40話 「光の誓い、未来への神託」
朝日が神楽殿を黄金色に染め上げていた。
“記憶の橋”の面々、巫女・沙耶、王子・稜真は、夜を越えて新たな誓いの時を迎えていた。
拝殿の中央には、神代文字で記された誓いの和紙と、魂の契りを象徴する石板が静かに置かれている。
カナエが、しみじみと語る。
「……こうしてみんなで朝日を迎えると、昨夜までの不安や迷いが嘘みたい。巫女と王子、そして“記憶の橋”――三つの魂が重なったからこそ、私はここまで来られたんだと思う」
涼太が古文書を手に、熱を込めて続ける。
「神託も、魂の契りも、全部が未来への“光”になる。僕たちが歴史や神話を学んできたのは、過去を知るためだけじゃない。希望を未来に託すためだったんだ」
レナがタブレットで誓いの和紙を撮影しながら言う。
「神代文字で記された祈りも、巫女の舞も、王子の覚醒も、全部が現代に生きてる。私たちが語り継ぎ、記録し、次の世代に伝えていく。それが“未来への神託”になるのよ」
カオルが護符を握りしめ、静かに言う。
「祈りや誓いは、目に見えないけど確かに残る。神代文字は、そうした“魂の痕跡”を未来へ伝える道具だ。俺たちが今ここにいるのも、過去の誰かが希望を託してくれたからだ」
沙耶が、穏やかな声で語りかける。
「巫女の役目は、神託を伝えるだけでなく、その光を次の時代へ託すこと。王子もまた、血脈と意志を継ぎ、未来を切り開く者。皆さんも“記憶の橋”として、新たな希望を生み出してください」
稜真が力強く頷く。
「僕は王家の末裔として、巫女と共に歩むことを誓う。ムーの影に立ち向かい、ヤマトの光を未来へ繋ぐ。みんなで、新しい時代を作ろう」
悠馬が石板を胸に、決意を込めて言う。
「神託の継承は、過去と未来をつなぐ“橋”になること。僕たちは、魂の契りと祈りを信じて、次の世代へと希望を託す。どんな闇が来ても、必ず光を見つけ出す!」
カナエが涙ぐみながら頷く。
「私も……。みんなの祈りを、未来へつなげるために歩き続けたい」
涼太が古文書を掲げて締めくくる。
「神託も、誓いも、全部が“新たな道”の始まりだ。僕たちが“記憶の橋”となり、未来に光を届けよう!」
沙耶が、和紙に神代文字で最後の言葉を記す。
「『魂ノ契リ、時ヲ超エ、光トナリテ未来ヲ照ラス』……。この祈りを、永遠に受け継ぎます」
稜真が和紙を高く掲げて宣言する。
「この契りを、王家の名において未来へ託す。ムーの影を祓い、ヤマトの光を継ぐために!」
悠馬たちも、声を揃えて誓う。
「魂の契り、時を超え、光となりて未来を照らす!」
朝日が拝殿を満たし、誓いの言葉が新たな神託となって空へ昇っていく。
巫女と王子、そして仲間たちは、未来への希望を胸に、次なる旅路へと歩み始めた――。




