第21話 解放
「「応おおおおおおおおおおおおおおッ‼」」
響き渡る鬨の声と同時に大乱闘が始まった!
右翼の先を駆けるスキンヘッドが接敵。
「ウウォオおおおおっ! 冷凍拳ッ!」
気合と共に上腕二頭筋が山のように盛り上がり、渾身の右ストレートを放った。
「ピぎゅもるすふぁーーーーー!」
変な鳴き声と共に兎ゴリラがぶっ飛んでいく!
『見て見て! 巨大な氷山の如く重量の乗った拳打よ! あのハゲ意外にやるじゃないっ!』
僕の頭頂部はロッテのヨダレでテカテカだ!
左翼の先ではマリアさんが三匹の兎ゴリラに囲まれている!
いや、僕にはあえて囲ませたように見えたね。
「臓物をブチ撒けな」
信じがたい事にマリアさんの引き締まった長い腕が三匹の兎ゴリラを纏めて抱きしめた!
極太の上腕筋群とハチきれんばかりの大胸筋に血管が浮かび上がる!
「破壊筋舞曲《ラ マスカルド ドゥ ディストラクション》」
「「ぷげぁkんうぃあいん-----?」」
妙な断末魔と共に虹色のキラキラが噴き出す!
三匹は虹色の肉塊となって動かなくなってしまった!
「武装の方の錬筋でしたかああああ! いや、からくりの方ぉおお? 僕にはもう何が何だかわかりませええええん!」
中央! マッチョ皇帝の前にはアイアンさんが!
二本腕の大型重機の如く両腕を広げて回転しながら兎ゴリラの大群に突っ込んでいく!
「双上腕三頭筋大乱舞」
「「「ひょうんげらっぺぶぢゃーーーーーー!」」」
大量の兎ゴリラが打ち上げられた花火のように煌めいて飛んでいく。
『きゃあーーーー‼ 娘を人質に取られたマッチョ市長の放つ必殺のダブルラリアットのようだわぁああああああっっっ‼ 正にこれが汚え花火なのねぇぇえええ!』
もはやロッテも何を言っているのかまるで分らないッ!
そして殆どの兎ゴリラが動かなくなったその時、ひと際大きな影が森の奥から伸びてきた。
赤い体毛を身に纏った速筋大猩兎。
そのデカさはアイアンさんの三倍は有りそうに見えた。




