プロローグ
「第一章 光の魔女の恋模様」が始まりました!
まだ話数は決まっておりませんが長くなるかと思います。どうぞお楽しみください。
あるところに”エールライル”という森がありました。近くには村があったのですが誰もその森には近づきません。
何故か?
それは恐ろしい魔女が居たからです。目を見たら最後、魔女の魅了にかかってしまうという噂がありました。なので誰も魔女を見たことがありません。
これはそんな魔女の恋のお話。
森に佇む小さな小屋。
私は今日も其処に住んでいた。いつもと変わらない日常、そう思っていたのだけれど……。
視線の先には小さい男の子が横たわっていた。
私はすぐさま駆け寄る。
「ねぇ大丈夫? 生きていたら返事をして。……脈はあるわね」
ぐでっとしていて反応が無い。でも脈は微かにあった。
……どうしよう……。
私は男の子を抱き抱えた。
このままでは死んでしまう。助けられる命を助けないのは嫌だった。
「待ってて、今助けるから……」
「…………ぅ、ん……」
「あら、目が覚めたの?」
まだ目の焦点があっていないようだったけれど、取り敢えず目が覚めたらしい。
私はすぐさま駆け寄った。
「どう? 具合は大丈夫?」
目の焦点が合った瞬間、少年は此方をキッと睨んできた。
「誰だ……? 僕をどうするつもり?」
……あぁ、この子は……。
私は安心させるような笑顔を心がけながら話しかけた。
「私はシア。ここは森の中よ。貴方が倒れている所を私が連れて来たの」
「……傷が消えてる……」
「えぇ、魔法で少しね。貴方、凄い傷だったのよ? 一体どうしてこんな所に……」
そう言った瞬間少年は私から目を逸らした。
「……別に」
言いたくないことは私も深く追求しない。
取り敢えず名前を聞く所から始めよう。
「貴方名前は? このままだと不便だから教えてちょうだい」
「……シュベル」
「そう、シュベル、ね。じゃあシュベル、貴方はこれからどうしたい? 家に帰る?」
「ッ……! それだけは嫌だ……!」
「それじゃあ、貴方には二つ提案するわ。孤児院に行くか此処で過ごすか。どちらが良い?」
「……」
本音を言えばこのまま孤児院で幸せになってほしい。
……だけど……。
「……此処が良い。此処が一番安全だと思う」
「え? あ、あぁ、本当に此処で良いの? 孤児院に行った方が幸せになれると思うけど……」
「別に良い。孤児院に行っても変わらない」
「そう……」
シュベルは生きる希望を無くしているように見えた。
……私の役目はこの子の光になること。そうですよね?
「これから宜しくね、シュベル」
私とシュベルの秘密の生活が始まった。
次回の更新は遅くなりそうです。




