デュオン・レイズ・アトラディア 前編
カブトの話です。長くなってしまったので前編、後編に分けます。
〜福島 兜〜
目を開けると見知らぬ女性が俺を抱き抱えている。
「二人共、生まれてきてくれてありがとう」
すごく優しい。とても澄んでいて、それでも芯に響くようなそんな声だ。
おそらく、この人が俺を生んでくれたのだろう。
ただ、気になるのは…泣き声が聞こえること、それも赤ん坊のだ。
声のする方を見ると生まれたばかりの赤ん坊がいる。
そちらは男性が抱いている。顔立ちのいい金髪の優し
そうな男性だ。俺の父親だろう…。
どうやら俺は双子で生まれてきたらしい…。
「パパ?泣いてないけど、大丈夫なの?」
「大丈夫だよ。きっと強い子なんだ」
父親が4つか5つくらいのの女の子に優しく答える。
女の子はキレイな金髪をしておりセミロングくらいの長さがある。どうやら俺は姉妹というものに縁があるらしい…
「そうね、きっとこの子は強くなるわ…だってあなたの子だもの。」
俺の頭をなでながら母親が言う。あれ?この人、金髪じゃなくて銀髪なんだな?
母親が銀髪なのはわかるが、紙の長さとかは見えないな…てか、俺の髪色どっちなんだろうな。黒髪が当たり前だったから金髪でも銀髪でも新鮮だなぁ。
本当に…異世界転生したんだな俺…。
しかも…チラリと姉らしき人を見る。姉の手を握っている人がいるが…
どう見てもメイドさんだよなぁ…
そう、リアルメイドさんである。茶髪のショートヘアで年は20代前後くらいだろうか。
さらに辺りを見渡すと、結構豪勢な飾りがされていることがわかる。
俺ってもしかして貴族に生まれてきちゃった!?
それから年月が流れわかったことがある。
俺の予想は半分当たっていた。どうやら俺は王族として生まれてきたらしい…。
え?王族って嘘でしょ?王族転生ってなんなの?
俺の運全部使い切ったんじゃねぇの?
まぁ、考えたところで仕方ない…そういう運命なのだと受け入れるしかない。
俺の名はデュオン・レイズ・アトラディアというらしい。他の家族の名は…
祖父 ドリュー・リード・アトラディア 現国王
父 ダレイス・レイズ・アトラディア 次期国王
母 エレーナ・レイズ・アトラディア
姉 リリーナ・レイズ・アトラディア
妹 アリエル・レイズ・アトラディア
となっている。俺はアリエルよりも先に生まれていたらしい。アトラディアというのはこの国の名であり、ミドルネームにあたるところは結婚する際に改名するらしく、父の名も元はダレイス・リード・アトラディアだった。あと父さんが次期国王になるというのも決まっており、俺とアリエルが5歳になったら国王を譲るらしい。
俺も現在3歳であり、他の人の会話を聞いたり、本を読んだりしてわかったことだ。
その知識によると、この世界は【エッセル】という。
大きく分けて6つの大陸がある。
・北のセンキヨーク大陸
・北東のレヴァノン大陸
・南東のラグナロトス大陸
・南のメルディオ大陸
・南西のオニトンザ大陸
・北西のマクホーラ大陸
アトラディアはラグナロトス大陸にある。
この世界の人種は大きく分けて5つある。
・新人族
・獣人族
・霊人族
・竜人族
・魔人族
新人族とは人間のことである。
正直、手を取り合うとこもあれば、差別や争うところもあるらしい。
アトラディアには普通に獣人族がいる。
まぁ、こんなことろか?最低限把握しておくところは?さて、そろそろ時間かな…
「デュオン、またここにいたのね?それそろ寝ましょう?」
母親であるエレーナが声をかけてくる。
「はい。」
俺は素直に返事を返し部屋へと帰る。
「デュオンは本当に賢い子ね…」
エレーナが微笑み、隣を歩きながら呟く。
そりゃそうだ。広い城内の寝室を覚える3歳児なんて普通はいないからなぁ…
寝室に入るとダレイス、リリーナ、アリエルがいる。
「デュオン?今日も本を読んだのかい?」
「はい。」
「何か覚えたことはあるかい?」
「スライムいっぱいいる。赤、青、緑、他にもいた。」
さすがに3歳児がドロップアイテムとか明確に答えるわけにはいかないからこれで妥協する。
5歳になるまでは納得のできる範囲の賢い子でいこうと決めたからだ。
それから少し家族で会話し、いつものように眠りにつく。早く月日が流れることを夢みて…。
あれから時が流れ、ついに5歳を迎えた。
今日はダレイスが王になるので即位式があり、その後パーティが開かれる。そのため着る服にも力が入る。
「デュオン様、とてもカッコいいですよ。」
「ありがとう、でもやっぱりこういう格好は慣れないな…」
メイドのネロンが褒めてくる。
ネロン・ウルシークは獣人族の猫人族であり、黒いショートヘアで黒い猫耳と尻尾が生えている。年は11歳で背はあまり高くなく、胸はそこそこあって可愛いらしい。
ネロンは苦笑しつつ答える。
「そういうことを言ってもデュオン様はもう王子になられるのですから、これからもたくさんありますよ。
」
「そうなんだがな…」
「それに、これからは同い年くらいの女性にも会うことになるんですから、カッコいい方がいいですよ。」
「そうだね、それじゃあ我慢しよう。」
「それに、こういうのは場数を踏めば慣れますよ。」
その時、コンコンとドアがノックされ声がする。
「お兄様、着替えは終わりましたか?」
「ああ、終わったから入っておいで。」
「それでは、失礼します。」
ドアが開かれアリエルが室内に入ってくる。
「失礼します。」
「し、失礼します。」
それに続きメイド長のニアが慣れたように一礼して入り、それを習うようにミューズが一礼して入ってくる。
ニア・ロートンは俺が生まれた時にリリーナの手を繋いでいた茶髪ショート26才の美女だ。
ミューズ・アルク・オルトリアは父親が専属騎士の
ガイル、母親が料理長のレイシアの子どもで俺と同い年である。見習いメイドとして日々修行をしており、基本的には俺ら子ども達〔特にアリエル〕の話&遊び相手をしている。鼠色のショートヘアの美幼女だ。
「アリエル、とても似合っているよ」
アリエルは銀髪のツインテールでピンクを基調としたドレスを着ており、よく映えていてそのまま感想を述べる。
「ありがとうございます!」
アリエルは満面の笑みで喜びを表す。
「お兄様もとてもカッコいいです!」
「本当かい?ありがとう。」
俺も微笑み返す。
「はい、よく似合っています。」
「デュオン様カッコいいです!」
「はは、ニアとミューズにも言われたなら大丈夫だね。」
「それでは私は準備ができたことを伝えてきます。ネロン、ミューズ、ここは任せましたよ?」
「はい、かしこまりました!」
「は、はい!かしこまりました!」
ニアはネロン達と言葉を交わすと一礼して部屋を出て行く。
少しするとまた、ドアがノックされ開かれる。
姉のリリーナがやってきた。
リリーナは普段と違い金髪の髪を後ろで団子状態にしている。オレンジのドレスがよく似合っている。
「もう、デュオちゃん代わってよぉぉぉー」
だが、リリーナは部屋に入ると同時に走りながら嘆いてきて、俺の両肩を掴むと揺らしながら言ってくる。
「大勢の前で喋るなんてできないよぉぉぉ、しかも他人なんて無理だよぉぉぉ」
「それは、もう決まったことではないですか。」
「でも、緊張するよぉぉぉ」
「立場的に1番年上の姉上がするのが普通ですよ」
「でもでも…ハッ、そうだ!」
リリーナは俺を揺さぶるのを止めたかと思うとクルりとアリエルの方を見て
「エルちゃん!今日だけお姉ちゃんと代わろう!」
「お、お姉様それは無理です!」
「えー!じゃあ…」
リリーナはさらに隣にいるミューズを見て
「ミューちゃん、お願い私と代わって!!」
「ど、どうしましょう!リリーナ様の頼みをお断りすりゅわ、わけには…」
「ミューズ、落ち着きなさい。それにリリーナ様それは無理でございます。」
「は、はい。」
「なんで?じゃあネロちん代わってくれるの?」
リリーナよ…それも無理だ…俺は溜め息をついて話す。
「姉上、それも無理です。」
「なんでなの?」
「いいですか、まずネロンは獣人族です。父上も母上も人間なのに獣人族のネロンだと問題になります。
次にミューズですがこちらも、髪の色が父上とも母上とも違います。姉上て僕は金髪、アリエルは銀髪でこれはちゃんと父上と母上の子どもだという証明になるわけです。ですからミューズの鼠色の髪だと問題になります。」
「じ、じゃあ、どうすれば…」
「大丈夫ですよ。」
「え?」
俺はリリーナの両手を握りもう一度優しく言う。
「大丈夫ですよ。だって姉上は僕のお姉さんなんですから…できないはずがありません。」
「本当に…本当に大丈夫かな?」
「大丈夫ですよ。それに僕は見て見たいです…大勢の前でも物ともせずに話す…姉上のそんなカッコいいところを…」
「………」
「今日は同い年くらいの子ども達も来るらしいんですよ。だから…ぼくにはこんなにカッコいい姉がいるんだ!って自慢させてくれませんか?」
「………わかった。」
「本当ですか?」
「うん、だって私お姉ちゃんだもん…可愛い弟と妹にカッコいいとこ見せないとね!」
リリーナはニッと笑顔を作る。どうやら吹っ切れたようだ。
少しするとドアがノックされニアが時間のため移動を促す。俺達は会場へと歩いていく。
「それでは第18代目アトラディア国王ドリュー・リード・アトラディアがここに宣言する!!ダレイス・レイズ・アトラディアを第19代目アトラディア国王に任命することを!!!」
「今ここで承認した!!よってダレイス・レイズ・アトラディアはここに宣言する!第19代目アトラディア国王になることを!!!」
その瞬間広場中にいた人々がワーッ!!!と大歓声を上げ大拍手で喜びをあらわにする。
なにあれ、すっごくカッコいいんですけど!!
祖父と父上がすごく輝いてるんですけど!!!
なんか、あれだなこんだけ民衆に支持されてるってことはこの国それだけ良い国だってことだな!
即位式後は三日三晩町中はお祭り騒ぎらしい。
見渡せば止みそうにない歓声が響いている。1人1人が笑顔になって喜びを共有し増幅させる。
俺はその時思ったのだ…
この笑顔が溢れる国を守りたいってな!!
日が傾き始めて城内パーティが始まろうとする。
リリーナが挨拶をして開催を宣言すればパーティが始まる。そのため、今まさしく壇上に上がってるリリーナをみんなジッと見つめている。
リリーナは軽く深呼吸をすると言葉を述べていく。
「皆様、初めまして私の名はリリーナ・レイズ・アトラディアと申します。この度は第19代目アトラディア国王即位ダレイス・レイズ・アトラディアの即位式に携わっていただき、まことにありがとうございます。」
リリーナは両手でドレスの端を掴むと一礼する。
「それではアトラディア第1王女リリーナ・レイズ・アトラディアがここに第19代目アトラディア国王即位パーティの開催を宣言します!!」
リリーナの宣言とともに城内にいる人々がリリーナの宣言に大拍手で答える。即位パーティの開催だ!
豪勢な料理がたくさん並び、人々がの歓声があちこちから聞こえる。
さて…どれを食う…お?ブルーロブスターがあるじゃん!それに土鰻もある!あ、あっちにはジャングルタイガーのステーキも!!
なんだこれ!テンションだだ上がりだな!
さらに料理を見ていくと…あるものに目が釘付けになる。
こ、これは…おにぎりじゃないか!
俺は思わず1つ手に取りかぶりつく、中には鮭に近い具が入っており、とても上品な味がする。
俺はすぐ近くにいた執事に尋ねる。
「こ、これは?」
「あっデュオン様、これはですね【米包み】という料理でしてね…この辺りでは見ない米という珍しい物を使ってるんですよ。」
「この辺りで育てるのは難しいんですか?」
「そんなことはありませんよ?ただ小麦が主流になっているので育てる人がいないだけで…」
なんてこった、米あるのかよ。これは父上に相談しなければならないな…それはもう強く押していかないとな。そんなことを考えているとアリエルが声をかけてくる。
「あ、あのお兄様…お兄様がオススメする料理などはございませんか?ここにあるものは珍しいものばかりで…」
「そうだな…そうだ!炊いた米ってまだありますか?あればそれと深めの容器…あと黒油をお願いします。」
黒油とは醤油のことだ。
「わかりました。すぐお持ちいたします!」
どうせならアリエルを米の道に誘い込んでやろう。
「お待たせいたしました!炊いた米と黒油と容器を持ってきました!」
「ありがとうございます。」
俺は手早く空いた容器に米を盛りブルーロブスターやシルバーサーモン、翠帆立などの魚介類を乗せていく。そして最後に黒油をかけて完成!
「さぁ、デュオン特製海鮮丼だよ」
「ありがとうお兄様…」
アリエルは礼を言いつつ受け取るが、見たことないものの上に俺が勝手にアレンジ料理を作ったせいか戸惑っている。
「アリエル、騙されたと思って食べてごらん?」
俺はスプーンをアリエルに手渡す。
「わかりました…!」
アリエルを意を決したようにスプーンで一口すくうと
口に運んだ。そして…
「おいしい!とてもおいしいですお兄様!!」
アリエルはどんどん食べ進めていく。
「それは良かった。」
俺はアリエルに微笑む。
すると、アリエルの声に反応したのか周りの人がこちらに注目してしまい…近くにいた女の子が俺に声をかけてくる。
「ね、ねぇ?もし良かったら私にもそれを作ってくれない?」
「別に構いませんよ。」
断る理由もないのでおれは海鮮丼を作りスプーンと一緒に女の子に渡す。
「はいどうぞ、スプーンで食べてください。」
「あ、ありがとう」
女の子は礼を言い、スプーンですくうとおそるおそる口に運ぶと笑顔になり
「とってもおいしいよこれ!」
その一言で注目していた他の人が殺到しだした。
俺は執事にこの場を任せると早々に立ち去る。
後にこのことが徐々に広まっていきアトラディア名物料理 海鮮丼ができるのだが…それは先の話である。
さて、目立つのもなんだし…隅っこのほうに行って
おとなしく食事でもしてよう。
俺はお皿に料理を盛っていき隅っこの方に移動して
食事を始める。
「おーうまい!さすがジャングルタイガーの肉だな」
俺はどれも美味しい料理に頬を喜ばせ食べ進めていく。
えーと、ダレイスとエレーナは他の人と話してるけど…やっぱ何か様になるなぁ。話し相手は他の国の人だろうか?
ドリューも話が盛り上がってるようだ。
そのドリューと目が会うとチョイチョイと手招きされる。俺は近くのテーブルに料理を置くと祖父の元へと歩いていく。
「お爺様、僕に何かご用ですか?」
「いやなに、この方々にお前のことを紹介しようと思ってな?」
「そうですか…初めまして前国王ドリュー・リード・アトラディアの孫にあたります、デュオン・レイズ・アトラディアと申します。」
俺は胸に右手を置き一礼する。おおっと驚きの声が上がり言葉を返してくる。
「どうも、私はトリス・アダムス・ロンダートと申します。」
「私はメイガス・ラノ・ルークニスと言います。」
2人は右手を胸に置き一礼する。これが貴族流の挨拶だ。一人称も私と言う。
「とてもドリューの血を引いてるとは思えないな。」
「本当にお前の孫なのか?」
トリスとメイガスは笑いながらドリューに問いかける。
「ちゃんと俺の孫だよ。父親はダレイスだ。」
ドリューも笑い返す。
「お爺様?ロンダートもルークニスも隣国の名ですよね?でしたら、トリス様とメイガス様は王族の方ということでしょうか?」
トリスとメイガスは俺の発言に驚きの表情を見せる。
「ああそうだ。トリスもメイガスも元国王だった。今は息子が国王をやっている…ほれ、ダレイスのところにいる白髪がトリスの息子で黒髪がメイガスの息子だ。」
確かにダレイスの集団には白髪と黒髪の男がいる。他にもう1人金髪の男がいるが…
「もう1人の方も王族の方なのでしょうか?」
「そうだ、あれは俺の息子だよ。国王ではないけれどね?」
そう言いながらやってきたのは金髪ロングの男だった。さらに男は挨拶を始め一礼してくる。
「初めまして、私はアラン・ティオ・フェオーレ。フェオーレの国王をやっています。」
「初めまして私は…「挨拶はいいよ。さっき見ていたからね。」」
俺が挨拶を返そうするが止めてくる。
「アランよ、いつになったら国王を譲るつもりなんだ?アルディオも国王の器としては十分だろ?」
「そうだぞ、ウチのバカに比べりゃ全然マシじゃないか?」
「メイガス…息子をバカ呼ばわりは可哀想だぞ?アルガスもあれで良い国王だ…それに、もう少ししたら国王は譲るつもりなんだ。」
「おお!やっと国王を譲る気になったか!」
「今回のドリューの生き生きしてる姿を見てね…私も肩の荷を降ろしたくなったんだ。」
「そりゃいい!国王じゃないのは楽だぞー」
どうやら国王は大変らしい。そりゃそうだ国を背負う立場だしな。そんなことを考えていると「ところで…」とアランが俺に声をかけてくる。
「デュオンの年はいくつなんだい?」
「昨日で5歳になりました。」
「じゃあ私の孫と同い年か…本当にドリューの孫だとは思えないね…とても賢い子だ。」
「だから、俺の孫だって言ってるだろ…きっとエレーナの血が濃かったんだろ?その証拠に好奇心旺盛なんだぞ?まぁ、俺みたいにメイドのスカートをめくったりはしてないが…」
おいジジィ、そんなことしてたのか。5歳時かはスカートめくりとか、えらく先走ってんなおい。
ちょっと聞いてみるか…。
「お爺様?メイドさん達のスカートをめくるとどうなるんですか?」
「メイドの可愛い姿が見れる。それにダレイスもお前くらいの歳にはやっていたぞ?」
ドリューはニヤニヤしながら答える。
親父もかよ!てか、この国の王族はスケベなやつしかいねぇのかよ!?
「そうだぞデュオン。スカートはめくっておいた方がいいぞ。」
「そうだ、それに大きくなったらめくれないんだ。」
メイガスとトリスもそんなことを言ってくる。
俺は少しの望みを持ちアレンの方を見るが…
「あれは良い経験だった…今度やってみるといい。」
アレンもそんなことを言ってくる。
なんなんですか…王族ってスケベな奴しかいないんですか?てか、スカートめくり進めるとかヤバいだろ!
この人めっちゃ常識人だと思ってたのに…。
いや待てよ?これだけの人達が推奨するなら…
スカートめくってもいいんじゃね?
よし、機会があればめくろう…俺も王子になったんだ
多分大丈夫だろう。
「機会があればめくってみますね。」
俺がそう告げると4人は満足そうな顔をした。
俺は、それではと一言言うとその場を後にした…。
次の後編の後にジンの転生話になります。