表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
66/108

66 朝餉(むしろブランチ)

 さて、魔道具を勝手に作ってしまった私ですが、結果を申しますと何の罰もないそうです。


「………そういえば、マモリは異国の人間だったか」

 そういえば、そういう設定でしたっけ?

 自分から異国云々って言った覚えは無い気がするんだけど、ラァトがそれで納得するならそれでいいや。

 異国人でこの国の法のことを良くわかってない私に教えてくれました。

 うん、今後も異国人設定でいけば色々便利かも。


 さてラァトが教えてくれたことを要約してみると。

 ・記述棒を購入するには資格ライセンスが必要である。

 ・魔術式記述資格者証ライセンスを得るには、金を積んで師匠に弟子入りをし、師匠から認められ、魔道具協会の行う資格試験に合格する事が必要である。

 ・資格を得た後は、師匠の下で修行を続けるもよし、独立するもよし。

 ・しかしながら、魔道具の不正販売については罰則があるが、魔道具を自主制作し自分で使う分には罰則がない。(自動車が敷地内ならば無免許でも問題ないのと同様)


 そんなわけで、とりあえず罰はなかったのですが。


「年間何人もの人間が魔道具の製造で怪我をしたり…場合によっては死んだりしているんだ。 だから、頼む……」

 テーブルの上に置かれたラァトの手がギュッと握りしめられた。

 真剣なその表情に気圧されて思わず頷いてしまった。

 ……本当は魔道具に未練たらたらなのに。



「それで、記述棒はどうやって手に入れたんだ」


 おぉぅ…っ!


 食後のお茶を飲みながら、ラァトに突っ込まれて視線が宙を舞う。

「まさかとは思うが、私が何処かに落としていた…か?」

 不安気に聞かれて首を横に降る。

「落ちてないよ」

 むしろ落としてくれたら有り難いんだけどね!


「実は、街で買い物をした時に見知らぬ女の子から買いました」


 素直に教えるとラァトの目がスゥっと細められ、購入した際のことを根掘り葉掘り聞かれましたので、すっかり自白しておきました。

 このラァトのお仕事モードの眼光の前に隠しごとができる一般人は少ないと思うのですよ。



 今日はお休みだったはずなのに、急に用事が入ったからと仕事に行くラァトを見送りました。

 行ってきますの出掛けのキスが頬じゃなくて唇にチュッに変更になりました。

 まぁ、良しとします。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ