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中学生活 1
入学式が来た。
多少の緊張はあったものの、殆ど脳内リハ通りに進むことができた。
入学式が終わった。担任から話を受け、教室へと案内される。
他校からも生徒が来ているので、見たことのない連中も多い。
教室に着くや否や、もうグループが作られている。
そう、俗にいうリア充というやつだ。コミュ症の俺はグループの前では無力だった。
そんな俺でも一人や二人は友達ができた。と言っても、隣の席だったりするのが大半だが。
チャイムが鳴った。
授業が終わり、下校する。
もともと俺は小学からの友達は少なくなかった。
特に帰り道が同じ方向の奴とはそれなりに仲が良かったのだ。
やはり中学生活初日ということもあって、こんなトークが始まる。
「なあ、〇〇めっちゃかわいいなぁ」
「だよな、レベル高いわぁ〜」
などと、お決まりのアレだ。
修学旅行の夜、決まって行われるアレのようなものが下校中も俺の前で鳴り響いていた。
家に帰ると、肩の力が急に抜けた気がした。いや、気のせいではないだろう。
ふと「はぁ」という溜息が漏れる。
まあ、順調な滑り出しはできたかな。そう願いたい。