虹色魔石の生産者

３６ 食事事情

　この国では屋台で食事をするのが割と普通だったりする。

　ワンコイン的なお手軽さで軽食が売られている。

　うん、タイっぽい感じ。

　だがしかしー！　私の口に合わぬ。

　酸味がね？　さり気なく酸味があるのです。

　さり気ないので、食べれなくもないんだけど、できれば遠慮申し上げる！

「私は自炊しますから、どうぞ食べに行ってください」

　昼食に誘われたが泣く泣く断った。

　朝食は一緒したけど、やっぱりあの、どの料理にも酸味ってのがいけない。

　２日食べ続けたらお腹を下すのです。

　宿屋のご主人に頼み込んで作ってもらっていた（別料金）日本食もどきがなければ、今頃は下痢を頻発し脱水症状で瀕死が必至。

　そんな寂しそうな顔をしても駄目です、一緒に食べには行きません、自炊します。

「じゃぁ、私も一緒に食べよう」

「……口に合わなかったら、今度から外で食べてくださいね」