ちゃんと、湿気とってください。楽器は、大切に。高い楽器、買ったんだからな。」この男は、チラリ深川さんの横顔を見た。深川さんは、黙々とサックスのメンテナンスをしていた。すると次の生徒の宮本梓が階段を上がってきた。「おはようございます。宜しくお願いいたします。」梓は、この男の目をじっと見つめて、頭を下げた。「おはよう。宜しくね。楽器用意出来たら教室に入ってきて下さい。」この男は、宮本の目を見つめて先に教室に入っていった。暫くすると宮本さんが教室に入ってきた。「よし。レッスンはじめますか?Cメジャースケールから音出ししましょう。」この男は、宮本の目を見つめた。宮本は、マウスピースを口に咥えると息を吸って、サックスを構えて、丁寧にドから始まる音階を吹きはじめた。「相変わらず良い音出しますね。嫌いじゃない。発表会の曲、決まりましたか?」この男は、梓の目をじっと見つめた。「いいえ。まだ。優衣先輩が学校でマリーゴールドの練習してます。それがとても素敵なので、先輩にマリーゴールド、私に譲ってください。と頼んだのですが、却下されました。」梓は。この男の目をじっと見つめた。「そうか。駄目だったか?なんか、彼女にとって、想い入れがあるのな?」この男は、頭をかいて、下を向いた。「それじやぁ!先生から提案があるんだが、残酷な天使のテーゼなんて、どうかな?君なら吹ける!と思う。当日は、生バンドが入るし見栄えるよ。間違えない。」この男は、梓の目を見てニヤリ笑った。「自分が先に吹いてみます。聞いていてください。」楽譜を譜面台に乗せて、CDをステレオに入れて、この男は、マウスピースを口に咥えると大きく息を吸って、サックスを構えた。ステレオのスイッチを押した。アドリブを入れて演奏が始まった。ダイナミックに演奏が終わる。「先生。私には、無理かな?でも、先生みたいに吹ければ最高だね。」梓は自信なさげな顔を見せた。「これから、練習しても君なら大丈夫ですよ。自信を持って。綾美優衣のマリーゴールドなんて、白けちゃうから。」この男は、梓の目をじっと見つめた。「初見だけど音出ししてみる?楽譜これ!最後までのサビの繰り返し息継ぎが大変たけど頑張れ!」この男は、宮本さんに楽譜を手渡した。宮本さんは、マウスピースを口に咥えると息を吸って、サックスを構えた。この男は、ステレオのスイッチを押した。丁寧に楽譜どおり演奏を始めた。CDの伴奏についていくのがやっとという結果に終わって、梓は。下を向いてガッカリしていた。「だめだなぁ。自信なくすなぁ。私、この程度だよ。優衣先輩に追い付けないなぁ。」梓は、下を向いたまま、涙を見せた。が、この男の目を見るのがやっとだったが最後にニコリと笑えた。「今日はこれで終わります。ご苦労様でした。」この男は、宮本の目をじっと見つめた。宮本さんは、サックスを首にぶら下げて、レッスンバックを手にドアを開けて教室を出て行った。待合室で宮本さんはサックスのメンテナンスをしていた。この男は、その隣にちょこんと座った。「梓ちゃん。自分は、君が今回、入会してきた生徒で一番上手いと思ってるのね。だから、残酷な天使のテーゼを推薦したのね。綾美優衣しか出来ないかな?と思っていたけど、君なら出来るから、練習お願いします。もし、くじけそうな時は、自分が時間とるからいつでも言ってね。付き合うから。」この男は、梓の横顔をチラリ見た。「今回、みんな、スローテンポの曲を選んできてるのね。だから、君がハイテンポの曲を吹けば、誰もが認めてくれる存在になるるから。自分も新人の時、ハイテンポの曲を吹いた先輩がいてね。凄いなと思ったものだよ。武田先生のクラスの平田さんが、トゥルースって曲、演奏したんだが。あの時、自分も、ああ、なりたいと思ったものだ。」この男は、梓の横顔を見た。「サックス、ちゃんと、湿気、とってくださいね。」この男は、梓の横顔をチラリ見た。暫くすると次の生徒の中山利奈が階段を上がってきた。「おはようございます。宜しくお願いいたします。」中山は、この男の目を見てニコリ微笑んだ。「おはよう。宜しくね。」この男も中山の目を見つめた。「サックスの用意が出来たら、教室の中へどうぞ。」この男は、腰をあげて教室へ消えていった。暫くすると、中山は、サックスを首からぶら下げて、レッスンバックを持って、教室の中へ入ってきた。「はじめは、Cメジャースケールを吹いて音出ししましょう。」この男は、中山さんの目を見つめた。中山は、ドからはじまる音階を丁寧にふきはじめた。「利奈ちゃん。良い音出てます。練習してますね。よかったよ。頑張れ!ところで、発表会の曲、決まりましたか?」この男は、中山さんの目を見て微笑んだ。「決まりました。奏です。」利奈は、この男の目を見て微笑んだ。「スキマスイッチのかなで。か、いいな。最初、先生が吹いてみる。参考までに聞いてください。楽譜とCD貸してください。」ステレオにCDを入れてスイッチを押した。この男は、マウスピースを口に咥えると大きく息を吸ってサックスを構えた。この男は、得意のアドリブか曲を吹き始めた。演奏が終わると中山さんは、目をウルウルさせて、この男の目をじっと見つめた。「先生が演奏するといつも泣けちゃうんです。素敵です。私、先生に師事して良かったと想っているよ。私も頑張るから聞いてください。」中山さんは、この男の目をじっと見つめた。マウスピースを口に咥えると息を吸って、サックスを構えた。この男は、ステレオのスイッチを押した。伴奏が流れた。丁寧にふきはじめた。順調に演奏を終えた。「いいぞ。練習してるのがわかる。これからが楽しみだな。今日は、これで終わります。お疲れ様でした。」この男は、中山さんの目をじっと見つめた。「ありがとうございました。お疲れ様です。」中山さんは、サックスを首からぶら下げて、レッスンバックを持って、ドアを開けて教室を出て行った。待合室で中山さんが座ってメンテナンスをしていた。その隣にこの男も腰を下ろした。「ちゃんと練習してくれてますね。それが大事なんだ。練習は嘘つかないからな。演奏。いいぞ。わからない事あればいつでも連絡ください。」この男は、利奈の横顔をチラリ見た。この男には、利奈がうなずいたのがわかった。暫くすると次の生徒の宇都宮真由美が階段を上がってきた。「おはようございます。宜しくお願いいたします。」宇都宮さんは、この男の目を見て微笑んで、頭を下げた。「おはようございます。宜しくね。」この男も宇都宮さんの目を見るとニコリ笑った。「宇都宮さん。準備出来たら教室の中へどうぞ。」この男は、腰をあげて、教室の中へ消えた。暫くすると宇都宮さんが教室に入ってきた。「よし。はじめますか。Cメジャースケールから音出ししましょう。」この男は、宇都宮さんの目をじっと見つめた。真由美ちゃんは、ドからはじまる音階を丁寧にふきはじめた。「なかなか、良い音出します。練習してくれてますね。えらい。ありがとう。」この男は、真由美の頭をポンポンと二回押さえた。「真由美ちゃんは、発表会の曲、決まりましたか?」この男は、真由美の目を見つめた。「はい。決まりました。今夜このまま」真由美はこの男の目をパチリさせながら、見つめた。「あいみょんですね。今回、人気ですね。三人の生徒が演奏しますよ。良い曲だよね。自分が先に吹いてみます。聞いてください。楽譜とCD貸してください。」この男は、宇都宮さんの目を見つめた。CDをステレオに入れてスイッチを押した。マウスピースを口に咥えると大きく息を吸ってアルトサックスを構えて、得意のアドリブをいれて曲を演奏しはじめた。曲を終えると同時に真由美は、拍手をして「うわわ。素敵です。私が、演奏してみます。下手くそだけど、笑わないでくださいね。」真由美は、この男の目をじっと見つめた。「学生で、君だけがブラスバンドの経験がないんだ。でも、良くやってるよ。良い音出てます。練習してくれてますね。負けないでください。何かわからない事があれば、いつでも連絡ください。何時でも教えるし、来いと言われれば、行くから。今日は、終わります。ありがとう。」この男は、真由美の目を見てニコリ微笑んだ。そして、真由美は、サックスを首からぶら下げて、レッスンバックを持って教室のドアを開けて出ていった。待合室に宇都宮さんが、座ってメンテナンスをしている隣に座った。「サックス、面白いか?自分には、君が楽しそうに見えるよ。先生としては、よかったよ。上手くなれ。」この男は、真由美の横顔をチラリ見た。「はい。ありがとうございます。頑張ります。」真由美は、チラリとこの男の横顔を見た。そこに綾美優衣が階段を上がってきた。「おはようございます。宜しくお願いいたします。」優衣は、この男の目を見て頭を下げた。「おはよう。宜しくね。。今週は、写真集の撮影、ご苦労様でした。初、海外はどうでした?ステーキ店のアンケートもありがとう。」この男は、優衣の目を見て、微笑んだ。「ハワイ良かったですよ。良い写真集になると思います。出来たら、先生に写真集プレゼントします。」優衣は、この男の目を見てニヤリ笑った。「楽しみだな。ところで、発表会の曲、マリーゴールド練習してたんだって?梓が言ってたよ。素敵だって。私に譲ってくれと頼んだけど、駄目だったって言われたって。」この男は、優衣の目をじっと見つめた。「うん。言ったよ。だって、これって、私達の曲じゃない。先生?それで、今回は、私達のバンド、リーダーズが演奏してくれるんだよね。マリーゴールドの前奏のギターがいいでしよう。ね。だったら、これしかないよね。先生は、何、演奏するんですか?」優衣は、この男の目をじっと見つめて、ニヤリ笑った。「自分か!HANABIだよ。ミスチル。これも前奏のギターがいいよね。」この男も優衣の目を見て微笑んだ。「私、生徒として、最後の発表会になりそうなので、思い出に残る演奏したいので。先生、残りのレッスンご指導お願いします。6月の発表会まで。」優衣は、この男の目をじっと見つめた。「始めるかレッスン。音出しは、省くぞ。優衣のマリーゴールド聞かせてください。」この男は、優衣の目をじっと見つめた。優衣は、マウスピースを口に咥えるとリードをペロッとし、息を吸って、ソプラノサックスを構えた。この男の教え通り、丁寧に演奏を始めた。ソプラノサックス綾美優衣スペシャルが教室の中に鳴り響いた。「優衣。なかなか、良い音出ています。今度は、自分が演奏してみるから、聞いてください。循環呼吸で吹いてみるから。」この男は、マウスピースを口に咥えると大きく息を吸って、ソプラノサックスを構えた。優衣は、ステレオのスイッチを押した。伴奏が流れた。この男は、アドリブを入れて演奏を丁寧に始めた。「先生のマリーゴールドは、優しさを感じました。私もその音、ほしいなぁ?」優衣は、この男の目を見て微笑んだ。「音は、あまり、かわりないぞ。優衣の努力には、頭が下がる。だんだん、自分の音に似てきた。いいんだ。耳コピで。後は、優衣自身のものにして下さい。もう一度、優衣の演奏を聞かせてください。」この男は、優衣の目をじっと見つめた。優衣は、マウスピースのリードをペロッとなめて、口に咥えると息を吸って、ソプラノサックスを構えた。「いいな。一回目とほとんど変わりない。もう、自分のものにしてるな。」この男は、優衣の目を見てニコリ笑った。「今日は、これで、終わります。」この男は、優衣の目をじっと見つめた。優衣は、ソプラノサックスを首からぶら下げたまま、レッスンバックを手に教室のドアを開けて教室を出て行った。優衣は待合室でソプラノサックスのメンテナンスをしていた。この男は、その隣に座って「教習所通うのか?」この男は、優衣の横顔を見た。「はい。来月しか、時間がありません。4月から音大だし、芸能活動も忙しくなるし。先生の授業も先日、報告した通り、発表会までになります。」優衣は、この男の横顔をチラリ見た。「忙しくなるなぁ。若いからなんでも吸収出来るか。何でも吸収しろ。」この男は、優衣の横顔をチラリ見た。「それじぁ。お疲れ様です。これから歯医者に行きます。」この男は、ゆっくり腰をあげて、優衣の目を見つめた。手をふるとサックスを片手に階段を下りて行った。事務所に入ると他の先生達の視線を浴びた。「お疲れ様です。」この男は、先生方の顔を見渡した。自分の机を前に座るとスマホを出し、篠田さんの歯医者に電話をした。「すいません。7時から予約取れますか?歯のクリーニングお願いします。赤間川と申します。先生に宜しくお伝えください。」この男は、電話をきった。この男は、事務所を出ると楽器店を出た。アルトサックスを片手に駐車場までを歩いた。車に乗ると篠田デンタルクリニックに向かった。暫く走って、クリニックに着いて、この男は、受付の前に立った。7時予約の赤間川です。すると受付の奥から篠田先生が顔を出した。「赤間川先生。お待ちしておりました。歯のクリーニングとお聞きしております。そのまま、カウンセリングルームへどうぞ。ここに座ってください。」篠田先生がこの男の目を見て微笑んだ。「赤間川さん。篠田先生のサックスの先生ですよね。この前、テレビ見ましたよ。やっぱり素敵ですね。失礼します。前掛けします。目隠ししてもいいですか?」歯科助手の女性がこの男の首に手をまわして、前掛けを結んで目隠しくをした。「先生、お待たせしました。歯のクリーニングいたします。口を開けてください。もし、痛かったら、右手を挙げてください。」篠田さんは、そう言うと助手とヒソヒソ話して、治療が始まった。約40分位で終了した。篠田さんが助手とヒソヒソ話を終えると「先生、キスしていいかしら。コンプライアンス違反ですけど、ひとりの女を助けると思って、この気持ちに答えてください。絶対に目かくしをとらないでくださいね。」すると篠田さんが、この男の唇に自分の唇を重ねた。「先生、すいません。ありがとうございました。」目隠しをとると篠田さんは、頬を赤らめた。「そんな、キスでいいのか?」この男は、篠田さんの目をじっと見つめた。「凄いのしてくれるんですか?助手を帰らせるから。待ってください。ちょっと、嬉しい。」篠田さんは、この男の目を見てニヤリ笑った。「これ、新しい楽譜、出来ました。宜しく。練習して下さい。後、生バンドが入るから、カッコいい曲に変えてもいいぞ。月曜日までに決めてね。こっちも考えておくから。」この男は、篠田さんの目を見つめて楽譜を手渡した。すると恵理子は、クリニックの電気を消して、この男に抱きついた。「こんな日がくるなんて、幸せ。先生は芸能人だもの。楽器店のホームページで見てからずっと好きだったから。」恵理子は、暗い部屋で大きな声で、叫んだ。ふたりの鼻先どうしがあたって恵理子は、鼻血がスッと鼻の中を流れるのがわかった。息が止まった。「とても、気持ちいいこんなキス、初めて。私の鼻血の味がするけど。この余韻の中で私を抱かない?私は、派手な顔してるから男にはモテたけど、身は固かったの。未経験よ。先生ならゆるしてもいいわよ。」恵理子は、暗い部屋の中で、艶っぽい声で囁いた。「そう言われて悪い気はしないけど、そういう関係になっても二人とも幸せになれない展開になるから、ここまでにしよ。君には、汚れた景色を見てほしくないから。」電気をつけて。この男は、恵理子の涙ぐんだ目を見て微笑んだ。そして、ふたりの口のまわりが鼻血で真っ赤になっていた。恵理子がテーブルの上のティッシュを2から3枚とるとこの男の口のまわりの鼻血を綺麗に拭き取った。そのティッシュをテーブルの上にポンと置くとまた、ティッシュを2から3枚取ると自分の口の回りを拭いて、1枚を小さく丸めて鼻につめた。「先生。ごめんなさい。私、興奮しちゃって、思いっきりいっちゃたね。鼻痛くなかったかしら?私は、鼻血だしちゃたけど。」恵理子は、この男の目をじっと見つめて、ニコリ微笑んだ。


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