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ミミック・ギミック:ダイナミック  作者: 財天くらと
第一章 環境順応編
10/256

10 『助手』と強化

《現在、あなたが所持しているスキルポイントは、10000ポイントです》

〈じゃあ、『賢者』お願いしますー〉

《スキルポイント10000使用し『賢者』を獲得しますか?》

〈はいー〉

《スキル『賢者』を獲得しました。『助手』が『賢者』に進化しました》

《残りスキルポイントは、40600ポイントです》

「おい、助手。どうなったんだ?」



 勝手にスキルポイントとやらを消費され、助手が賢者になったようだ。

 賢者になったってことは、助手がパワーアップしたってことか。

 50600スキルポイントをいつの間にか持っていたらしいが、どこで手に入れたんだ?



〈どこで手に入れたのかー。それは、ミミゴンが最初から持っていたのですー!〉

「犯人の証拠を教える探偵みたいに言いやがって。俺、50600も持っていたのか、600って微妙だな」

〈600ポイントは、レベルアップ時のスキルポイント増加によるものですよ〉

「今、俺のレベルは7。1の時、50000だから……レベルアップで100増えるのか」

〈普通は生まれながらに、スキルポイントなんて持っていませんよー。これも、エルドラ様によって造られたからでしょー〉

「さて、助手……いや賢者か」

〈助手でいいですよー。賢者ってダサいですしー〉

「じゃあ、助手! 俺のスキルを、他人から見られたくない時に役立つスキルは無いのか?」

〈『偽装表示』か『妨害』でしょうかー〉

「説明をよろしく」



 スキル『偽装表示』は、相手にステータスを見られても名前と種族以外、スキルやレベルが嘘だらけの表示になる。

 スキル『妨害』は、『見破る』など自身に影響を与えるスキルを防ぐことができる。

 ただ、どちらにも弱点がある。

 『偽装表示』は、これを獲得していることが分かりやすいので、怪しいし警戒されやすい。

 『妨害』は、意識をエネルギーにして防ぐので、相手の力が強すぎれば意識を失い、妨害失敗になってしまう。

 しっかりとした意識を保っていなければ、個人情報どころか意識を奪われ、隙ができてしまう。

 というのが助手の説明である。



「助手から見て、どっちがいいんだ?」

〈『妨害』でしょうかー。意識自体、ミミゴンの『全障害ステータス無効』により意識を奪われることは、ありませーん〉

「無敵じゃねーか! じゃあ、『妨害』だ! ……で、どうやってスキルを獲得するんだ?」

〈私にお任せくださーい!〉

《現在、あなたが所持しているスキルポイントは40600ポイントです》

〈『妨害』お願いしまーす!〉

《スキルポイント2000使用し『妨害』を獲得しますか?》

〈はーい!〉

《スキル『妨害』を獲得しました》

《残りスキルポイント38600です》

〈更に進化した私が、ミミゴンを超改造してあげますー!〉

「ちゃんと、俺を強くしてくれよ」

〈任せてくださーい!〉







 名前:ミミゴン

 レベル:7

 種族:兵器

 称号:『フォーミダブル』

 耐性:『全障害ステータス無効』『物理・魔法攻撃半減』『雷・闇属性無効』

 戦闘用スキル:『第二クラス魔法』『見抜く』『テレポート』

 常用スキル:『危機感知・魔力感知』『高速回復』『妨害』

 特殊スキル:『ものまね』『機械』『賢者』『念話』『守護者』『戦士』『魔導師』『忍者』『邪悪』



 ……?

 昨日は助手に任せて、ラヴファーストと寝ることにしたのだが。

 眩しく元気な陽光に照らされ、目覚めると助手が「『見抜く』を使ってみてくださーい」と言われたので見てみたら……そう、こんな感じ。

 変わりすぎだろ。

 ボロアパートが高級マンションになったような感じ?

 はい、説明の時間だ。



〈現在、御主人様のスキルポイントは3400ポイントですー。解説しますと……〉



 魔法とは。

 全種族全魔物、ようするに全生物が獲得できるスキルで、攻撃のためのスキルである。

 第一クラスから第三位まであり、第三位魔法が一番強い魔法のため、獲得するまでが困難である。

 俺は『フレイム』や『ダークネス』、『サンダーボルト』など含まれた『第二位魔法』が使用できる。

 魔法に関しては名前が覚えられないし、ややこしいので、助手に任せる。

 『見抜く』は『見破る』が進化したもので、相手の情報をより知ることができる。

 例えば。



 ミミゴン:エルダードラゴンによって造られた兵器。正体不明。



 と詳細も表示してくれる。

 ま、俺のことは不明なので、誰かに知られたら怪しい人物になる。



 そして、ちゃっかり取った『テレポート』。

 一度見た場所なら、瞬間移動できる。

 例えるなら、秒速1㎝で動く点Pがあちこちに瞬間移動できるようなもの。

 誰も解けない数学の問題になってしまうほどの恐ろしいスキルだそうで、『機械』に含まれている『スキル取得:親切』のおかげで取得できているが、普通は簡単に取得出来ないようなものらしい。



 『高速止血』は『高速回復』になった。

 エルドラと同じように『念話』も使えるようになった。

 『賢者』は『助手』と『高速思考』『知識豊富』の効果を持つ。

 『守護者』は『プロテクション』や『バリアガード』など身を守るスキルや防御力を上げる効果、耐性を上げる効果を持つ。

 『物理・魔法攻撃半減』が付いているのは、そのスキルの効果だ。

 『戦士』は『格闘』に加え、攻撃力を上げる効果を持っている。

 『魔導師』は『集中詠唱』『第ニクラス魔法』のスキルや魔力を上げる効果が含まれている。

 『忍者』は『高速移動』『消音行動』『潜伏』『疾風迅雷』の複合スキル。

 『邪悪』は『ポイズン』など敵に障害ステータスを与えるスキルと成功確率を確実にする効果がある。

 ざっと、助手の情報をまとめた。

 まとめている時、時間の流れが遅く感じたが『高速思考』のおかげだろう。

 時間を無駄にしないっていうのは便利だ。



 しばらく落ち着いたところで、ラヴファーストと再び、グレアリングを目指した。

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