43 荷造り
とにかく、荷造りしなくてはならない。
閉まりかけの雑貨屋に駆け込んで、荷物を詰める荷箱を購入してきた。
「じゃぁラァトさんは自分の荷物を詰めてくださいね!」
あぁ、こんなことなら昨日荷解きするんじゃなかった。
昨日の箱に荷物を詰めなおす。
引越しは馬車で移動ということなので多少荷物が多くても大丈夫。
問題はラァトだ。
荷箱を持って部屋をうろうろしているラァトを発見。
うむ、思ったとおり。
「じゃぁ、とりあえず衣類は私が詰めますから、必要な雑貨をその荷箱に入れてください。 割れそうなものはこっちにください、衣類で包んで持ってくようにしますから」
深く考えないようにしながら衣類を詰め込んでいく。
時間は待ってくれないのです! 悩んでる時間が勿体無い!
のたのた荷造りするラァトに活を入れながら、なんとか終わらせる。
くぁっ! 私の荷物は1つなのに、ラァトの荷物は10箱以上って!
生活している年季が違うから、当然といえば当然なんだけどねっ、量が多いっ!
「それじゃぁ、今日はこれで就寝っ! おやすみなさい!」
「あ、あぁ、オヤスミナサイ」
明朝出発だから、少しでも寝ておかなくてはね! では、おやすみなさい。