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詩のようなものたち

いつかのブルース

作者: 暮 勇

 日が西に傾き月が見えはじめ

 薄暗くなってゆく夕方

 大通りを外れた

 枯れた葉々が散らばる細道を

 自転車に乗って通り過ぎていった女性


 ふくよかな体を

 黒地に細かな花柄のシャツに包み

 ふわりとスカートをなびかせながら

 口元に刻まれた皺が感じさせる疲れ顔で

 いつか流行ったブルースを口ずさんでいった


 孤独な歌は

 自転車の軌道に乗って流れ遠ざかってゆき

 濃くなりつつある闇に溶けこんで

 周囲の侘しさと混ぜ合わさり

 秋の夕暮れをいっそう暗く彩っていった

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