初めての依頼者
初めて、人様に小説を見ていただきます。
精一杯頑張ろうと思っていますが、初心者なので……
内容や書き方を読者の方々にアドバイスして頂きながら、完成させていきたいと思いますので、暖かい目で見守ってやってください。
ちなみにタイトルは恋愛みたいですが、あくまで推理を中心として、頑張っていきますのでご了承ください。
探偵……
華やかに、優雅に、そして華麗に!
迷宮入りになる事件を、ひらめきと直感で解決させる。
一度は自分もそうなりたいと、憧れを抱き、期待に胸を膨らませる。そんなこともあった……、
「あのー、探偵さん。大事件です!僕の机にあった、イチゴ大福が消えてしまいました!」
「安心しろ、少年。それは貴様がさっき食っていた」
「あっ……、そうだった」
「あの~、私のファンタ、知りません?」
「それは、さっきお前が飲んでただろ!しかもその後、俺に捨てさせただろうが!」
「あ~、そういえば、そうでしたね」
恒例ともいえるやり取りを済ませ、なぜか、ふと思う。
「暇だ……」
私立青楓学園探偵部
部員数はたったの三人。
思い描いていた、探偵像は夢の世界へと散り、実際にやっていることは浮気調査や人探しなど知り、
それでも探偵という仕事には興味を持ち続け、中学の頃から気になっていた、青楓学園の探偵部にも入部したのだが……、
どんな小さなことでも、やってやろうと決意とは裏腹に、依頼はまったくこなかった、
遂には去年、一度も依頼が来ることなく高校一年生を終えた。
そして、二年生となった今でも、部員以外の生徒がこの部室のドアを開けることは一度もなかった。
「何言ってるんですか、先輩。暇なんて今に始まったことじゃないでしょう」
「それも、そうなんだが……」
「いつも通りすぎて、つまらないとか?」
「いや~、そういう訳でもないんだが」
「なんか、今日は変ですね先輩」
一応説明しておくと、さっき言ったとおり、この部には三人の部員がいる。
俺を抜くと、まぁ二人な訳だが…、
一人目が、藤井 恵美
さっきまで、ファンタを飲んでた女子のことだ。
俺とは同級生で、去年は二人で探偵部をしていた。
性格は基本、物静かで、おとなしいが、さっきのように流れで時々ボケたりしてくることもある。
もう一人のやかましい奴が、神田 直樹
今年から探偵部に入った、一年生だ。
こんな奴でも、中学では野球でかなりの成績を残しておるらしく、さまざまな名門のスカウトから、声がかかっていたらしいが、わざわざ青楓に入り、しかも野球部ではなく、こんな訳のわからない部活に入ってきた。マジでなんでだ?
性格は、明るい……、というよりうるさい。最早、騒音レベルだ。
依頼がないので、最近は部員の中でどうでもいいことを、まるで事件のように扱う、一種の劇を部室でやっては終える、そんな演劇部のような毎日が過ぎっていった。
あいつらとのやり取りも終えたし、本格的にやることがないので、帰ろう。
このままだと探偵部を演劇部に変えない日が来るかもしれんな……。
そんな冗談とも言い難いことを考えながら、帰り支度をしていると、
「すいませんー、誰かいますかー」
おいっ、嘘だろ!
遂に人生初の依頼者か!?
慌てて、帰る支度を辞め、わざわざ服装を少し整えてから、部室のドアを開けると、そこには小さな男子生徒が廊下にちょこんと立っていた