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守護神と記憶のカケラ  作者: 藍曄すず
第0章 始まりの刻
1/4

プロローグ

初投稿です!

誤字脱字がありましたらご報告を。

「ふんふふ〜ん、今日も皆元気だな〜」

 

 僕は守護神”ハイシェルム”。今日も神界から下界の様子を見てるんだ〜。

 う〜んと腕を伸ばしているとドアが叩かれた。


「守護神様、創造神様がお呼びです」


……え? 何かやらかしちゃった……?

 僕は顔と声に感情が出ないように注意しながら扉を開けた。


「今行くよ。……あれ? 君新人? 見ない顔だけど」


 そこにいたのは神界で見たことのない子だった。新しい神様見習いか天使なのだろうか。


「私はアイルと申します。創造神様の元で側近をさせてもらっています」

「え、フィルの側近なの? 彼奴また新しい側近を増やしたんだ……いい加減一人に決めたらいいのにね。まあいいや、それじゃあフィルの所に行こうか」


 僕達は創造神の元に足を進めた。


「アイル君だっけ? 君はどういう経緯でフィルの側近になったの? 誘われたとかお願いしたとかあるでしょ?」

「えっと、そうですね……私は元々人間だったんですけど……死んでこちらに来た時に創造神様に誘われたんです……」

「へぇ……って人間だったの……!?」

「はっはい、そうです。やっぱり人間は珍しいんですかね?」

「そうだね。そもそも下界の人間が側近になったりするのがまず無いんだよ。それなのになれたってことは君は凄い。もっと誇らしげにしてもいいんだよ」

「あ、ありがとうございます……」


 アイル君は照れてしまったようで、赤くなってしまった顔を隠すように俯いてしまった。

 神には序列がある。上から最高神である創造神、次に大神——ここに僕が入る——最後に普通の神達だ。そして、側近である神様見習い、普通の神様見習い、天使という順番になっていく。

 神には一人一つ城が与えられているのだが、創造神の城は神界の中心にあるので移動が簡単であった。


「フィルは何処にいるの? 執務室?」

「はい、そちらにいらっしゃいます」


 執務室に着いたのでアイルが扉を叩くとどうぞ、という声が聞こえて来た。

 アイルが扉を開けてくれたので部屋に入る。


「失礼します」

「ああ、ハイシェか、よく来てくれたね。アイルもありがとう」


 お茶は良いと断り、僕はソファに座る。

 フィルも仕事を終わりにしてこちらに来た。


「フィル、突然呼び出してどうしたの?」

「実はね、フィルに下界に行ってもらいたいことがあって。私は仕事が片付かなくてね」

「あぁ……」


 机には山積みの書類達。これは僕が行くしかなさそうだ。


「良いよ、何処に行けば良いの?」

「話が早くて助かるよ。実はね……光の精霊王の娘がピンチらしいんだ」

「え? 今下界に居るの?」

「そうなんだよ。なんでも精霊界が嫌なんだって。人間が好きらしい」


 精霊は普段精霊界に住んでおり、下界に行く精霊はごく僅かだ。人間と契約をしている者もいるが大体は精霊界に居続ける。下界に住み続ける者は変わり者なのだ。


「それで? どんなピンチなの?」

「……死だよ」

「え……?」

「……プリフェルシーは知ってるよね?」

「それは勿論。預言神でしょ?」

「うん。そんな彼が預言をしたんだ。彼女は近い未来死に、人間に呪いをかける魔女になるだろう、と」


 預言神の名は伊達じゃない。百発百中である。でもそれは何もしなかった場合だ。そう、何かすれば未来は変わるのだ。まぁそれも簡単なことではないのだが。


「光の精霊の姫が死ぬ分には別にこちらは干渉しない。だけど、下界の者達に危険性がでてきた。神としてこれは見逃せないからね。だから、下界に自由に行ける守護神である君にこの件を任せるよ、ハイシェルム」

「承知致しました、最高神」


……あぁ、平和な日々が終わったなぁ。  

 これで話は終わりだと思ったのだが、あ、とフィルが声を漏らした。


「そうそう、しばらくの間アイルを君の元で修行させようかなと思ってるんだけど大丈夫かい?」


 アイルがえ? と目を見開いた。 

 どうやらアイルにも言ってないことらしい。

 

「僕の所に? 君の側近だよね?」

「私はこの通り忙しくてね。生憎新人の教育をする時間がないんだ。それに君は元々人間だったから話も会うだろう」


 にこりと微笑みながらそう言ってきた。

 面倒なだけでは? と僕は思う。  

 アイルの方をチラリと見たが完全に固まっていた。


「……まぁ良いよ、特に断る理由もないし。具体的にこうして欲しいとかってあるの?」

「そうだね……アイル、君の得意な属性は?」

「え? えっと、火……です」

「火か……火はハイシェの得意魔法じゃないしね……う〜ん、それじゃあお任せで頼むよ。とりあえず私の側近に相応しい位の実力にしておいて」

「了解。期間は?」

「私が返してって言ったらかな」


 なんだそれ……と思いながらも取り敢えず話は終わったので、僕は自分の城に帰ろうと席を立つ。


「じゃあ僕はもう帰るね」

「あぁ、詳しいことは書類に書いておくから目を通しておくように。それと、明日には行ってもらうから準備よろしく。アイルも連れてってね」

「はぁ……了解」


 これは大変になることが予測される。正直もう行きたくなくなってきた。でも、行かなきゃいけないのだ。”守護神”なのだから。

 失礼しましたと部屋を出て、憂鬱さを感じながらも自分の城に足を進めたのだった。

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