表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
赤い実の枝  作者: ねこまみれ
4/8

村のひろば

ひさしぶりにきた村はあいかわらずのどかなようすでした


「それじゃあ、カナ、お父さんはまきを売ってくるから、ひろばのあたりで遊んでいなさい」


「わかった、いってらっしゃいお父さん」


村のまんなかにある井戸のまわりはひろばになっていて、せんたくをするひとやこどもたちが遊んでいます


こどもたちのなかにはいりたいけど、カナはなかなかゆうきがでません


しかたなく、もってきたなわとびで遊びはじめました


しばらく遊んでいると、何人かのこどもがちかずいてきました


「あなたはだあれ?」

「しらないこだね」

「村のそとからきたの?」


「えっ、あの、わたしはカナ。森の小屋にすんでるの」


なんどか村にきたときにすこし話したことのあるこどもたちでした


わたしのことおぼえてないのかな?


カナはかなしくなりながらも、なんとかがんばってはなしました


「森の小屋って木こりのおじさんの家?」

「こどもがいるなんてしらなかった」

「きいたことないね」


「……」


カナはもっとかなしいきもちになって、おもわずかけだしました


村のはずれのさかみちにすわって、カナはなくのをがまんしていました


なんどか話したことのあるこどもたちだったけれど、わたしのことをおぼえていなかったんだ


カナがうつむいていると、犬のなきごえがきこえました


かおをあげてみると、とおくにバートンさんとジェフが見えました


カナはめをこすりながら、バートンさんのほうへとあるいていきました


「こんにちわ、バートンさん」


「やあ、おじょうちゃん。きみは…どこのこかな?」


カナはからだのねつがさぁっとさがっていくようなきがしました


「バートンさん?カナだよ?」


「カナちゃん?村のこどもにいたかなぁ?」


「カナだよ!森の木こり小屋の!」


「森の木こり小屋?あそこはふうふ二人きりでこどもはいないはずだよ。おじょうちゃんはだれだい?」


「そんな、おぼえてないの?ジェフもわたしをわすれてしまったの?」


「ジェフのこともしっているのか…うーん、こまったな、ほんとうにおじょうちゃんのことをしらないんだ」


カナはこわくてこわくて、またもやかけだしました


「カナ?やっとみつけた」


村のいりぐちでないていたカナを、お父さんがむかえにきてくれました


「どうしたんだい?ひろばにもいないからさがしたよ。だれかとけんかしたのかい?」


「お父さん……うわぁぁぁあん!!!」


「いったいどうしたんだ、とりあえず家にかえろう」


お父さんはなくカナをだきかかえたまま小屋へとかえります


なきつかれたカナはそのままねむってしまいました

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ