惨めな駒
一話一話じゃなくて1節書いてから投稿していく方が設定ミス減ることに気づいた。
「もうすぐこの世界最強の人間が決まります」
(いろいろあって三日目最後、決勝試合がやってきた)
最人大会は3日に掛けて行われる。
まず1日目は開会式、予選8試合2日目に準々決勝と準決勝、最後3日目に決勝と閉会式等。
これまでの試合かなりの混沌であった。
まあ一番大きい波乱は前回優勝者のストロングが準々決勝で無名のジョースキーに負けたことが大きいだろう。
そして決勝、東の国、花太出身、李覇と極北にあるビズーミャ帝国出身のジョースキーの戦い。
「ついに決勝ですね、ソラさん」
「は、はいそうですね」
(昨日は上から見てやろうと思っていたが、フォーリンさんが)
[もしかして、私と一緒に観戦するのが嫌でしたか?]
(とか言い出して、長時間席を空けたら、不敬罪とかで殺されるんじゃ。ってな感じでとりあえずここにいる)
(正直一旦身分とか忘れようって思った、忘れれば便利な観客席だ)
「李覇ですか、ジョースキーとどちらが強いと思いますか?ジェン」
「はい。李覇さんとは戦ったことはないのですが彼の技術はここに居る誰よりも洗練されている」
(確かにジョースキーよりも李覇の方が洗練されていると思う、まあジョースキーの試合が数秒で終わるせいで全体を見れていないというのもあるが、だが)
「ですが肉体の強さの差がとても大きいと思います。私の予想ではジョースキーが勝つかと」
「肉体の強さの差、ですか」
(そう、肉体の強さの差。単純なるフィジカルの差。仮にライフルを握らせれば百発百中の人間が居たとしても戦車相手には勝てない。僕には好きな人物がいるのだがその人物曰く技術があっても力が無ければ意味を持たず、力があっても技術が無ければ意味を持たない。と言うものだ。とてもその通りだと思う)
「あの、相手の李覇さんって前回ストロングさんに負けたんですか?」
(とはいえ見た感じ戦い方が脳筋のストロングに負けるレベルにも見えない)
「いや、確か5年前くらい前になぜか出てこなくなったとのことだけど、理由は不詳とのこと」
「そうなんですか」
(天下の一の武道の会で某主人公陣営が参加しなくなったせいでレベル下がった感じか)
「さあ始まりました決勝今回の波乱の波をかいくぐった猛者の登場だ!」
「まず、この大会を波乱に巻き込んだ張本人、前回優勝ポエル出身のストロングを倒し、様々な強者を倒した今まで無名の選手。どうして今まで隠れていたのか、今まで何をしていたのか、ビズーミャ帝国出身であること以外謎の男。ジョースキー・シィンニー」
「うおおおおおおおおおおおおおお」
(さすがは決勝歓声が大きいな。ビズーミャ帝国か、まあ範囲がでかいと言うのもあるが巨人族の生息域はあそこら辺の寒い地域だったな、今度行ってみようかな)
「そして、それに対抗するのは、久しぶりの参戦、5年前に突如姿を消した男。過去に2回程度優勝経験があります。5年ぶりの参戦、故に衰えている、どころか進化している。彼の刀裁きは衰えを知らない。太花出身。李覇」
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
(さすがにこっちの方が歓声大きいな)
「それでは決勝戦。開始!」
合図とともにジョースキーがまたも超高速で動く。それに対し李覇は冷静に構える。
(李覇の間合い管理は完璧と言っていい、今までの試合を見た感じ技術力で言ったら一番だろう。それに今までの試合どこか楽そうな顔をしていた、決勝までに何かを何かを残しているようだった)
ジョースキーが間合いに入る李覇の攻撃が当たるように見えた。だがしかし、それは残像という奴であった。その時のジョースキーの口元を見てみると、[残像だ]的なこと言っている風に見えたので、思ったよりユニークなのかもしれない。
ジョースキーは攻撃の隙を見逃さなかった。李覇の背後に攻撃をした。しかしさすがは決勝に進む猛者。攻撃を防ぐ、しかし衝撃は防ぎきれなかったのだろう、辛そうな顔をしている。
ジョースキーの猛攻は続く。
圧倒的に李覇の不利状況である。
ただソラは思う、これだけ耐えれるのはすごいと。
(あいつ、思ったよりも耐えている、今までの試合よりも反応速度などが速くなっているような気もする。魔力なし生物コンテストしたらガチで上位入り込むレベルだな)
李覇はジョースキーの下からの斬撃を防ぐ、だが今までの猛攻を防ぐことによる筋肉の疲労。それにより刀を持っていられなくなり、刀は上へと飛んでいった。
「...ま、負けだ。我、負けだ」
「け、決勝、しょ、勝者は、ジョースキー・シィンニーの勝利」
「よって、最人大会優勝者は、ジョースキー・シィンニー!!!」
「うおおおおおおおおおおおおおおおお」
単純な叫び、悲しみの叫び、驚きの叫び。
悲しみの叫びは試合場からひどく会場全体に響き渡った。しかし喜びの叫びは試合場のどこからも聞こえなかった。
「そして30分後閉会式を行います」
「僕は急用があるのでこれくらいで帰らせてもらいます」
「え、ええ。もし良ければ閉会式も見て欲しいのだけど。急用があるなら仕方ないですね」
ソラは椅子から立ち上がり、その部屋から出て行った。
「はぁ」
(疲れた、本当に場違い感すごかった、2日目以降はスーツで行ったけど安物すぎて、逆に視線を...ん?)
「おい待てよ解説者?アナウンサー?まぁ、なんでも良いか」
「え、えーと、誰ですか?ここには来て...グハッ...」
アナウンサーを吹き飛ばしそしてその後吹き飛ばした男の後から人がぞろぞろと出てきた。
「お、おいなんだなんだ」 「謎の人物がアナウンサーに」 「警備員はどうなってんだ」
一瞬の出来事で会場はざわめいた。
「おい、そこで倒れてる奴てめえらもこうだからな」
「何だと。我、負けたしかしお前より、強い」
「ああそうだそうだ優秀な俺がこれを言い忘れるところだった。
観客の皆様、私の名前はクライネ、魔術の力で世界最強の彼とその他諸々をボコボコにして見せまーす」
「ジェン?これってどういう」
「私にも分かりません」
フォーリンの居る部屋に1人の少年が走ってくる。
「これは...」
「ソラさん?帰ったのでは」
「少し忘れ物をしたんですけど、これはどういう状況ですか」
「私にもさっぱり」
「ソラ君どうやら彼らはただ者では無さそうだ僕は念のために下に行ってくるから君はフォーリンを守ってくれ」
「え?あ、はい」
(あいつ、魔力が溢れすぎている、魔力量が多すぎるのか、それともとてつもない素人か。
てか電話しないt...って?)
(何だこれは魔力が安定しないまさか)
「お前ら何をしている肉体強化をすればそんな奴ら余裕だろ」
「リーダー魔術が使えn...ぃ」
「やはり、お前ら、弱い」
李覇はクライネの取り巻きを峰打ちで倒した。またジョースキーも喋らないものの、ただの蹴りでそいつらを倒した。
(なるほど、魔力妨害か、しかもこのレベルはアヴィリティによるものか。
今はとりあえずアートの時間が動き出さないことに尽力しよう)
「クソ、舐めやがって...は?アヴィリティが使えない?」
「どうしたんですか?アナウンサーを殴った時の君の威勢はどこに行ったんですか」
ジェンがクライネに近づく。
「ふざけるなよ、どうしてだよ、俺は特別なんだ、アヴィリティさえ使えれば、どうして、どうして、どうして...」
立つことすらままならず、尻をつけ脚で後ろに逃げ、どうすれば良いか分からず失神。
アヴィリティどころか魔力すら無い奴に仲間をボコボコにされ、自分は逃げる。
最初怯えていた観客は今では笑っている。
アヴィリティはあるが魔力操作の基礎すらままならず。恐らく今最も惨めな捨て駒だろう。
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「ソラさん?さっきからめちゃくちゃ顔色悪いですけど大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫です」
(頼む、マジで話しかけないでくれ。今の状況で異空間操作と時空間操作を稼働するのはかなり頭使う。会話に使えるキャパシティ無いから)
「そういえば侵入者のほとんどがもう壊滅してますね、まあ当たり前ですか」
「マジすか」
(多分これは魔力に反応してアヴィリティが出るようにしたんだろう、つまりあいつらが壊滅してく...お?どうやら終わったみたいだな)
「ふぅ」
「あれいきなり顔色すごく良くなりましたね」
「どうやら終わったみたいですね」
(その後僕はすぐに帰りフォースの元に行った。
フォース曰く襲撃してきた奴らは魔術連盟に連れて行かれて現在尋問を受けているそうだ。
ていうか今回僕何もしてねえな)
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「ボス、やはり魔術の使うと魔力妨害されるようになっているようです」
「そうか」
1つのロウソクしか光源の無い空間、そこに2人の男女が話している。
「にしても本当に無能ですね、アヴィリティを持っておいて、魔力も無い奴に負けるとは。
アヴィリティという物は普通の魔術よりも安定して魔力量もその効果の強さと比べてとても少ない。
いくら妨害をされていたとしても奴らを殺す事くらいできたでしょう。
しかも連合に捕らえられたようですし」
「良いんだよ、あいつには嘘しか喋ってない。
それにゴミを捨てて1000ゼニ手に入ったって考えれば結構いいだろ。
アヴィリティは確かに強いが、それだけで慢心して何もしない馬鹿が少しでも成果上げただけ良いんだよ」
男は立ち上がり、ドアに向かっていった。
「それに本命は次だ」
「はい、承知しています」
読みにくかったら何か指摘ください。
ゼニは通貨です円と同レートと思ってください。




