表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢は執着されてハメられる  作者: ちょしゃなげ
第4章
56/58

ワッツ辺境3〈樹海〉

読んでいただきありがとうございます。


次は土日かも。

その間に書き溜められたらアプするんですが。。。

「これなら良さそうだな」

 モノグランデを殲滅し終わった頃、茶髪の冒険者が声をかけてきた。


「リボさん!」

でっかい魔猿(モノグランデ)を、単独でこれだけ始末できるなら、俺の樹海(いえ)にもたどり着くな・・・」

「ほんと?ドリューバに打ってもらった剣が最高なんだけどね」

 鍛冶屋でいつも顔を合わせるベテラン冒険者が、母親ーーハナさんの一番上の兄にあたり、辺境伯の嫡男であると知ったのは、ごく最近のことだ。


 会うたびにアドバイスをくれたり、狩った獲物を見せてくれたりで、親切なおじさんだなぁ、と思ってはいたのだ。

 それが樹海に引きこもりの伯父だったとは。


「リボさん家、この近く?」

 ここは樹海の入り口付近だ。

 2年通って、ドワーフの鍛冶屋にようやく依頼を受けてもらい、出来上がってきた待望の剣を試しに来ていた。


「もっと奥、樹海の古代遺跡だ。にしても、たったひと月でずいぶん身長が伸びたな」

「成長期だしね〜関節がギシギシ痛いよーーそれより樹海の遺跡?めちゃくちゃ興味があるんだけど」

 わくわくする気持ちが抑えきれない。


「遺跡の中はまだまだ無理だぞ。災害級の魔物がたくさん出る」

「災害級って、例えばドラゴンとか?」

「飛んだ姿は見れるな」

「わぁ〜夢あるね、他は?」

「ヒュドラやキメラ、エンペラーアンデット、珍しいのはミスリルグリフォンやアダマンタイトゴーレムか」

「A級やS級モンスターばっかりだ。僕行ける?」


「樹海はモノグランデレベルだ。だがひとりで来るなよ。いつもの護衛(おつき)はどうした」

「チャンクスは定時連絡を確認しに行ってもらってる。トビーは騎士団長に呼ばれてて。その間にほら、この剣試してみたいっていうか」


「嬉しくて、ドリューバ(かじや)のトコから樹海(ここ)に直行したのか」

「ンフフ、これこれっ見て、C級」


 僕は自慢げに冒険者のネックの裏を見せる。冒険者ギルドに登録して1年、異例のスピードでC級に昇級した期待の新星である。


 お祖母様にしごかれまくり、剣の腕を上げた僕は魔法チートと合わさって、樹海以外の森や山では魔物を単独で討伐できるようになった。


「リボさんは、樹海の家に戻るの?僕、もう付いていっていい?」

「そうだなぁ〜・・・」


「前にモノグランデを倒せるぐらいになったら、家に来いって言ってたじゃん」

「あれはお前が調子に乗ってたから、樹海に入れないような実力じゃ、まだまだだっつう意味で」


「でもほら、僕単独でモノグランデ倒しちゃった」

 僕は周りに転がる魔物を手早く収納していく。

 数はざっと30というところか。


ーーあとで、ちゃんと売らないとね!資金確保は重要!


「分かったよ。最短ルートで帰るから付いてこい」

「わーい」

 僕は新しい剣を手に、嬉々として伯父の後に付いて樹海の奥に足を踏み入れた。


 そしてうじゃうじゃ出るモノグランデを、伯父さんとささっと討伐し、鎧熊や岩狼、ラミアなどは通りすがりに伯父さんが急所を一閃して始末してしまう。


「リボさん、戦わせて!僕、鎧熊もラミアも初遭遇だったのにぃ」

「そうだった、すまんすまん。ラミアならーーあっちの少し先の湿った方に、うじゃうじゃ沢山いるぞ」

 討たれた魔物を収納しながら、伯父さんはなんでもないことのように言う。


「でも・・・寄り道になるからいいよ」

 ラミアは準B級ぐらいの魔物だ。討伐してみたいが、僕にとっては気軽に倒せる魔物ではない。


ーーさすがS級。でも、お祖母様の方が強いんだよねぇ。


 伯父の強さに憧れつつ、リンダお祖母様の恐ろしさを改めて思い浮かべる。


「リボさんとお祖母様が強いって知ってるけど、お祖父様とリボさんだとどっちが強いの?」

「親父か?あの人は集団で実力を発揮するタイプだからなぁ・・・スタンピードなんかで騎士や冒険者と組んで戦うときは、とんでもなく強いがーー」


「1対1だと勝てちゃう?」

 伯父さんは苦笑を浮かべていた。


「知恵で言えば、お前の母親ーーハナが1番だな」

「ハナさん?」


「冒険者初級用の罠や麻痺棒はハナが考えて、ロボーーすぐ下の弟なーーロボステットを使って実用化したんだ。俺じゃあ、ああいうのは思いつかん」

「ハナさん、実行力あるもんねぇ」


「お前には苦労かけるが、まぁ辺境の女は概ねやりたい事しかしねぇからな」

「うん。ここに来てなんとなく理解したよ」

 気遣ってくれる伯父さんには悪いが、僕の中では両親(とクリス母さま)についてはびっくりするほど、区切りがついてしまった。


 親離れというか、思い出すことも少なくなった。


ーー遠くで生きていてくれれば、それでいい。


 なんだか都会に出た息子が、親を思い出すことがなく都会暮らしをエンジョイする、って感じだ。ちょっと薄情かな、とは思うけど。


 ここのところは強くなっていく自分が楽しくてしょうがなかった。


「そら、ダークウッドが来るぞ。討伐してみるか」

「もちろん。見てて」

 僕は剣を抜き、歩き回る黒い樹木の魔物に向かって行った。



とうぶん遺跡編です。

学園いつ戻れるんだろう。。。恋愛期待の方すみません。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ