君のことが素直に好きと言えず。
同棲してるカップルが別れる話です。
単純簡潔にしか書いてないので、補足としてそれを。
では、そんな作品を宜しくお願いします^^
「愛してるだなんて嘘ばっかり!」
「また、他の女と遊んでたんでしょ?」
「私のことが大切だってあの言葉・・・」
「・・・・・嘘つき・・・最低・・・・・」
「もう・・・・・知らない・・・・・・・・・」
そう言って、お前は玄関を開けて出て行った。
本当は、お前のことが心から好きで、 止めたかった。
お前が出てくのを見ているだけじゃなくて、 止めたかった。
けど、俺には勇気がなくて・・・。 お前の腕をつかんで、
「待ってくれ! 俺が好きなのはお前だけだから!!」って、、、
そんな簡単なことすら言えずに、 ただ黙ってお前を見送った。
今頃、お前は思っているんだろうな。
「別れてよかった」 「好きになったのが馬鹿みたい」って。
けど、俺は忘れてないよ。 忘れるつもりもないよ?
あの日誓った、「死ぬまで笑っていような」って言葉を。
あの日の私はどうかしてた。
そんな風に思ってるのかな? チクショウ。
だけど、俺にはもう、どうすることもできない。
実際、今日 女と会ってたのは事実だから・・。
けど、全部をあいつの所為にするつもりはないけど、
あいつが「好き」「付き合って」だなんて言うもんだから。
それだけならよかったんだけど、俺がそれを断ったら、
泣きながら「一度だけでいいから、デートして・・・」
「じゃないと、あなたのことを忘れることが出来ないよ」って。
くっそ。
なんで、俺は断らなかったんだ。 なんで、断れなかったんだ。
こうなることはわかっていたはずなのに・・・・・。 チクショウ。
何度も、何度も、お前に愛しているっていう機会はあったのに。
こんなに近くにいて、毎日 同じ飯食って、同じベッドで寝て、
それで「愛してる」だなんて付き合い始めてからは一回も言わずに、
お前を黙って見送ることしかできないなんて・・・ 最低だよな。
なぁ、 我儘な話だけど、 もしも。
もしも、何年後かに逢うことが出来るのなら、
俺等は笑って「久しぶり」って言えるかな?
なぁ、 お前はさ、自分勝手なこんな俺を、
再会するときまで、忘れないでいてくれてるだろうか?
ごめんな? 最後の最後まで好きって言えなくて―――――