デュオン・レイズ・アトラディア 後編
はい、後編ですスミマセン…。
これで一旦カブトパートは終わりです。
間違いなく終わりです。
自然とパーティは元の騒々しさに戻っていく。
アルガス達現国王達との紹介も済ませて、大人だけの会話になったのでその場を離れた。
今俺はアリエル、ミューズ、オルガスと一緒に部屋の隅の方にいる。リリーナはどこか違うところのグループに行った。すると、目の前に女の子がやってきた。
「おい、お前強いな!」
女の子は腕を組みながらそう言ってきた。
肩まである金髪、頭にリボンを着けている。
一目で将来、美少女になると分かる可愛い子だ。
「えーと、僕のことでしょうか?」
一応確認してみる。美幼女はコクリと頷く。
「それは、ありがとうございます。それで貴女の
お名前は何と言うのですか?僕はデュオン・レイズ・アトラディアと言います。」
「紹介が遅れたな…妾はノエル。ノエル・アルマ・フェオーレと言う。5歳である。」
てことは、このノエルがアレンさんの孫ってことか。
確かにアレンさんと同じナチュラルブロンドだ。
アリエル達も紹介を済ませたので、ノエルに聞いてみる。
「えーと、ノエル様は僕に何か用でも?」
「うむ、というか様はいらんノエルで良い。なに先ほどの争いを見ていてなデュオンのステータスが気になったのだ。」
「ステータスですか?ステータスというのは分かるのですが…どうやって確認するのかがわからなくて…」
「ん?ステータスの確認は強く念じれば分かるぞ?
あっ、そうか最初は祝詞を唱えないとダメなんだったな…いいか、俺の言ったことと同じことを言ってくれ、そうすればステータスがわかる。」
「わかりました。」
「いくぞ…我、英智の理の中で己が魂を証明せよ、ステータス。」
オルガスに続いて言葉を述べる。するとステータスが表示された。
名前:デュオン・レイズ・アトラディア
種族 :新人族 性別:♂ 年齢:5歳
職業:皇帝.空き4
レベル:1
STR100. CON100. GRD100. INT100.
AGL100. DEX100. LUK100. MAC100.
スキルポイント…20
固有スキル:【転生者】
特殊スキル:【草樹龍】【万物王】【英雄王】
スキル:なし
称号:龍の力を持つ者
…なんていうか、凄そうというのは分かる。とりあえず能力の説明とか調べないとな。
〈【転生者】のスキルを使いますか?〉
なんか、急に出てきたな。なんだ、転生者のスキルって?とりあえず使ってみるか…。
俺は頭の中で使用を命ずる。
『【転生者】のスキルが発動されました。知りたいことはなんですか?』
!?…い、今のはノアの声??
『はい。【転生者】の説明時には転生させた方の声で説明するようになっています。』
なるほど…じゃあ教えてくれ、まずは【転生者】
のスキルだ。
『【転生者】ステータス補正、言語理解、転生認識、能力偽造、能力閲覧、能力説明です。個別に能力の解説をしますか?』
目の前に表示されながら能力の説明をしてくれる。
実に分かりやすく、俺は表示だけと念じると
ステータス補正:ステータスに+補正。
言語理解:基本的な言語を理解、会話。
転生認識:海原 仁 の転生者がわかる。
能力偽造:ステータス、スキルの偽造。
能力閲覧:視界に入った者のステータス、スキルを見ることができる。
能力説明:ステータス、スキル、能力の説明・解説。
と表示だけされた。実に便利だ。
俺は早速、心の中で『能力閲覧』と念じてオルガスのステータスを見てみる。
名前:オルガス・ラド・ルークニス
種族 :新人族 性別:♂ 年齢:7歳
職業:なし。空きスロット1
レベル:2
STR9. CON10. GRD7. INT9.
AGL10. DEX8. LUK8. MAC5.
スキルポイント…なし
スキル:剣
称号:なし
となっている…これはヤバイな差がありすぎる。
さらに、ノエルが口を開く。
「デュオンのステータスを見せてくれないか?」
ん?…見えてないのか?てことは俺がステータスを見せようと思えば見せれるってことか。その点はラッキーだったな。
「ステータスを見せることができるんですか?」
俺は会話しつつ頭の中で『ステータス偽造』と念じ
ステータスを偽造していく。
「ああ、ステータスを見れるように念じれば出るぞ?こんな感じに。」
オルガスの目の前に先ほどみたステータスが表示される。
「わかりました…やってみます。」
俺は目を瞑り、あたかも念じてる風を装いながらステータスの偽造を済まして皆に見せる。
名前:デュオン・レイズ・アトラディア
種族 :新人族 性別:♂ 年齢:5歳
職業:なし。空きスロット2
レベル:1
STR17. CON16. GRD15. INT20.
AGL15. DEX16. LUK14. MAC10.
スキルポイント…なし
スキル:なし
称号:なし
「ウソだろ!?職業の空きスロットが2つもある!」
「ステータスが全て2桁じゃと!?」
オルガスとノエルは驚き口に出す。
マズい…ステータスが高すぎたか!?ノエルの強い宣言のせいで少し高くしてしまった。
仕方ない…知らない作戦でいこう。
「えーと、確かにオルガス様より能力が高いみたいですが…そんなに驚くほどなのですか?」
「初期ステータスが高ければレベルが上がった時に多くステータスが上がるんだよ!普通は全て1桁なんだよ、だから最初から全て2桁のこのステータスはスゴイってことだ!」
「妾も2桁が2つあって自信を持っておったが…これはスゴすぎるのじゃ。」
ノエルは ほれ と自信のステータスを見せてくる。
名前:ノエル・アルマ・フェオーレ
種族 :新人族 性別:♀ 年齢:5歳
職業:なし。空きスロット1
レベル:1
STR8. CON6. GRD5. INT12.
AGL9. DEX8. LUK9. MAC11.
スキルポイント…なし
スキル:なし
称号:なし
これで良い方なのか…。
アリエルとミューズはどうなんだろう?
「アリエルとミューズもステータスを見せてくれないか?」
アリエルとミューズは頷くとステータスを見せてくれる。
名前:アリエル・レイズ・アトラディア
種族 :新人族 性別:♀ 年齢:5歳
職業:なし。空きスロット1
レベル:1
STR8. CON8. GRD8. INT13.
AGL10. DEX11. LUK10. MAC10.
スキルポイント…なし
スキル:なし
称号:なし
名前:ミューズ・アルク・オルトリア
種族 :獣人・鼠人族 性別:♀ 年齢:5歳
職業:なし。空きスロット1
レベル:1
STR6. CON9. GRD5. INT9.
AGL14. DEX8. LUK8. MAC4.
スキルポイント…なし
スキル:なし
称号:なし
あれ?アリエルも高いんじゃね?2桁が5つあるけど…
2人の方を見てみると案の定驚いた表情をしていた。
「きっと僕達のステータスが高いのは双子だからですね。」
「そ、そうだな!双子ならステータスが2人とも高いのは納得がいく!」
「そうじゃな!妾を超えるステータスがこんな身近に2人もいるのは双子のおかげじゃな!」
俺の言葉に2人は無理矢理納得したようだ。
アリエルのステータスが高いのは俺のせいかもしれないけどね。
今の内にスキルを確認しておくか…
俺は頭の中で【転生者】を発動する。
『【英雄王】一撃必殺、七転八起、人心掌握、経世済民、質実剛健です。前回のように個別の能力を表示します。』
一撃必殺:自信の最大技の威力上昇。
七転八起:ダメージを受けるたびにステータス上昇。最大8回。
人心掌握:好感度上昇時に+補正。個人差あり。
経世済民:配下のステータス上昇。
質実剛健:身体能力上昇。精神抵抗力上昇。
さすが特殊スキル…ハンパじゃないね。あと2つもあるのか…。
『【万物王】森羅万象、適材適所、創意工夫です。』
森羅万象:基本的なスキルを覚えることができる。
適材適所:自信の適性のあるスキル習得時、必要スキルポイント減少。
創意工夫:スキル習得時に所持能力によって必要経験点・スキルポイント減少。
これは…俺が望んだ能力!?確かに重宝して極めればあらゆることに対処できそうだ。てことは…あと1つの能力は…
『【草樹龍】究極回復、異常付与、薬学知識、自然治癒、薬復増幅です。』
究極回復:究極の回復技が使えるようになる。
異常付与:状態異常の能力を付与できる。
薬学知識:薬学の全てを知ることができる。
自然治癒:時間経過により怪我が治る。
薬復増幅:回復魔法等の回復行為時に回復量上昇。
ああ、やっぱりな…究極回復これは、俺が心の底から望んだ能力だろう。
俺は嬉しくて顔のニヤけが止まらない。
そう、これは 蘇生の能力 だ!
そしてパーティは終わりを迎えた…。
はい、という訳でカブトが真に望んだ能力は蘇生能力でした。
先に言いますとぶっちゃけ本当に蘇生できます。
使用制限・使用回数の限界などは後ほど説明すると思います。
次回からジンパートです。