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もし日本が平和主義でなかったら(旧)  作者: R-Ryoma
開戦(単話)
19/25

第14話

こ、今度は遅れてない…よ?



「여기가…어디지……?」


ここは…ベッドの上…?病院なのだろうか…いや、かすかに揺れを感じる。…そうか……ここは…船の上なのか…。俺はいつの間にか助けられたという事なのか。

少しずつ意識が覚醒してきた。確かあの時…奴らの弾が当たって脱出しようとして……その後の記憶がない。きっとそのまま落ちたのだろうか。


しかし、落ちたというのにどこかが折れたとか動かないという感触は無い。運が良かっただけなのか…?

そう言えばここは結局どこなのだろう……?ゆっくりと辺りを見回そうとすると、すぐ隣には人が二人、見知らぬ男と女が立っていた。女の方が医務室の人間なのか白衣を着ていて、男の方は汚れた戦闘服だ。


二人とも心配そうな顔をして話しかけてくるが、何を言っているのか聞き取れない。まだ意識がはっきりとしてないのか、どこかで頭を打ったからなのか……?

いや、違う。……これは…言葉が違う。だが言葉をどこかで聞いたことがある。俺は知っている、知っているぞ。どこかで聞いたことのあるような特徴的で……うちの国が最も嫌う国のコトバ…


……もしや…そんなことはないと願いたいが…ここは……


「ニ…ホン……」




意識が戻りまだ頭の中が混乱していた状態だったのだろう。その少年兵は辺りを見回したり何かを考えていた。が、突然こちらに顔を向け…そう言った。ここがどこで自分はなぜここにいるのか、そして目の前にいる人が何者なのか悟ったのだろう。じっと見つめてくる目には困惑、敵意、興味そして恐怖が読み取れる。


「大丈夫だ、俺らは君に攻撃はしない。信用してくれ」


信司は両手を開いて敵意が無いことを示すが警戒心は解いてくれそうにない。その場でしゃがみ、目線を合わせた。


「今からいくつか聞きたいことがある。答えてくれないか?」


反応はない。だが拒まなかった。


「俺の言葉は分かるのか?」


少年はゆっくりと頷いた。


「どこか痛い場所はあるか?」


首を振って否定する。


「これだ最後だ。お前の名前を教えてくれ」


今度は躊躇しているのか、すぐには答えてくれない。目線を下におろしてしまった。


「無理して答えなくてもいいぞ、言いたくなかったら今はいい。」

「ジウォン…パク・ジウォンです!」


小さい声でだがその少年は自分の名前を名乗った。まだ成年になんているのかすら分からないほどの少年が敵の兵士に捕らわれて質問される。それだけでも恐ろしいはずなのに答えたのだ。


「そうか……お前はジウォンっていうのか……答えてくれてありがとな」


そう言いながらぽんとジウォンの頭に手を置くと顔をあげてこちらを見た。今までの強ばった表情は消え。困惑したような安心したような表情だ。

傷病人でない信司はもうこれ以上ここにいても邪魔になるだけだろう。医官の近藤に後を託してその場から立ち去ろうと立ち上がり、部屋の外へと進もうとする。


「あ…あの……」


その声はジウォンだ。ドアに手をかけていた信司は後ろへ振り返ると、今までとは違った目を向けているのが見えた。


「あ…あなたの…名前は何というのですか?」

「俺か?俺の名前は…近藤、近藤信司中尉だ」


———————————————————————————————————————————————————

今回の兵器紹介…はネタが無いからお休みだよ!!

ちなみにパク・ジウォン君の漢字名は朴枝元です。

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