最人大会
良い文の書き方が思いつかなかったり、設定ミスを見つけて萎えてたんで遅くなりました。
最人大会
正式名称は最強人類選別大会。
武器は飛び道具以外の武器は基本OKの武術大会。
優勝者には多額の賞金と名声が与えられる。
場所は毎年変わる、今年はなんとネイタール国の首都スタット州。
ひとつの国ごとで1人選抜者を決めて、世界の選りすぐりが集まる大会。
(僕は何故か、そんなところに来ていた)
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「さすがに本戦、すごい人だかりだ」
(まず6月中旬に国の代表者決めが行われる、そして世界を16区分に分けてそこでも代表者を決める。
つまりあの舞台に立てるのはそれを勝ち抜いた猛者だけとなる。
一応席は抽選なので、抽選に参加していない僕はここには来てはいけないはずだが)
「もう来ていらっしゃったんですか、お早いですね」
(僕がここに来た原因が来たようだ)
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2日前
「喉が渇いた」
ソラは冷蔵庫を開いたがそこには、昼食の飯しか置かれていなかった。
「飲み物買いに行くか」
「外か」
(正直やばい輩に絡まれるかも)
と重いソラは一瞬足を止めた。
(正直魔術で水を生み出して飲むのもいいのだが、あの水はクソ不味い)
「うん、行こう」
そう言ってソラはドアを開けた。
少し歩き町中を歩いていたとき、ドレスを着た女性が前から走ってきた。道が少しボコボコしているのもあって転んだ。
ソラはその女性が地面につく少し前に肩をつかみ助けた。
「えー、大丈夫ですか」
「え、あぁ、ありがとうございます」
「このままではこのドレスが汚れてしまうところでした」
「フォーリン、そんなに急ぐと転んでしまいますよ」
少し後に恐らくこの女性の仲間であるだろう若くて上品そうな男性が走ってきた。
「えー、あなたは?」
「おお、ジェン、この紳士様は転んでしまった私を助けてくれたの、おかげでドレスが汚れずに済んだの」
「そうなのか、君みたいな少年がこういうこと出来るだなんて素晴らしいことじゃないか、なにかお礼をさせてくれ」
「え?あ、いy」
ソラは何かを言おうとしたがすぐに遮られた。
「君は最人大会の日は何か予定はあるかい?」
「特にないですけど」
「なら良かった」
「驚かないで聞いて欲しいのだけど、僕は実は、最人大会の代表者でね」
「はぁ」
「僕は友人や家族を専用の席に招待出来るんだ」
「そしてもう1人招待出来るんだけど、招待する人がもう居なくてね」
「このまま誰も招待しないでその席が空白になるくらいなら、君でいいんじゃないかなって」
「だいj」
「来てくれるかい?」
「あ、はい、わかりました」
「じゃあ、このチケット、絶対きてね」
「ありがとうございました、それではまた今度」
「だから急ぐと危ないですよー」
2人はさっそうとどこかへ行った。
「飲み物買いに来ただけなのに」
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(実際、家でゴロゴロしているよりいいかもしれない、魔術が使えないとはいえどれほどの実力者がいるのか知るいい機会かもしれない。とはいえ、思った十倍豪華な観客席だった)
(貴族とかの上流階級ばっかじゃないか、身分不相応過ぎる、周りからの目が怖い、帰りたい)
「そういえば、お名前を聞いていませんでしたね」
「あ、ソラ・テンクです」
「なるほど、それではソラさんと言わせて貰います」
「私はフォーリン・チューソース、気軽にフォーリンとでもお呼びください」
(チューソース?王族じゃないか、気軽に呼べるわけないだろ)
「ジェンの試合は第三試合とのことです、それまでゆっくり待ちましょう」
「そ、そうですね」
「あ、あの、何か買ってきましょうか?」
「ん?何をですか?」
「飲み物とかですけど」
「それならば...ちょうどきましたね」
フォーリンの目の先にはメイドだと思われる女性がいた。
「紅茶をお願いします」
「分かりました」
そう言ってメイドはコップに紅茶を注ぎフォーリンに渡した。
「ソラ様、あなたは何か飲まれますか」
「え、あーじゃあ、フォーリンさんと同じで」
「分かりました」
そう言ってメイドはソラに紅茶を渡した。
「このように何か欲しければメイドが持ってきてくれるので大丈夫です」
「はぁ、そうですか」
(どうみても僕より上流階級だそんな命令できる立場じゃない)
「すみません、少しお手洗いに行ってきます」
「そうですか」
そう言ってソラはその高貴な空間から逃げ去った。
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「とりあえず第三試合が始まるまでは、ここで見ていよう」
会場の上からソラはそう呟いた。
そもそもソラは抽選に当たってなくてもこうやって空に擬態して上から見ることが出来たのだ。
開会式が始まり選手が登場してきたようだ。
(僕は魔力感知に関しては1ミリも逃がさない。
魔力隠蔽でもして居るやつがいない限り、魔力持ちは居ないな、この会場のどこにも)
魔力隠蔽、自らの持つ魔力を隠蔽する技術。
完璧に魔力を隠蔽し一般人のように見せる技術は、相当の技術がいる。
そして魔力が多ければ多いほど完璧な隠蔽は難しい。
(こんな場所で一人もいない事があるのか、少し変な気が...まあいい、とりあえずここでゆっくりと見ていよう)
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2時間ほど経ち第二試合が終わった
「第二試合、ストロング・パワーの勝ち」
そう審判が叫ぶと。観客も皆大声で叫んだ。あるものはうれしみの、あるものは悲しみの。
「次の試合は10分後となります」
「もう第三試合か、そろそろ行かないとな」
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「遅かったですね、何があったのですか?」
「いやー、すこしいろいろありまして」
「お手洗いででいろいろ...?」
「男の方は大変ですね」
「え?なにが」
(まあ良い、この試合を見終われば、後はさっきと同じ場所に居よう)
「ジェンはとても強いお方なので、大丈夫です勝てますよ」
「はぁ、そうですか」
「さあさあ、始まりました。第三試合、ジェン・アードルVSジョースキー・シィンニー」
(ジェンさんはどれほどの使い手なのかな)
と、ソラは適当に考えながら見ていた。
「試合開始!」
その瞬間、ある方がある方に一瞬で移動した。
(!?なんだその動きは)
ソラはその試合が始まった瞬間、ある人間に目が引かれた。
若くはなかった。かといって老いてもなかった。30か40代程度だろう。
かなり背が高く、黒でボサボサな髪、服も綺麗ではなかった。普通に出会えば目を引くなんて事はないだろう。
(魔力は全く使っていない、もし使っているなら、僕と同レベルの存在だ。否、もし数十年で至ったというのならば、僕よりもレベルの高い化け物だ。使いながら隠蔽するなど、僕が1000年かけて出来るようになった技術だからだ。そして使っていないとして。使っていないのにもかかわらずあの速度、何者だ、あいつは)
「何が起きたのですか?」
(一般人に理解できなくてもしょうがない、あれは人間を超えている)
「おらぁ」
かろうじて反応出来たジェンが雄叫びをあげながら、相手の進行方向に向かって剣を下ろす。
いい思考だ、タイミングも完璧、だが1つの選択肢を忘れていた。
「上?!」
4mは優に超えているだろう。ジェンにも落ちるまで思考をすることが出来る、しかしあまりにも予想外の出来事にジェンは考えられなかった。
唯一した守りは本能が繰り出した物だ。
その守りも降りてきた瞬間に破られた。
観客はあまりの試合展開の早さにほとんどが理解できていなかった。
「え?あ、...ジェン、さんの意識がない?だ、第三試合、ジョ、ジョースキーの勝ちー?」
今回に関しては歓声はほぼなかった。
どちらかというと戸惑いだろう。
「えぇ、何が、どうなって、ジェ、ジェン?」
(魔力のなくて、人体強度や身体能力が化け物。僕は似たような存在を知っている、多少の違いはあるが)
「巨人族...」
小さな声でそう言った。
「ん?今なんて言ったんですか」
「いや、何でも無いですよ」
(巨人族は魔力がほぼない、しかしその巨体と、体術の強さにより、天使と悪魔との戦乱から生き延びた数少ない種族、今の時代まで生き延びていたのか、いやでも巨人族はもっと大きいはず。
戦闘、もっとちゃんと見た方がいいかもな)
「ジェンが予選負けをしてしまうとは、もう見所がありませんね」
「そ、そうですね。ちなみに、翌日は来られるのですか」
「明日ですか、ジェンが負けてしまったので、明日からはジェンと観戦する予定です。もちろんソラさんもご一緒に」
「あ、はい。そうですか」
読みにくかったら何か指摘ください。




