表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
105/108

105 そういえば

「あ、そうそう、もうそろそろ魔石持っていくでしょ?」


 最近仕事の調子が良いらしく早めに帰宅し、夕飯後ソファで寛いでいるラァトに虹色魔石を入れた小袋を渡そうとすると、微妙な顔をされました。


 えぇぇぇぇ、なぜそんな顔するのかなぁ?




 腕を引かれて、ソファに座るラァトの膝の上に座らされ、逃げられないように腰にゆったりとラァトの太い腕がまわされる。


「そうだな……上からも催促が来ているしな」

 苦々しい表情で袋を受け取ったラァトはため息をついた。

 

 いやいや、催促されてたなら早く言ってくれればいいのに!

 魔石はだいぶん前から貯まってましたよ。

 むしろ今回の分の5倍以上はストックがあるのですよ、勿体無いから小出しにするけど。



 ラァトは物憂げな様子で私の口元に視線を落とし、その無骨な指でそっと私の唇を撫でる。


「お前の中で作られた物を、他の人間に渡すのは………」


 中とか言わない!

 確かに舐めて作ってるから、ばっちいかもしれないけど! ちゃんと洗ってるよ! 磨いてるよ!

 憤慨する私の頭をグリグリと撫でて、そう言うことじゃない、とラァトはもう一つため息をつく。


「………そういえば、こっちで作った方は混ざってないだろうな(※実験の産物)」


 そう言ってサラリと下腹部を撫でられ、思わずラァトのボディに拳を叩き込みました。




 魔術師が鉄の腹筋とか持ってるんじゃないわよぉぉ!

 

 負傷した右手を手当してもらいながら(治癒魔法が致命的に下手なラァトなので、普通の手当)ラァトにお説教したのは当然の事だと思います。

 二人っきりでも、デリカシーは大切です。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ