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もし日本が平和主義でなかったら(旧)  作者: R-Ryoma
開戦(単話)
9/25

第4話

いつの間にか前回更新から一か月も…

「まずは貴様からだッ」


ここからが戦闘機の見せどころであるドッグファイトだ。

敵の一つに狙いつけて旋回し、後ろに回り込んだとたんに近距離ミサイルを打ち込む。

しかし、そうやすやすとは命中させない。即座にフレアを出しながら回避行動を取られてミサイルは明後日の方向へ飛んでいく。


回避している敵にそのまま突っ込んでいき、至近距離から機銃で追撃を始める。

流石にこれは避けられない。数発当たったかと思うと"ボンッ"という破裂音と同時に右エンジンから黒煙が出始めた。


これ以上はさすがにまずいと思ったのか、急旋回して敵が逃げはじめる。速度が遅いことを生かしてそのまま方向転換するつもりなのだろうがそんなことでは逃がさない。

ぐっと上昇して速度を落とした後にぐいっと旋回し、同じ高さまで一気に下降して速度を維持しながら再び敵の後をとる。「ハイヨーヨー」だ。これに敵が気づいた時にはもう遅い、機体にはミサイルが刺さって跡形もなく爆散している。


あっさりと敵を落とすが仕掛けた側の真司も影響が無い訳ではない。下降時のものすごいGであちこちの毛細血管はプチプチ音をたてながら切れていて意識も朦朧として気を抜けば倒れてしまうレベルだ。

しかしここは戦場、そんなことでいちいちぶっ倒れるわけにはいかない。


「まずは一匹!」


そう叫ぶと直ぐにレーダーを見て次の敵を探す。

どうやらこのちょっとの時間で既に10数機は落としたようだがまだまだ戦場は荒れている。やはり数を減らされているこちらの方が劣勢のようで、不利な戦闘を続けている機も多い。


『…こちら竹島強襲部隊、目標地点に到達しました。突入許可をお願いします』


本来の計画も中止せずに進んでいるようだ。


『こちら作戦本部司令、突入許可を出す。周辺の戦闘機は作戦行動中は敵機の接近を防げ!』


向こうは本格的に動き出すようだが、ドックファイトを繰り広げているこちらにはあまり関係ないだろう。今は目の前の敵を全滅させればそれで十分だ。

こうしてるうちにも後ろを取るつもりなのか、後ろから近づいてくるのがいる。


「次はお前だなァ」


後ろを取られては圧倒的に不利な状況になるので速力を上げて逃げ始めるが、両軍の戦闘機が入り乱れてるここで簡単には振り切れない。

直ぐに追いつかれ後ろを取られると、蛇行(シザーズ)しながら逃げ始める。


敵も見てるだけではない。蛇行するこちらを機銃で狙い打ちしながらこちらの出方をうかがう。

どこかでミサイルを打ち込むつもりなのだろう。だがそうはさせない。


真司は突然宙返りをはじめ、敵を振る行動に出る。敵も後ろを取られまいと付いてくるが若干反応が遅れた。


「ここだッ!」


ちょうど敵から見て真上の位置に来たときに宙返りを中断して急降下し始める。再びものすごいGが掛かるが今は気にしていられない。

それに気づいた敵は追いかけようとするが、落下時の加速により距離を離される。


ここまで引き離せば攻め方はいくらでもある、旋回して次の行動に移ろうとするが…運が悪かった。

ミサイル接近のアラームが鳴り響き始めるのと同時に、斜め前方に新たな敵機の姿が見える。


————————————————————————————————————————————————————

今回の兵器紹介


佐世保基地所属 第三国防艦隊群空母第七小艦隊


第一の呉、第二の横須賀に次ぐ日本第三位の艦隊数を誇る佐世保基地に所属する空母艦隊

空母2隻(いずも・きい)、ミサイル駆逐艦2隻(あしがら・くらま)の計4隻で構成される小艦隊で、東シナ海や対馬海峡、日本海などの海域で哨戒任務をしている


通常の領空侵犯航空機へのスクランブルなどはもちろん、有事には他のミサイル駆逐艦隊と共に現場へ急行し、前線にミサイル駆逐艦隊、後方に空母艦隊という形態をとって防衛や護衛など多種多様な場面にも対応できる


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