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3階層ボス戦不死者たち・前半

マコトたちは3階層のボス部屋の前で足を止めた。

冷たい空気が漂う中、古びた石の扉の向こうには、どんな敵が待ち受けているか誰も想像できなかった。

全員が少しずつ緊張を感じていたが、特にカエデの表情は硬かった。


「カエデ、大丈夫?」

リンが優しく声をかける。


カエデは小さく頷き、

「うん、でもやっぱり緊張するなって…。でも、みんなが一緒だから大丈夫だと思う」

と自分を奮い立たせるように答えた。


「俺たちは全員で力を合わせてここまで来たんだ。カエデも君のままでいてくれれば、きっと大丈夫さ」

マコトが温かい笑顔を見せると、カエデも少しだけ安心したように笑みを浮かべた。


「行こう、全員で勝ち抜こう!」

タケシが拳を握りしめて言うと、4人は互いに頷き、意を決して扉を押し開けた。



ボス部屋の中は、薄暗い闇と湿気に包まれていた。

遠くで聞こえる微かな水の音が不気味に響き渡り、部屋全体に陰鬱な雰囲気が漂っている。

そして、奥の方に鎧をまとった大柄な影が立っていた。

盾と剣を手にしたその姿は、まさしく亡霊の騎士、スケルトンナイトだった。

その周りには、腐臭を放ちながら唸る5体のグールが群がっている。


「まずはあのグールを倒さないと、スケルトンナイトには近づけそうもないな」

マコトが低くつぶやく。


「グールは火に弱いから、私が火魔法で攻撃するね。そして、みんなの武器にも火を付与するわ」

とリンが落ち着いた口調で言った。彼女の表情には、仲間たちを守り抜く強い意志が宿っている。


「よし、まずは俺とカエデでスケルトンナイトを引きつける。タケシとリンは後方からグールを倒してくれ!」

マコトが作戦を指示する。


「了解!準備はできてるよ」

タケシが棍棒を構えて応じる。


カエデも頷き、「私も分身を使って、ナイトの注意を引きつけるね」と言った。


「よし、じゃあ行くぞ!」

マコトの合図とともに4人はそれぞれの役割を胸に、ボス戦に突入した。



マコトとカエデは「疾風」を発動し、素早さを一気に上げてスケルトンナイトに向かって駆け出した。

スケルトンナイトが重厚な盾を構えて彼らを迎え撃とうとする中、カエデは「分身の術」を発動し、瞬時にもう一人の自分を作り出した。


「今だ、カエデ!分身で奴をかく乱してくれ!」マコトが叫ぶと、カエデとその分身はスケルトンナイトの周囲を素早く移動し、次々に苦無を投げつけていく。


スケルトンナイトは分身に翻弄され、目が追いつかずに何度も攻撃を空振りする。

カエデの本体と分身があちこちから攻撃を加える様子を見たマコトは、わずかに生じた隙を見逃さず、「4連撃」で一気にナイトの盾を狙った。


「いけぇ!」マコトの剣が連続でスケルトンナイトの盾に命中し、少しずつだが盾の表面が傷ついていく。

しかし、スケルトンナイトはしぶとく防御を崩さず、反撃の剣を振りかざす。


「こいつ、素早さが高い…!油断できないな」

マコトは息を切らしながらも、スケルトンナイトの攻撃をかいくぐり続けた。


一方で、リンとタケシは5体のグールに対峙していた。

リンは呪文を唱え始め、手のひらに小さな炎の球が現れる。


「フォースファイア!」彼女の炎が仲間たちの武器にも付与され、次の一撃に火属性の力が宿った。


「タケシ、行くわよ!」

リンが叫ぶと同時に、タケシは火が宿った棍棒を振りかざし、グールに強烈な「バッシュ」を叩き込んだ。


火の力を宿した棍棒がグールの頭に直撃し、火が燃え広がりながらグールは苦しそうに倒れ込む。


「すごい、火の力のおかげでダメージが倍増してる!」

タケシは興奮を抑えられず、次々にグールを狙った攻撃を続ける。


リンもまた、火の球をグールに向かって放つ。

「これでどう!」彼女の火魔法はグールたちに直接ダメージを与え、じわじわと体力を削っていく。

グールは炎に苦しみながらも、回復力で持ちこたえようとするが、リンの魔法とタケシの打撃の連携で次々に倒れていく。



一方、スケルトンナイトと対峙するマコトとカエデは、息を合わせて攻撃を続けていた。

カエデの分身と本体が入れ替わりながら、苦無を投げつけてスケルトンナイトの防御を崩す。

分身をうまく使いながら敵の隙を狙うカエデの動きは素早く、スケルトンナイトは混乱して攻撃をまともに当てられない。


「マコト、今だ!」

カエデが合図を送ると、マコトは剣を握りしめ、「4連撃」を再び発動させた。


「これでどうだ!」

彼の剣がスケルトンナイトの盾に連続で打ち込まれる。


わずかな隙をついて盾の防御を崩し、最後の一撃がスケルトンナイトの鎧をかすめた。


「やった、当たったぞ!」

とマコトは笑顔を見せたが、スケルトンナイトはわずかに傷を負っただけで、再び剣を構えなおした。


「しぶといな…まだまだ倒せそうにない」

とマコトがつぶやく。



その時、タケシとリンが5体目のグールを倒し終えた。

最後のグールが火魔法で焼かれ、倒れる様子を見たマコトたちは、少しだけ安堵の表情を浮かべる。


「グールは倒した!あとはスケルトンナイトだけだ!」

タケシが叫び、マコトとカエデに合流しようとしたその瞬間、部屋の片隅からひんやりとした影が忍び寄り、薄暗い闇の中から不気味な姿が浮かび上がった。


「気をつけて!何かが近づいてる!」

カエデが叫び、全員が振り返った。


影の中から現れたのは、暗殺者のようにすばやく動くシャドウアサシン。

鋭い刃を手に、無音で彼らに迫ってきた。


「まさか、まだ敵がいるなんて……!」

リンが息を呑む。

緊張と不安が彼らの間に走る中、スケルトンナイトとシャドウアサシンという二つの強敵に挑むべく、4人は再び身構えた。

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